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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
25/188

チャンスを掴むか手放すか

[ホーム]大連

8星渡(3-1)

7ノーリー(5-2)

6棚橋(5-0)

9林(2-1)

5パウロ(3-0)-森茂

3柳中平(4-3)

4近堂(4-2)

2清水(4-1)

1張尊(1-0)-宮畑(1-0)-松浦-古池(1-0)-原-小松原-比山


[ビジター]光州

3大深

6真野

8マイヤー

9小金井

4白知秋

7朴芳一

5久保岡

2山村

1坪倉


光 010 010 020 4 ●坪倉-山西-ラスター-河原林-宮内 2敗

大 131 100 10- 7 ○張尊(5-2)-松浦(2)-原(2/3-2)-小松原(1/3)-S比山(1) 2勝


 1回、星渡、ノーリーと連続ヒットでノーアウト一二塁のチャンス。棚橋のセカンドゴロで二塁封殺もダブルプレーは免れてワンナウト一三塁。林のセンターへの大きなフライで星渡生還。早速先制点を奪った。光州は2回、一死後に白が四球で出塁。次打者朴の3球目にヒットエンドランを仕掛ける。朴は外角寄りのストレートをうまく捕らえてライト前ヒット。エンドラン成功でランナー一三塁となる。久保岡は三邪飛に倒れるも山村が見逃せば低すぎてボール球だったスライダーを力で強引にレフト前へ持っていった。山村の同点タイムリーで試合は振り出しに。


 援護をもらった坪倉だが、2回裏に崩れてしまった。柳、近堂の連続ヒットでノーアウト一二塁からバッター清水に対する3球目が暴投となりランナーそれぞれ進塁。4球目のカーブを清水は綺麗にセンター返し。これがタイムリーヒットとなり大連2点追加。一死後先頭に帰りバッター星渡は四球。ノーリーがライト前タイムリーを放ち4対1とした。この打席、ノーリーは5球連続ファールで粘り9球目の内角低めに投じられたストレートをうまく流し打ちした。経験豊富なノーリーの粘り勝ち。


 3回には一死後に柳がライトスタンドに突き刺さるホームランで追加点。4回に投手の張をストレートの四球で歩かせるに及び、光州の辺監督は坪倉を諦めて山西を投入。奥森、坪倉と期待されている若手投手を開幕から起用したがともに敗戦投手に。交代した山西だがいきなり星渡に四球。ノーリーをサードフライ、棚橋をセンターフライに打ち取るも林に死球で二死満塁。パウロが押し出し四球を選んだ。山西は昨年は先発も経験した24歳で、期待されている選手ではあるのだがこのような投球をしていると信頼を勝ち取ることは出来ない。


 5回表、張はランナーに出て疲れたのか先頭打者となる山西に代打の呂俊大と大深に連続四球。真野がライト前タイムリーを放ち6対2に。しかしここで大深が中途半端な走塁をしてしまい9-4-6と渡り封殺。反撃のムードに水を刺す、あまりにも迂闊なミスだった。続くマイヤーはショートゴロダブルプレーに終わり、攻勢の機運はあっという間にしぼんでいった。張は5回までで余裕の降板。それからは光州のラスター、大連の松浦が快調なピッチングを見せてともに2回を無安打に抑える。


 次に試合が動いたのは7回裏。この回から登板した河原林を捕らえた。先頭の林がツーベースヒット。パウロ凡退も柳がストレートをセンター前に弾き返して一三塁。近堂も柳と同じく河原林のストレートをうまく流してライト前タイムリーで7点目。


 意地を見せたい光州は続く8回表、松浦に代えてこの回から登板の原から大深の代打佐藤皆雄が詰まりながらもレフト前に落ちるヒットで出塁。真野もライト前ヒットで続き、マイヤー四球でノーアウト満塁。カウント2-1から投じられたスライダーを完璧に捕らえて打球は右中間へ。抜けるか。しかし間一髪でセンター星渡がダイビングキャッチのファインプレー。これが犠牲フライになって一点を返す。続く白は三振も朴がタイムリーを放ち真野がホームに還り7対4となった。ここで大連は原を下げて小松原を繰り出す。小松原は力強いストレートで久保岡を三振に斬ってピンチ脱出。9回は比山が3人でゲームセットまで持ち込んだ。


 大連は序盤の猛攻が勝利につながった。張はヒットは打たれるものの要所を押さえるピッチングで5回2失点。続いて登板した松浦は公式戦初登板とは思えない、物怖じしないピッチングを見せた。特に20歳年上の小金井相手に投じたストレートは肝が据わっていないと投じられないもので、間違いなく将来エースになる器である。光州は大深のボーンヘッドこそ近年の低迷の象徴であろう。あまりにも淡白。あまりにも中途半端。ラスターが2試合目にしてなかなかの投球を見せたのが救いか。


その他の試合結果

1勝1敗 奉天 0-3 開城 1勝1敗

2敗 ハルビン 1-2 チチハル 2勝

2勝 新京 4-3 平壌 2敗

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