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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
45/188

傷ついた勝利

[ホーム]平壌

7小谷

4鳥内

8志田

3趙民陽

5鈴木

6奈良橋

9幕内

2仲里

1中山


[ビジター]大連

8星渡(5-2)

7ノーリー(1-1)-高遼二(2-0)-水内(1-0)

6棚橋(5-3)

9林(3-2)

5パウロ(4-1)-3

3柳中平(4-2)-5森茂(1-0)

4近堂(4-0)-大上

2清水(3-1)

1吉野(3-1)-王貞成(1-0)


大 220 030 000 7 ○吉野(6-1)-S王貞成(3) 12勝8敗2分

平 000 010 000 1 ●中山-本田-金朋良-大河内 7勝14敗1分


 初回一死後、ノーリーの打球は三塁方向へのボテボテのゴロ。全力疾走したノーリーはその甲斐あってセーフとなったが、ベースを踏んだ際に靱帯を痛めて退場してしまった。代走には高遼二が送られて試合再開。ノーリーの激走に報いようと燃えた棚橋がライトオーバーの3ベースを放ち、大連が先制点を挙げた。続く林もセンター前にタイムリーヒットで2点目。


 2回一死後、清水が四球で出塁すると投手の吉野が甘く入ったストレートを見逃さずショートの頭上を越えるヒットを放つ。トップに戻って星渡が一塁線を襲うタイムリーヒットと高の犠牲フライでこの回も2点追加。5回には棚橋、林が連打でノーアウト一三塁としたところでパウロがレフトスタンドにホームランを叩き込んで7対0とした。


 大連の先発吉野は相変わらず好調をキープ。5回に平壌のキャッチャー仲里鉄也からホームランを打たれたものの非常にテンポのよいピッチングを見せて6回を3安打1失点で無傷の4勝目を手にした。本来なら完投でもおかしくないペースだったが、これからゴールデンウィークは延々と試合が続くので大局を見据えて降板させた。ちなみに14連戦が行われる予定である。代わってマウンドに立った王貞成は3回をヒット2本の無失点に抑えてセーブが記録された。


7回裏からパウロをファーストに置いてファースト柳中平と交代で森茂がサードを、近堂に代えて大上がセカンドを守った。これは内外野どこでも守れたノーリーの穴埋めテストの一環で、どの選手がどこの守備位置なら良いかを実戦で試したものである。ファーストパウロは刺殺3つと補殺1つ、サード森茂は補殺を1つ記録し、セカンド大上は守備機会なしだった。とりあえず今日は無難にこなしたが長く使うとどうなるかは分からない。


 数字としては平壌に快勝した大連ではあるが、ノーリーの負傷退場という深い痛みを伴う勝利であった。チームバッティングや守備での貢献もさることながら、野球に関しては妥協を許さないストイックさと、野球を離れた際のおおらかな人格でチームの精神的支柱として働いていたことも見逃せない。ノーリーを失った大連はどのように戦っていくか。今日の試合には勝利したが今後を考えると正念場を迎えたといえる。


その他の試合結果

8勝12敗2分 チチハル 6-3 光州 5勝14敗3分

12勝9敗1分 奉天 2-7 新京 14勝5敗3分

10勝10敗2分 ハルビン 1-0 開城 11勝9敗2分

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