シーソーゲームの主役は脇役
[ホーム]光州
6真野
5久保岡
7朴芳一
9小金井
8マイヤー
3佐藤
4白知秋
2山村
1スミス
[ビジター]大連
8星渡(5-2)
3柳中平(4-1)-折口(1-0)
6棚橋(4-1)
9林(5-1)
7アンジェロ(3-1)
5ドラグノフ(4-1)
4本郷(2-0)-山元(1-1)-ノーリー
2金重男(3-1)
1瑞穂(1-0)-平野-立石(1-1)-伊東-近堂(1-0)-野藤-比山
大 002 000 120 5 瑞穂(5 2/3-4)-平野(1/3)-○伊東(1)-野藤(1)-S比山 36勝22敗7分
光 101 002 000 4 スミス-河原林-●大越-戸田垣 19勝41敗5分
最下位に沈む光州との3連戦。光州は現在最下位に沈んでいるが、佐藤皆雄の台頭や故障離脱していた朴芳一の復帰など巻き返しに向けての好材料が整ってきた。先発は大連が瑞穂、光州がスミス。
試合はシーソーゲームとなった。先制したのは光州だった。初回、復帰の朴芳一がレフト前ヒットで出塁すると小金井がセンターオーバーの2ベースを放って1点。ここで小金井は三塁を狙ったが星渡の好返球に阻まれる。タイミング的にも少し無謀だった。
大連は3回に逆襲。先頭打者として本日スタメンマスクを被っている金重男が三塁線を破る2ベースヒットで出塁。瑞穂がきっちり送り、星渡のたたきつけたような打球が三遊間を抜けて同点に。さらに柳中平もライト前で続き、棚橋のセカンドゴロの間に星渡が生還して2対1と逆転した。しかしその裏に久保岡の5号ホームランがレフトスタンドに突き刺さり同点。序盤から一進一退の攻防が続く。
次に試合が動いたのは6回裏。二死後にマイヤーが四球で出塁すると、売り出し中の佐藤がライト前ヒットで一三塁とする。そして白知秋のサード内野安打の際にマイヤーが生還して3点目を挙げる。かなり高いバウンドで処理するのが難しい打球ではあったが白の俊足は見事だった。さらに朴のライト前タイムリーヒットで4点目と突き放す。そして迎える打者は4番小金井。ここで突き放されると大連の勝利は絶望。
そこで瑞穂を降板させ、左キラーの平野を投入した。平野は得意の不規則な変化をするストレートで追い込んだが小金井も粘る。そしてカウント2-2で迎えた8球目、外角低めへのストレートをコンパクトに振りぬかれた。レフト線に抜けるタイムリーヒットを覚悟した瞬間、サードのドラグノフが大ジャンプして強烈なライナーをグラブに収めた。これでスリーアウト。197cmの長身が最悪の結果を防いだ。そしてこのプレーで試合の風向きもまた変わってきた。
7回表、一死後に平野の代打立石がサード内野安打で出塁。さらに星渡のライト前ヒットと柳の四球で満塁とした。バッターは棚橋、ピッチャーはスミスに代えて河原林尚人。河原林は積極的な投球ですぐ追い込んだが4球目のスライダーを棚橋が捕らえてピッチャー強襲のタイムリー内野安打となった。1点差に追い上げ、なおも満塁で林の打席を迎えたがセカンドゴロダブルプレーで逆転ならず。
そして8回、一死後にドラグノフが左中間を破る2ベース。守備でファインプレーを見せた勢いが攻撃にも乗り移っている。そして本郷の代打で山元則年が登場この山元は27歳の外野手。高卒で入団したもののなかなか芽が出ず、独立リーグでの武者修行も経験した。今季も二軍でのプレーが多かったが清津シリーズの際一軍に昇格した。この男が光州のピッチャー大越のストレートに力負けせず振りぬいた打球は三遊間を破りレフト前まで転がっていった。ランナードラグノフは本塁まで駆け抜けて4対4の同点。
なおも大連の攻勢は続く。金は四球でランナー一二塁とする。ピッチャー伊東の代打に登場は近堂。近堂はセンターフライに倒れたが二塁走者の山元はタッチアップで三塁に進んだ。バッターはトップに戻って星渡。初球はストレートが低めに決まってストライク。それからボール、ファール、ファール、ボールと続いた後の6球目。球種はフォークだったが、これがまさかのワイルドピッチとなる。山元が本塁に生還して5対4と逆転した。次に投じたストレートに星渡は手が出ず三振となったが、決定的な1点はすでに入った後なので問題ない。
大連は7回の伊東、8回の野藤、そして9回の比山とリリーフがきっちりと光州打線を抑え込んで勝利を手にした。また、ドラグノフ、山元といった脇役の選手が大いに見せ場を作った、いわばチームの勝利と呼べる試合だった。光州はストッパーの戸田垣まで投入したが及ばず。
その他の試合結果
33勝27敗5分 新京 4-9 ハルビン 30勝31敗4分
38勝22敗5分 奉天 8-6 平壌 27勝34敗4分
31勝30敗4分 チチハル 2-1 開城 29勝33敗3分




