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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
34/188

屈辱を乗り越えて 赤坂初勝利

[ホーム]大連

8星渡(4-2)

7ノーリー(3-0)-高遼二

6棚橋(4-1)

9林(4-2)

5パウロ(3-0)

3柳中平(2-0)-古池(1-0)

4近堂(4-2)

2清水(4-1)

1赤坂(2-0)-河剛紀(1-0)-小松原-比山


[ビジター]チチハル

6万城原

5丸木

9吉住

3星野

7カーセロ

8和泉

4本田

2李秀一

1薮花


斉 010 100 000 2 ●薮花-ハンセン-長谷部 4勝7敗

大 000 003 00- 3 ○赤坂(7-2)-小松原(1)-S比山(1) 7勝3敗1分


 前日の惨敗を受けてチチハルの高鉄龍監督はスタメンをいじってきた。4打数無安打の上エラーを犯した楚明英をスタメンから外し、30歳の本田正行を起用した。先発は高卒2年目の薮花忠光。勢いのあるフォームから放たれるストレートと抜群のマウンド度胸が持ち味の投手だ。大連は新人の赤坂忠徳。前回のプロ初登板では屈辱を味わった赤坂だが、今日は緊張もほぐれたか状態は明らかに良化していた。


 先制はチチハル。2回、先頭の星野が四球で出塁するとすかさず盗塁を決めてランナー二塁となった。カーセロはショートフライも、和泉が強烈なライナー性の打球をセンター前に飛ばして星野が生還。4回には吉住がレフトポール際にホームランを放って点差を2点とする。しかし赤坂の失投はこの程度で、全体的にはストレートがよく伸びており、決め球のフォークを有効に活用していた。対するチチハルの先発薮花は、毎回のようにランナーを出すものの持ち前の度胸を発揮して5回までは無失点に抑えていた。


 6回裏、先頭の林のライト前ヒットとパウロ四球でノーアウトランナー一二塁。柳の代打古池は薮花の左打者の内角をえぐるようなストレートに押されてファーストフライに倒れたが、近堂が内角をつくシュートをレフトスタンドに叩き込んで逆転のスリーランホームラン。ここ2年の近堂は確実性を求めるあまり窮屈そうなプレースタイルとなり、かえってミスを犯す事が多かったが、今季ここまでのプレーを見た限りようやく吹っ切れたようだ。


 赤坂は7回を2失点で降板。後は小松原、比山の必勝リレーがしっかり0に抑えてチチハルに連勝。赤坂はプロ初勝利。今日のようなピッチングを1年間続けることが出来れば間違いなく2桁勝利を狙える、というほど快心の出来だった。本日は新京が敗れたため、大連が同率首位に復帰した。赤坂、松浦、平野、棚橋と若い戦力が次々に躍動している。この流れは一時の勢いなのか実力なのか。実力だとすれば今後が楽しみだ。


その他の試合結果

3勝8敗 光州 5-6 奉天 7勝4敗

2勝8敗1分 平壌 1-9 ハルビン 5勝5敗1分

6勝5敗 開城 6-2 新京 7勝3敗1分

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