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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
148/188

取りこぼしも 単独首位浮上

[ホーム]大連

8星渡(4-1)

4大上(4-1)-古池(1-1)

6棚橋(4-2)-森茂(1-0)

9林(3-1)

5パウロ(4-1)

7アンジェロ(4-2)

3ドラグノフ(4-1)

2清水(3-1)

1張尊(1-0)-宮畑(1-0)-野藤-平野-黄直哉-立石(0-0)-小松原


[ビジター]光州

8吉田

6真野

7朴芳一

9小金井

3佐藤

5久保岡

4白知秋

2山村

1スミス


光 002 000 010 3 スミス-宮内-河原林-戸田垣 43勝72敗10分

大 000 012 000 3 張尊(6-2)-野藤(1)-平野(1/3-1)-黄直哉(2/3)-小松原(1) 67勝46敗12分


 今日は棚橋が先発に復帰。日曜日に気迫と引き替えに負った傷は未だに癒えてはいないがこのような重要な時期に泣き言を言ってはいられない。それにまだポジションを掴んで1年も活躍していない。このチャンスを手放してはならないと出場を直訴したと言う。その棚橋が初回、ライト前ヒットで出塁した大上を一塁に置いた打席でレフト線に引っ張って一三塁のチャンスを作った。結局得点にはならなかったもののガッツを見せた。


 しかし先制点は光州。3回、二死後から吉田がライト前ヒット、真野が四球でランナーをためると、3番朴芳一がセンター前にタイムリーヒットで1点。さらに小金井がライト線に落ちるヒットでもう1点の合計2点をこの回に加えた。やはり頼れるのはベテランであるが、お膳立てをしたのは光州の若手である。少しずつではあるが確かに成長しているのだ。なぜか翌年にはリセットされていたりするが。


 5回には大連が反撃を開始する。先頭の清水がレフト前ヒットで出塁し、張の送りバントで二塁へ。トップに戻って星渡がスミスの小さく変化するストレートを振り抜きセンター前へ弾き返す。キャッチャーにしては俊足の清水が一気にホームインで1点。6回にはレフト前ヒットで出塁のパウロを一塁に置いて、アンジェロがカットボールを捕らえてレフトスタンドに逆転のホームランを放ちスミスをノックアウト。この回に代打を出されて張は降板。後はリリーフ陣で逃げ切りと行きたかったがそうはいかなかった。


 7回の野藤はうまく抑えたが8回に登板の平野が誤算。先頭の朴芳一はライトフライに打ち取るも4番小金井が左打者から見ると逃げていくようなスライダーを捕らえてライトオーバーの3ベースヒットでチャンスを作る。そして佐藤皆雄には初球のストレートを叩かれてレフト前タイムリーヒットを浴びてしまう。ここで平野は降板。代わってマウンドに立った黄直哉が久保岡を三振、代打勝田をセカンドゴロに抑えてこれ以上の被害は抑えたものの、左殺しが左に打たれては世話がない。9回はともに投手が踏ん張って結局3対3で終了した。


 引き分け。本来は一切取りこぼしてはならない相手だったが、負けなかっただけでも儲けものだったのかも知れない。奉天が負けたので単独首位に立ったからだ。しかしまだ途中。しかも10月の奉天との直接対決がまだ残っている。しかもこれからは対戦相手も首位が相手ということで目の色を変えて襲ってくるだろう。ここからが本当に苦しい時期のスタートとなるのだ。


その他の試合結果

67勝47敗11分 奉天 1-5 開城 56勝62敗7分

55勝61敗9分 ハルビン 3-6 新京 61勝53敗11分

52勝65敗8分 平壌 5-0 チチハル 65勝54敗6分

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