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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
132/188

打てども入らず みすみす連敗

[ホーム]新京

8武沼

4呉高波

2英

9劉照凱

7七沢

3玄新光

6バジーノ

5ボンズ

1浅岡


[ビジター]大連

8星渡(4-1)

4大上(3-1)-立石(1-0)

6棚橋(2-1)

9林(4-1)

5パウロ(4-0)-3

7アンジェロ(3-2)

3柳中平(2-1)-河剛紀(1-0)-5森茂

2金重男(4-1)

1赤坂(2-0)-ドラグノフ(1-1)-黄直哉-小松原-古池(1-0)


大 000 000 100 1 ●赤坂(6)-黄直哉(1)-小松原(1) 58勝42敗9分

新 000 003 00- 3 ○浅岡-朴圭大-水岡-鈴木芳-S畑 55勝48敗6分


 3連戦の2試合目、大連の先発は赤坂、新京の先発は浅岡と済州島シリーズの時と同じである。あれからちょうど1週間がたった。大連としては昨日の敗北を吹き飛ばすためにも勝利が必要だったが、そうはうまくいかなかった。


 試合の序盤は互いに0行進。しかしどちらが優勢かと言うと大連であった。大連は毎回のようにヒットが出てランナーはたまるのだが後1本が出ずに得点機を逸するという回が多かった。一方新京は今日も良く冴える赤坂-金重男のバッテリーの前に5回までヒット2本に抑えられていた。得点の匂いがする大連打線に対して新京の浅岡はどこまで持ちこたえられるか、少なくとも途中まではそう見えた。


 しかし先制したのは新京だった。それもエラー絡みでの失点だったのだから大連としてはまったく痛恨の出来事であった。事の次第はこうである。まずは先頭の浅岡は三振、武沼はライトフライであっさりとツーアウトを取る。そして呉高波も赤坂が投じたストレートの球威に押されて当てただけの何でもないセカンドゴロだった。しかしセカンド大上が弾いてしまう。全然難しい打球ではなかったが呉の俊足を警戒するあまり焦ったか。昨日逆転満塁ホームランを放った英はライト前ヒットで一三塁とする。そして4番の劉照凱がストレートを弾き返して左中間を破る走者一掃の3ベース。さらに七沢もレフト前ヒットでこの回一挙に3点を奪った。赤坂の自責点は0だった。しかし失ったものは大きかった。


 この失点に多少は奮起したのか7回表に大連はようやく1点を取る。まずは先頭の、赤坂の代打ドラグノフがレフトオーバーの2ベースヒットで出塁。星渡のバントで三塁に進む。セーフティー気味だったが星渡はアウトになった。続いてエラーで失点の原因となった大上だが、ここで登板した朴圭大のスライダーにタイミングが合わず三振。またも無得点かという空気も出てきたが、棚橋の積極的な初球打ちが功を奏した。打球はゆっくりと三遊間を転がっていきレフトに到達した時にはすでにドラグノフはホームインしていた。続いて林だが、ここで新京は朴を下ろして左腕の水岡を投入する。このワンポイントリリーフは林をライトフライに打ち取った。


 8回は鈴木芳博、9回は畑陽一で試合を終わらせる新京の必勝パターンは今日も磐石だった。試合はそのまま1対3で終了。大連は新京に連敗を喫してしまった。9安打を放ち、四球も多く選んだものの連動性に欠けて得点は1止まりだった大連と5安打に終わったもののここぞという場面で集中的に固めて効率的に3点を取った新京。大連は若い選手が多く、それが活力となっているが新京のようなうまい野球をするチームに対してはどうにも弱い部分を持っている。


その他の試合結果

49勝54敗6分 ハルビン 3-0 光州 38勝63敗8分

47勝55敗7分 平壌 7-3 奉天 61勝40敗8分

48勝56敗5分 開城 6-0 チチハル 56勝48敗5分

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