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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
154/188

エースの壁 開くゲーム差

[ホーム]大連

8星渡(4-1)

4大上(3-1)-古池(1-0)

6棚橋(4-0)-1石風呂-小松原

9林(4-2)

5パウロ(3-1)

7アンジェロ(4-1)

3ドラグノフ(3-1)

2金重男(4-1)

1張尊-平野-宮畑(1-0)-趙雅憲(0-0)-譚秋雲-森茂(2-0)-6


[ビジター]新京

8武沼

4呉高波

2英

9劉照凱

7七沢

3玄新光

6バジーノ

5ボンズ

1久慈


新 030 000 100 4 ○久慈-S畑 64勝55敗12分

大 000 001 010 2 ●張尊(1 2/3-3)-平野(1 1/3)-趙雅憲(3)-譚秋雲(1-1)-石風呂(1)-小松原(1) 70勝49敗12分


 新京本日の先発は予想通りエース久慈一正。この大崩れする場面がまったく予想できない大物相手に大連打撃陣はどこまで戦えるかという局面だったが、その前に大連先発のベテラン張尊が崩れてしまった。奉天は案の定光州に連勝したためゲーム差がついてしまった。


 2回、新京先頭の劉照凱に対して張はデッドボール。変化球がすっぽ抜けた失投だったが、これをきっかけに張のピッチングが乱れてくる。続く七沢はレフト前ヒット、玄新光は三振もバジーノがライト前にタイムリーヒットを放ち新京が1点先制。


 さらに攻撃は続き、ボンズは四球で満塁、久慈は三振もトップに戻って武沼がライト前に2点タイムリーで3点目とする。ここで大連の劉監督はピッチャーを交代させる。そして登板した平野は呉高波をセカンドゴロに仕留めた。しかし久慈を相手にした勝負で序盤に3点は重すぎた。


 久慈の出来は良くもなく悪くもなくといった具合だった。しかし要所はしっかりと締めるあたりはさすがエースの精神力で、大連はランナーは出すものの得点までは後一歩届かずという場面が多かった。ようやく点が入ったのは6回。先頭の林が右中間を破る3ベースヒットで出塁して、パウロのファーストゴロの間にホームインした。しかしその直後の7回表、大連の4番手譚秋雲が劉照凱にホームランを打たれる。ストレートのコース自体は良かったが、劉のパワーが譚のそれを上回ったという形だった。


 8回にパウロのレフト線への2ベースヒットとアンジェロのライト前ヒットが飛び出して1点を還したが大連の反撃はここまで。9回は新京の抑え畑の前に打線は沈黙。最後は畑の得意な鋭く落ちるスライダーの前に代打古池のバットが空を切った。序盤の展開からすると試合の体裁をうまく整えたものだが、見ていてまったく勝てる雰囲気ではなかった。


 二軍ではノーリーが実戦に復帰しており一軍復帰は間近という。外国人に関して、3年契約の1年目であるパウロは残留確実。また、1年間ローテーションを守ったフローデセンも残留濃厚。そして育成メインのフェリックスも素質や練習態度に対して首脳陣の評価は高く、彼もまた残留だろう。


 アンジェロは、球団は残留を求めているがアンジェロ本人は今季はロースターから漏れたので日本でプレーしたが来年はアメリカでと考えているらしくどうなるかは未定。ノーリー、リンドは未だに不明だが来季の外国人選手との兼ね合いで残留か解雇か決まるというボーダーライン上にいると見るべきだろう。ノーリーは今季怪我が相次いで真価を発揮できずにいるが、優勝争いが激化する今こそその万能の存在感を見せてほしい所である。


その他の試合結果

70勝55敗6分 チチハル 5-3 平壌 53勝69敗9分

71勝48敗12分 奉天 2-0 光州 43勝78敗10分

60勝64敗7分 開城 3-1 ハルビン 57勝64敗10分

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