表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
番外編 平凡な者は……
119/212

第十五話 獣人

「いや……いや……!痛いのは嫌!」



男の子が急に腕の中で暴れ出す。

ちょっと、あぶない!



「落ちついて!落ちついて!ここはそんな所じゃないわよ!」

「えっと……どうすれば……」

「あたふたしている暇があったら何か対策を考えて!」



だんだん強く暴れる子を少し強引に押さえつける。



「痛いのは……痛いのは……嫌……」



少しずつ意識が明瞭になっていくように、動きも弱まっていく。

少し……落ちついたわね。



「大丈夫?何があったか少しずつ話して?」



優しい声でなだめるように話しかける。

なんとなく予想はつくけど……



「殺さなきゃ……殺さなきゃ……痛いのは嫌!」



明瞭になった目がこちらを凝視し、突然魔法陣を展開させはじめる。

ちょ、あぶない!



「偉大なる風を作り出す、五大神よ、巨大なる力の一部を貸し与え、万物を打ち抜く玉を作り出せ!『風玉』」



久しぶりに聞く詠唱と共に魔法陣が作動し、顔に向かって風の玉が飛んでくる。

獣人の弱点……

それは、魔法を使うのに詠唱が必要だということだ。

詠唱は人によって長さや言葉なども違うが、この短さはなかなかのものわね。

人でも、詠唱を使う事はできる。

起動などに時間がかかるものの、威力や精度などが向上するという効果もある。

一部の魔法は、詠唱が必須なものもあると聞く。



とりあえず、詠唱を聞きながら魔法陣から出る魔法の効果範囲を確認し、そこに体が存在しないようにする。

風の玉が体のぎりぎりを通る感覚がする。

とりあえず、口をふさいで詠唱ができない状態に持ちこむ。

これでいいかな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ