104/212
第?話 異世界
太陽に照らされて熱い路上。
セミの喚き声がわんわんと耳に響き渡り、意識がたまに朦朧とする。
学校へと向かう憂鬱な道。
片手でスマートフォンをいじりながら歩き続ける。
暑さで足どりがバラバラになるものの、体の軸を無理やり安定させてまっすぐ歩み続ける。
学校に着いたところであるのは、いつも通りのつまらない授業とめんどくさいクラスメイト。
楽しい人がいないわけではないが、学校以外でも良く会うから別段嬉しくも無い。
こんな暑い中勉強するなら、家で本でも読んでごろごろとしていたい。
まったく……面倒なことだな……
「何か、面白いことないかなぁ……」
少年の声は、人ごみに吸い込まれて消えていった。
異世界からの話です。
次回からは本格的な番外編になります。




