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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
99/188

打って初回に全てを決める

[ホーム]埼玉

4王本易

8黒山

6永島

5万剛福

3平野

Dフェルナンド

7赤村

2金良仁

9李友亮

1平尾


[ビジター]大連

8星渡(4-2)

3柳中平(5-2)

6棚橋(4-2)

9林(2-1)-水内(0-0)

5パウロ(5-1)

7アンジェロ(4-2)

D立石(3-1)-ドラグノフ(1-0)

2清水(3-0)-中西(2-1)

4本郷(5-1)

1フローデセン-石風呂-黄直哉


大 500 000 200 7 ○フローデセン(6-1)-石風呂(2)-黄直哉(1)

埼 010 000 000 1 ●平尾-朴文和-堀野-岡上篤-許英傑


 埼玉との対決第2戦。埼玉の先発は平尾将方。そして大連はフローデセン。しかし試合は初回で決着がついた。これも勢いの差なのか。ホームのはずが圧倒された埼玉のファンとしてはたまったものではないだろう。


 前述の通り、試合は大連の猛攻から始まった。トップバッターの星渡が初球打ちでライト前ヒットを放ち出塁し、盗塁も決める。柳中平のレフト前ヒットで一三塁としたところで棚橋がレフト前にタイムリーヒット。いきなりの先制攻撃に平尾の集中が切れたのか、4番林に対して投げたストレートのコースが甘い。


 平凡な球を捕らえた林の勢いある打球が一直線でライトスタンドに突入して、早くも試合の流れを決める3ランホームランとした。パウロはサードゴロでようやくアウトを取ったが、アンジェロにスライダーを狙われまたもホームラン。初回終了時点で5対0と大きく差がついた。もちろん試合もその通りに進んだ。


 大量の援護をもらったフローデセンは余裕の投球。ストレートはそこそこに、変化球を多用して埼玉打線を打たせて取るピッチングで魅せた。2回にフェルナンドがタイムリーヒットを放ったがまさに焼け石に水。全体的に大振りだった埼玉打線の淡白な攻めにも助けられて、初回以外はかなりサクサクとイニングが進んでいった。結局フローデセンは6回で降板。その後を継いだ石風呂が2回を無失点に抑えるなど極めて楽な展開だった。


 大連の追加点は7回。埼玉3番手の堀野がこの回の先頭である棚橋にいきなりデッドボール。続く林にも四球を与えて自らピンチを招く。パウロはレフトライナーでアウトを取ったがアンジェロと立石に連続タイムリーヒットを打たれて7対1とする。もはや決まっていた試合に更なる追撃を加えた。


 終わってみれば13安打7得点の圧勝。幸先よく連勝スタートとなった。中西が今季11打席目にしてようやく初ヒットを放つというトピックスも。これで大連の通算成績は42勝27敗7分となった。


 いきなり好スタートを切ったが、相手は今季調子が出ず最下位に沈んだ相手なので参考程度にしかならない。むしろ本番はここからである。来週はまず現在首位の福岡と対戦する。大連もこの日程を見越してエース吉野とベテラン張尊をぶつけるローテーションとしたが、福岡の先発ローテーションははっきり言って強い。この福岡に対してどれだけの戦いができるかは今後の首位争い、そしてその先のプレーオフや大日本シリーズを占う上でも重要となってくるだろう。

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