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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
141/188

松浦帰還 止まった時計は再び動きだした

[ホーム]奉天

5横山

4佐藤

8長谷川

7間口

2漢

9市松

3蔡均森

6田辺

1長沢


[ビジター]大連

8星渡(4-0)

4大上(4-1)

6棚橋(3-3)

9林(4-2)-岩下

5パウロ(3-0)-森茂

3ドラグノフ(3-1)

7アンジェロ(4-0)

2清水(4-0)

1松浦(3-1)-平野-比山


大 001 000 010 2 ○松浦(7)-平野(1)-S比山(1) 63勝45敗10分

奉 000 000 000 0 ●長沢-松本-朴賢侍 65勝43敗10分


 首位決戦の2戦目。大連はローテーション通りだとベテランの張尊が先発だったがずらしてきた。そして今日の先発は一軍に復帰してきたばかりの松浦心。対抗戦で炎上が続き二軍で調整してきたがついに舞い戻った。なお、二軍での成績は3試合で自責点が1というほぼ完璧な内容。そして今日のピッチングでそれが偶然ではなく真の実力に基づくものだと証明された。ハードな日程が続くタイミングで頼もしい男が帰ってきた。


 二軍調整前と比べて明らかにストレートの切れ味が戻っていた。やはり松浦の華奢な体にはまだ1年間フルに戦える体力はなかったのだが、二軍調整がいい夏休みとなったようだ。また、それまではほとんど投げていなかったチェンジアップを効果的に使用して奉天打線を翻弄していた。この球種は二軍投手コーチである盧光重の指導によるものらしい。元々去年覚えた球種だが今年序盤は勢いでどうにかなっていたのであまり投げなかったがそれだけでは壁にぶち当たったので解禁した。そのお陰で緩急も使えるようになり、はっきり進化したと言える。


 打撃面で活躍したのは3番の棚橋。今季は3番ショートに固定されており本人もなかなかの活躍を見せているが、優勝するにはもう一皮剥けてほしいといったところだった。しかし今日は良く打った。先制点の場面である3回表、二死後に大上がセンターを破らんとするゴロを放ち、ショート田辺はよく追いついたものの内野安打となり出塁。そして棚橋は長沢のストレートの前に追い込まれるもそれからはうまくカットしてチャンスをうかがう。そして6球目、目先を変えるべく投じられたスライダーを痛打。打球は左中間を真っ二つに割ってフェンスに到達、大上が俊足を飛ばして長躯本塁まで突入した。


 6回の第3打席にもレフト前にヒットを放った棚橋。そして2点目も棚橋の働きによるものであった。8回、奉天の2番手松本伊吹はこの回先頭の大上をサードライナーに打ち取って棚橋と対戦。松本は絶大な変化量を誇るスライダーで知られるがこれはあくまで見せ球、内角を突くシュートでゴロを打たせるのが本来のスタイルである。そのシュートをうまく打ち返した。レフトフェンス直撃の2ベースでチャンスを作ると、4番林が上手くセカンド佐藤の頭上を越えてライト前に落ちるライナー性のヒットを飛ばして棚橋がホームイン。2対0とした。


 復活の松浦は7回で降板。8回には幼稚園の頃から同級生だったという平野が、そして9回には昨日屈辱のサヨナラホームランを打たれた比山が雪辱の三者凡退劇を見せて試合終了。対戦成績を1勝1敗とした。


 勝敗の別はあれど、ここまでの2試合はロースコアの展開となっている。ここで大事になるのはしっかりと打点を稼いでくれる打者の存在だ。大連は今日、棚橋と林がタイムリーヒットを放ちその点では見事に自分の仕事を果たした。明日はどのような結果になるかは分からないが、明日の結果は今後の展開に与える影響が大きいだけに良い結果をもぎ取ってきてほしい。


その他の試合結果

41勝68敗9分 光州 5-1 平壌 51勝60敗7分

52勝58敗8分 ハルビン 2-2 開城 51勝60敗7分

61勝51敗6分 チチハル 1-3 新京 58勝51敗9分

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