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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
163/188

無駄な完封負け 残りわずか10試合

[ホーム]大連

8星渡(4-1)

4大上(3-0)

6棚橋(4-0)

9林(3-1)

5パウロ(3-0)

7水内(2-0)-古池(1-0)-3

3ノーリー(3-1)-7

2金重男(3-0)

1赤坂(1-0)-李健太郎(1-0)-黄直哉-野藤-ドラグノフ(1-0)-小松原


[ビジター]ハルビン

7ボルト

9鈴木壮

6井沢

2田坂

3原田

4ロバーツ

7田中

5南吉展

1立石


哈 110 000 000 2 ○立石 61勝69敗10分

大 000 000 000 0 ●赤坂(6-2)-黄直哉(1)-野藤(1)-小松原(1) 75勝53敗12分


 大連の先発は10勝目を目指す赤坂。また、野手ではノーリーが7番ファーストとして出場。パウロはサードに、大上はセカンドにそれぞれ戻った。また、アンジェロもベンチでスタメンには水内が起用されている。ハルビンの先発は若い立石駿大。今季これまでに7勝と飛躍のシーズンとなったが、その勢いは今日も発揮された。


 ハルビンは初回、先頭打者のボルトがレフト前ヒットで出塁。鈴木壮介のサードゴロでボルトは二塁まで進む。井沢は三振に倒れたが、4番田坂がストレートをセンター前に弾き返して先制のタイムリーヒットを放った。2回には7番レフトに入っている田中海が初球のストレートをいきなり振りぬいてレフトスタンドにソロホームラン。これで0対2とリードした。


 立石は5回までヒットはおろか一人のランナーも出さない磐石のピッチング。今日は特にストレートが冴えていたので、スライダーやフォークといった変化球も相乗効果で切れ味が上がっていた。6回にノーリーがスライダーをセンター前に持っていってようやく初めてのランナーを出したが、金重男と赤坂の代打李健太郎は連続三振、トップに戻って星渡はショートゴロに倒れて得点ならず。


 7回、大上四球、棚橋センターフライ、林ライト前ヒットでワンナウト一三塁とようやく得点のチャンスを作る。ここで打席に立ったパウロはストレートを上手く捕らえて三塁線に痛烈なライナー性の打球を飛ばしたがサード南吉展がダイビングキャッチでアウト。水内の代打古池はレフトフライに倒れてまたも得点は入らなかった。9回には先頭の星渡がセカンドへの内野安打で出塁したものの牽制で刺されるという失態。大上はショートゴロ、棚橋はセンターフライに倒れてそのままゲームセットとなった。


 立石は力のある若手投手であり、今季の活躍で自信もつけているいい投手である。しかし優勝を争っておきながらわずか3安打に抑えられるのは不甲斐ない。幸いにも奉天が敗れたのでまだ望みはつながったが、これ以降はひとつの敗北が絶望への道を一歩進むと同じである。もう負けてはならない。


 また、今月4日に一軍に昇格し、6日の光州戦で一軍デビューした李健太郎が今日もなかなかきびきびとしたプレーを見せており面白い。健太郎という名前は日本的だが父も母も朝鮮半島の出身という歴とした朝鮮民族である。解雇されて無所属の期間を経て一軍まで這い上がった粘り強さを劉監督から買われている。この厳しい時期、チームに最後の活力を与えることが出来るか。


その他の試合結果

67勝61敗12分 新京 1-6 光州 47勝83敗10分

77勝51敗12分 奉天 2-5 チチハル 74勝58敗8分

65勝67敗8分 開城 7-4 平壌 56勝74敗10分

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