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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
71/188

交流戦後半開始 疑惑の銃弾

[ホーム]大連

8星渡(4-1)

3柳中平(3-0)

6棚橋(2-0)-水内(1-0)

9林(3-0)-本郷

5パウロ(3-0)

7アンジェロ(3-0)

4近堂(3-0)

2清水(2-0)-古池(1-1)-大上-金重男

1吉野(2-0)-ドラグノフ(1-1)-王貞成


[ビジター]名古屋

6新井

4江端

5森

7毛一浩

3斉木

9野森

8弘田

2大山

1ネルトン


名 000 020 000 2 ○ネルトン

大 000 000 000 0 ●吉野(8-2)-王貞成(1)


 日本列島遠征を終えて今度は日本の球団が大陸に遠征している。大連にとっては移動また移動の日々から一転、交流戦最終試合が予定されている6月22日の横浜戦まではずっと本拠地で日本の6球団を迎え撃つという楽な日程になる。本来は6月4日から開催されていたが大連はまず休養が当てられたのは日本ラウンドと同様。しかし今日に限って言えば休養期間が長すぎたようで、特に打撃陣の勘が鈍っていた。名古屋の先発ネルトンに散発3安打完封と、手も足も出ずに敗北。大連先発吉野は援護なく今季初黒星を喫した。


 名古屋の先発ネルトンは独自のドミニカルートで獲得した外国人投手。かなりアウトローな前歴を持っており、アメリカから国外追放されたのでイスラエルでプレーしたこともある。しかし素材は確かだったようだ。毎年順調に成長しており、今季は開幕投手に任命されるまでになった。特にコントロールの成長は目を見張るものがあり、得意とする弾丸のようなストレートがますます生きるようになっている。


 初回、先頭打者の星渡には粘られたが最後はストレートで押し切ってライトフライ。柳中平は二遊間を抜けようかという当たりだったが新井がよく回り込んで刺した。棚橋はレフト前方に落ちそうなライナーだったが毛一浩がキャッチ。結局一番危なかったのがこの初回だった。それ以降ネルトンはストレート主体で押しまくり、大連の打撃陣をきりきり舞いにさせた。


 名古屋が先制点を奪ったのは4回。一死後、森のセンター前ヒットと毛一浩の四球でランナーをためると、5番に入っているベテラン斉木が走者一掃のタイムリー2ベースを放った。チームの若返り策として横浜から放出された斉木だが、現在得点圏打率が6割を超えるなど勝負強さは健在である。打ったのはスライダー。失投ではない、いいコースに行ったボールだったが斉木は読んでいた。結局得点はそれだけだったが今日のネルトンにとってはそれだけで十分だった。


 大連の初ヒットは6回ワンナウトで打席に立った星渡のショートへの内野安打であった。8回には一死後代打として繰り出した古池とドラグノフが連打で一二塁としたが星渡三振と柳セカンドゴロでチャンスを生かせず。9回は林が四球で出塁して代走に本郷が送られたが、パウロは初球に手を出してショートゴロ併殺打となりあっさりゲームセット。大連は三塁を踏むことができなかった。大連の通算成績はこれで26勝16敗6分となった。


 名古屋完勝。大連にとってはまったく冴えない試合だった。光明は今季途中にトレードで加入したドラグノフが大連初打席でヒットを放った事ぐらいか。今日のヒットはネルトンのストレートをパワーで押し返したもの。技術的には甘さが残るドラグノフだがその身体能力の高さは誰もが認めるところ。打者育成に定評のある潘一鶴打撃コーチの元で開花となるか、注目される。

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