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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
46/188

赤坂見殺し 噛み合わぬ打線

[ホーム]平壌

7小谷

4鳥内

8志田

3趙民陽

5鈴木

6奈良橋

9幕内

2仲里

1ウィッグス


[ビジター]大連

8星渡(3-1)

7水内(3-1)-立石(1-0)-高遼二

6棚橋(4-1)

9林(4-1)

5パウロ(3-2)

3柳中平(3-1)

4近堂(3-0)-金重男(1-1)-大上

2清水(4-1)

1赤坂(2-0)-河剛紀(1-0)-黄直哉-平野-折口(1-0)


大 000 000 000 0 ●赤坂(6-1)-黄直哉(1-1)-平野(1) 12勝9敗2分

平 000 100 10- 2 ○ウィッグス-サーディー-近藤-井垣 8勝14敗1分


 ノーリーが登録抹消された大連は先発に水内を2番レフトで起用。初回、その水内が平壌の新外国人ケビン・ウィッグスの2球目のストレートを振りぬきショートの頭を越すヒットで出塁。しかしエンドラン失敗で盗塁死して先制点のチャンスを潰してしまう。2回にはパウロがサード内野安打で出塁もダブルプレー。


 3回は一死後清水がライト前ヒットで出塁し赤坂が送って二塁へ。トップの星渡死球で一二塁となったが水内はサードフライで終了。4回は一死後林のライト前ヒットとパウロ、柳の連続四球でワンナウト満塁となるが近堂が小さく曲がる変化球に手を出してしまい最悪のセカンドゴロダブルプレー。6回は二死後パウロ柳が連打も近堂三振。チャンスは多いのだがなかなか生かすことができない。


 そうこうしているうちに、平壌が攻勢に出た。4回裏、先頭の趙民陽がレフト線に二塁打を放つ。鈴木勇気はファーストライナーに抑えたが6番の奈良橋純に外角に逃げるスライダーをうまく流され先制のライト前ヒットを浴びる。初回はランナーを2人出したもののそれ以降は安定していた赤坂だが、奈良橋がさすがの技術を見せた。


 赤坂は6回を1失点で降板。よく抑えたが打線の援護に恵まれなかった。7回裏には黄直哉が小谷駿馬にホームランを打たれて2失点目となった。8回には平野がワンポイントではなくその回を丸ごと投げきった。左の志田憲一と趙民陽はもちろん、右打者の鈴木勇気に対してもなかなか堂々としたピッチングを見せてセカンドフライに打ち取った。


 平壌の先発ウィッグスはコントロールは良いとはいえない投手で球威も並。毎回のようにランナーを出すものの微妙に変化するボールがやっかいで捕らえきるまではいかず、気付いたら6回無失点で降板していた。以降はサーディー、近藤、井垣と平壌の継投策で逃げ切られた。結局大連は9安打を放ちながらも得点は0で赤坂を見殺しにしてしまった。赤坂はストレートはいまいち走らず1回は苦労したが、2回以降はスライダーを軸にしたピッチングに切り替えて好投し、対応力の高さを見せた。それだけに何とか勝利を与えたかったが、残念な結果に終わってしまった。


 ノーリー不在の影響が全てではないにせよ、早速不安要素を曝け出してしまった。何でも器用にこなせるノーリー不在の中でどのように得点パターンを構築していくか。水内はよく健闘していたし、控えで言うと金重男が大連移籍後初めてとなるセンター前ヒットを放ったのも良いニュースだったとは言える。無得点という閉塞感のある負け方だったが明日にでもそれを打ち破ってほしい、とは思うものの実際は当分実験が必要か。


その他の試合結果

9勝12敗2分 チチハル 8-4 光州 5勝15敗3分

13勝9敗1分 奉天 5-1 新京 14勝6敗3分

11勝10敗2分 ハルビン 12-3 開城 11勝10敗2分

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