表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
番外編 平凡な者は……
125/212

第二十一話 名前

おまけでもう一話

「うわぁぁぁぁぁぁん!」

「えっと……どうすれば……」



イツキとかをなぐめたりした事はあるけど、小さい子に対するスキルは何も持っていない。

できるのは、ただうろうろするだけ……

とりあえず、近づき頭を撫でる。



「大丈夫、大丈夫。ここは安全だよ。」



昔に少しだけ聞いたことがある、小さい子には簡単な言葉を連続で話しかければ心が休まるという事を実行してみる。

効果があるかは分からないけど……やるしかないわ。



「えぐっ、えぐっ……」

「よしよし……」



少しずつ泣きも収まってきたので、涙を拭くためのハンカチを渡す。

おとなしく男の子は受け取り、目の端から垂れ流していた涙を拭き始める。



「ふぅ……ごめんなさい……」

「別にいいわよ、怒っていないから。」



しょんぼりとする男の子の頭を撫でつづける。



「とりあえず、名前はなんていうの?」

「……名前……なんですか?それは。」

「え……」



頭の中で嫌な予感が渦巻く。

まさか……この子は生まれた時からずっと……奴隷……

ただ、戦う事だけを教え込まれたとか……



「えっと、これまでなんて呼ばれてきたか分かる?」

「ガキとか……クソガキとか呼ばれていました……」

「ひ、ひどい……」



たぶん……名前さえも付けられていないという事だろう。



「名前はね、自分しか持たない大切なものなの。お姉ちゃんが付けてあげようか?」

「お姉ちゃん……が?」

「うん。君の名前は……」



この子に合う名前は何があるかな……

男の子だから、男の子らしい名前の方がいいだろうし……



この子の特徴は、すこしばかりきりっとした笑顔……

痛い目にあいながらまだ、純粋そうな所。

なら……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ