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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
第三章前編 客人は……
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第六話 武器

「でも、風魔法の力じゃ抑えきれないデブがいて馬車に盛大にぶつかっちゃってね。馬に当たらなかっただけ良かったけど、車輪が一個だめになったから作るのが大変だったんだ……」

「なんだか大変そうですね……」

「とりあえず、立ち話もないだろう。中に入ろう。」

「そうですね。」



シュナと共に三人で中に入る。

ちなみに、気が付いたらシュナは服の端を掴んでいじけていた。

頭を撫でてなだめて置く。

やっぱりシュナの髪はさわり心地がいいな……

シュナの顔がうっとりしていくのをただなんとなく眺める。



「え~と……いちゃいちゃは中でやってくれないか?というか中でもあまりやめてくれ、周りの視線も痛いし、ものすごい殴りたくなるから。」

「ごめんごめん。今入るよ。」



そのまま中に入ると、クルレスさんが適当なイスを差し出してくる。

それを受け取って、簡単に腰掛ける。



「で?出発はいつにしたいんだ?いつでもいいけど。」

「ちょっといろいろあって依頼を受けて近くのダンジョンに潜る事になったんです。」

「ほう、いいのか?冒険者にもなってないのに。」

「まぁそういう意味ではないですし……報酬は先に渡すとか言われて伝説っぽいツルハシももらいましたけど。」



その言葉を発した瞬間、クルレスさんの目が商売人の物に変わる。

……ちょっと怖い。



「そのツルハシを見せてくれないか?」

「いいですけど……盗らないで下さいよ……」

「俺がそんな事をする人に見えるか……?」

「目つきからしてやりそうです……」

「まぁまぁ、鑑定するだけだから。」



しょうがない……

魔法袋からツルハシを取り出して、渡す。



「これは……まさか……」

「どうしたんですか?」

「なんでもないよ。名前は俺も忘れたけどなかなか良いものだった気がする。」

「それは分かりますよ……見た目から……」

「まぁ、お前にはちょうどいいかもな。」



返ってきたツルハシを受け取って魔法袋に入れる。



「まぁ、分かった。どれぐらいかかってもいいけど、一応どれぐらいかかるか教えてくれないか?」

「分かりませんけど……採取系の依頼なんで、時間はかかりそうですね……だいたい一カ月ぐらいかも……」

「分かった、遅くなっても盗賊に襲われたと、冒険者ギルドへは言い訳はいくらでもできるし、商売もできるからな。まぁ、頑張れ!」

「ありがとう。できる限り早く終わらせてきます。」



席を立ち、出て行こうとする。



「まぁ、気をつけろよ。とりあえず、あのダンジョンには黒い噂があるから気をつけろよ。」

「分かってますって。では、また。」

「困ったらいつでも寄れよ。」



テントから出て、道を歩み始める。

あっさり、終わったな……



「ダンジョンはいついくのじゃ?」

「とりあえず、マルクスさんからもらった本を読んで準備しなければいけないものとか集めないといけないから……明日からからな。」

「なら、わらわも準備しないといけないのう……武器も剣しかないのじゃし……」

「そうだったな、とりあえず杖を買いにいくか。」

「でも、お金が……」

「今あるほとんどのお金がシュナが稼いだものでしょ、全然大丈夫だから。」



簡単に武器屋を探し回ると、杖のお店を見つける。

カキタさんのお店とは違って、なかなか中は賑わっている。

やはり、魔法を使うための杖は魔法の才能がそこまで無い人でも護身用として買っておきたいのだろうか。

中には特殊な効果のあるものもあるからな……



「いらっしゃいませ。」



中に入ると、壁などにいろいろな杖が展示されている。

う~ん……使わないからあんまり縁がないし、どれがいいのか分からない。

特殊効果のあるものがいいよな……でも値段が持っているお金を超えるとこまるし……



「そういえば、シュナの得意な魔法は何なの?いろいろ使ってるから分かりにくいし……」

「わらわも全属性使ってるのじゃが……敷いて言うなら火魔法と水魔法の合わせ技じゃな。あれなら、対人線でも爆風で吹き飛ばすか、火傷などを負うぐらいで、本気でやろうとしない限り人を殺す可能性がほとんどないのじゃ。何が原因か分からないのじゃが目の前受けた者は大抵気絶するからたまに襲ってくる男には絶大じゃ。」

「それなら水と火の特化の杖かな……すみません!店員さん。」

「はい、何でしょうか!」



大勢いる店員の一人がこちらへむかってくる。



「杖を買いたいのですが、いいのはありますか?」

「えっと、特化している属性と予算、あとご要望もあったらお願いします。」

「属性は火と水、または上位の氷か炎でもいいです。予算は無制限で、特殊効果は出来たら、レア度は高ければ高いほどいいです。形は……シュナ、何がいい?」

「ロッドやスタッフ型ではなく、小回りが利く、ステッキ型がいいのじゃ。」

「少々お待ち下さい!」



店員が走ってお店の奥に入っていく。

どんなのがあるかな……

なんだか、わくわくしてくる。



「お待たせしました。今、ちょうど在庫が増加しておりまして、偶然ながらレア度が1と5と7までとレアが3つもありますがどうしますか?」

「一応全部見せてもらえますか?」

「了解しました。少々お待ち下さい。」



再び店の奥へ戻っていく。

レア度7か……

10あるうちの7だから高いけど……値段も高いだろうな……

銘付きには劣るけど……高いのは確かだからな……



「この三本でございます、右からレア1、5、7となっております。」

「これは……なかなか良さそうですね……」

「面白そうじゃのう……」

「よろしければ使用してみますか?あちらに試し打ち用の場所がありますが。」

「じゃぁ、使わせてもらいたいのじゃ。」

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