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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
番外編 平凡な者は……
110/212

第六話 一点

砂が舞い散るグラウンド。

あちらこちらで男子の雄たけびなどが聞こえてくる。

一応、冒険者選定大会を弱くした特別な結界が貼ってあるので魔法での怪我は大丈夫だ。

だが、完全な物ではなく、物理的な攻撃による怪我は治らない。

あの結界を作る道具も相当高いから、少しだけランクを落としたのを体育用として置いてあると聞いている。

まぁ、同じ学校に二つある時点ですごいけど。



とりあえず、足元に気をつけずに転んでけがをしても治らないという事だ。

他の人との衝突にも気をつけなければいけないからなかなか大変だ。



「いくわよ!」



相手の方から飛んできたボールをチームの男子が、魔法陣で上に吹き飛ばす。

だが、魔法陣が地面と平行に展開されていたからか、真上に飛ばせずに後ろの方にとんでいく。

まったく……これだから男子は……



「ていやぁ!」



イツキを追いかける時に鍛えた足を……今使う!

足を思いっきり踏み出して、全力でボールに向かう。

だが、イツキほど速くはないためぎりぎり間に合わない……

なら……イツキをけるときと同じ感じに……スライディング!

足を限界まで伸ばして……ボールを相手コートに向けてけり上げる!

運よく、ボールは足の先端に当たり、巻き込まれた砂ぼこりと共に、相手のコートの方へ空高く舞いあがる。

あとは……



「マサト!」

「わかってるよ!」



マサトはすでに私の行動をよんでいたように、魔法陣の構築を終了させている。

風の小さな玉が即座に発生し、宙を舞うボールに向かってものすごい勢いで飛んでいき、衝突する。

玉によって上向きに動いていたボールが下向きに方向転換し、高速で降下していく。

即座に相手チームのソウタが反応して、魔法陣を展開させ始める。

判断は正確で、ボールの移動する道のりの延長線上に魔法陣を展開させている。

さすがは、学年の中で10位に入る実力者。

だが、その判断は間違っているわ。

マサトは、相手の数手先を必ず読む。

たぶん、今回はボールの真ん中に魔法を当てたわけではない。

少しずらしたところにあてたのであろう。



さて、もしボールの真ん中ではなく少しずれたところに当てるとどうなるか。

答えは簡単。

ボールに……回転が掛かる。

そして、回転が掛かるとどうなるか。

同じように答えは簡単。

軌道が……曲がる。



ボールはソウタが展開した魔法陣よりも手前に落下する。

もうすこし魔法陣が大きかったら止められたかもしれないけど、ソウタにそこまでの構築速度はない。



まずは……一点!

第三章の予告5

新キャラが大量発生!?

ちなみに、番外編は行き当たりばったりです。

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