首位決戦 決着は一瞬
[ホーム]奉天
5横山
4佐藤
8長谷川
7間口
2漢
9市松
3蔡均森
6田辺
1星村
[ビジター]大連
8星渡(4-0)
4大上(3-0)
5ドラグノフ(4-1)
9林(3-1)
7アンジェロ(3-0)-河剛紀(1-1)-水内
6森茂(3-1)
3柳中平(3-0)
2清水(3-1)
1吉野(2-0)-立石(0-0)-小松原-比山
大 000 000 000 0 吉野(7)-小松原(1)-●比山(0/3-1) 62勝45敗10分
奉 000 000 001 1 ○星村 65勝42敗10分
ついに奉天と直接対決を行う日が来た。対戦はオールスター前の熱河シリーズの第2戦以来となる。あの時は11点を取られての大敗を喫してしまった。しかし今は対抗戦などを経てかつてより強くなった。大連の先発はもちろんこの男、エース吉野大吾。迎え撃つ奉天はこちらもエースの星村愁輔と万全の構え。ともに負けられいという気迫に満ちた戦いを繰り広げた。
まず1回表、試合開始直後に大連がアクションを起こす。二死後、休養の棚橋に代わって3番サードに入っているドラグノフがレフト前ヒットで出塁、林もライト前に転がして一三塁とする。しかし今日パウロに代わって5番に入ったアンジェロは三振に倒れて先制点ならず。
続いて得点機を作ったのは奉天だった。3回一死後、ローマンの故障で8番ショートに入っている3年目の田辺裕矢がチーム初ヒットとなるセンター前ヒットで出塁する。星村が送って二塁に到達し、トップに戻って横山は四球を選んで一二塁としたが、佐藤はショートゴロで二塁封殺となりこちらも得点ならず。
その後もお互いチャンスまでは作っても失点は許さずという展開が続いた。さすがエース、ここぞの場面での集中力は凄まじいものがある。このまま0対0で終了するか、そんな空気も漂ってきた試合終盤にドラマが待っていた。
8回、大連の先頭打者清水が星村の初球ストレートを引っ張りレフト線を破る2ベースとした。下位打線なので多少気が緩んだところを見逃さなかった。そしてここまで好投の吉野に代打としてここまで打率.350の立石を送り込む。奉天バッテリーは立石に対してかなり厳しいコースを突いてきた末に四球となったが、これは奉天も覚悟の上であった。そしてトップに戻って星渡はライトフライ。ライト市松の肩は普通なので清水は三塁に進めた。
ワンナウト一三塁でバッター大上。1球目はほとんど真中中央のストレートでストライク。2球目はスライダーが外角に外れてのボール。そして3球目、大上の構えが変わり清水が走る。スクイズ。しかし星村はこれを読んでいた。大きく外したボールに大上は食いついたもののバットは空を切った。清水はタッチアウト。直後に大上は星村のスライダーの前に三振。最大のチャンスは煙と消えた。
激戦の幕切れは一瞬であった。9回裏、もう勝利のなくなった大連は同点で終わらせるべく比山を投入。しかしその比山がこの回の先頭打者である3番長谷川智明に投じた第1球、外角へのストレートを完璧に捕らえられた。打球は満員の奉天ファンが待つライトスタンドへ。スタジアムは熱狂に支配された。順位を争う直接のライバルとギリギリの展開で競り合った末、劇的なラストシーンで勝利を手にしたのだから無理もない。これでゲーム差は3に広がり、少なくとも今回の対戦で並ぶ可能性はなくなった。
その他の試合結果
40勝68敗9分 光州 2-4 平壌 51勝59敗7分
52勝58敗7分 ハルビン 1-3 開城 51勝60敗6分
61勝50敗6分 チチハル 7-6 新京 57勝51敗9分
