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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
第三章前編 客人は……
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第五十八話 帰還

とっさに入ったところ……そこには……



「剣……だよな。杖もいっぱいある……みたい」



薄暗いから旨く見えないが、明らかに武器という物が壁にズラリと並んでいる。魔法道具の様な物なども壁につるされていて、真ん中にある机には小ぶりな杖が置かれている。

……ここは武器庫というところだろうか。でも……地下にある武器庫という時点で怪しげな雰囲気しかない。



「これは……クスリだよな」



瓶詰めの液体が机に何本か並んでいる。たぶん、体力回復薬か、魔力回復薬だろう。いや、獣人は魔法を使うのを苦手としているから体力回復薬と考えたほうがいいだろう。



「まぁ、開けたら爆発する魔法が込められているとかだったらシャレにならないから放置しとこうかな」



一瞬手に取った瓶を元の場所に戻す。触らぬ瓶には災害なし。下手に触って侵入者がいたとかばれたら面倒な事になる……かはわからないけど用心に越したことは無いだろう。



「まぁ、今日は帰った方がいいかもね。狙われているかもしれないという情報がつかめただけで良かったと思うし」



さっそうと立ち上がり、扉に耳を付けて外の様子を探る。だが、壁を挟んだ向こうの部屋の話声以外は聞こえてこない。



「人の様子は……なし。今がチャンスかな」



音を立てずにドアノブをひねり、ゆっくりと扉を押しあける。耳障りなギィという音。

痕跡を一つも残していない事を確認して、扉を音を立てないように閉める。



即座に体の向きを変え、足音を隠しながらすたすたと移動していく。

曲がり角では一旦とまり、顔だけをちらりと出して様子を確認する。

それを繰り返し、入口の梯子のところまでたどり着いた。

コツリと音を立ててしまうのは、金属の梯子だからしょうがないとあきらめ、できる限り素早く梯子を上って上の蓋を持ち上げる。

体を穴から出して、蓋をパタリと閉める。そのまま、証拠が残らないように砂を上からかぶせる。



空は月がまだ地面を照らしていて、あまり時間はたっていないだろう。

……なんか、一気に疲れた気がする。

選択肢を出す暇もなく、即座に帰り道を頭に思い浮かべてその道の通りに家に向かう。



……眠い。

短くてすみません。

次回、前篇終了です。

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