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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
78/188

静かに燃える炎 張尊101球完封

[ホーム]大連

8星渡(4-0)

3柳中平(3-2)

6棚橋(4-0)

9林(3-0)-高遼二

5パウロ(4-4)

7アンジェロ(4-1)

4ノーリー(3-0)-本郷(1-1)

2清水(3-1)

1張尊(3-1)


[ビジター]広島

4東江

6楚英仁

8丸井

3黒原

9朴竜平

7岩持

5阮忠徳

2石浜

1稲村


広 000 000 000 0 ●稲村-上尾

大 000 020 00- 2 ○張尊(9)


 大連は昨日から一軍に合流していたノーリーが7番セカンドで先発出場。本日はノーヒットに終わったものの、チームの精神的支柱でもあるノーリーの復帰は良い影響を及ぼしそうだ。試合は昨日と打って変わって投手戦となったが、36歳の張尊がうまみのあるピッチングを見せた。逆に広島は淡白な攻めが気にかかる。打てないのは仕方ない部分があるにしてもなんとしても出塁しよう、相手に少しでもダメージを与えようという姿勢が薄いように見えるのはいただけない。順位が下がるのも問題だがこんな試合ばかりしていると観客動員も低下しかねない。


 そうは言うものの、今日の張は今季一番の出来だった。精密なコントロールはいつものことだが、さらに要所要所で挟み込まれたナックルボールの効果が抜群だった。大きな変化で打者を翻弄し、ストレートのスピードも増して見えたことだろう。広島打線の早打ちにも助けられてすいすいとイニングを進めていった。


 大連は広島の先発、高卒2年目の稲村がなかなか良いピッチングを見せたのでチャンスは作るも得点には至らずという展開を続けた。しかし5回、先頭打者として打席に立ったピッチャーの張がレフト前ヒットで出塁。張は本来打撃が苦手だが、今日の張は相当乗っているので打撃にも好影響を与えているという事か。星渡はセンターフライも柳中平が三遊間を破るヒットで一二塁に。棚橋はセカンドゴロで柳封殺もダブルプレーは免れる。4番林は四球でツーアウト満塁としてパウロを迎える。


 今日のパウロはここまで2安打。いずれもバットの芯で捕らえており、稲村とは合っていた。そしてこの第3打席も稲村が投じた149キロのストレートを強烈なライナー性の打球で左中間に打ち返し、張と棚橋がホームベースを踏んだ。これで大連が2点を先制。


 結局張は9回101球を投げきって完封勝利。9回は志願の登板だったというが、集中力を切らすことなく3人で攻撃を終わらせた。最後のバッターとなった岩持を三振に取った瞬間、普段はクールなこの男もさすがに感情が昂っていたのだろう大きくガッツポーズをして雄たけびを上げた。大連の通算成績はこれで29勝19敗7分となった。

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