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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
129/188

リリーフ打ち合い 決着つかず

[ホーム]開城

6竹端

4笠原

8劉豪毅

5肥後

3ハイロー

7グレス

9曹真永

2浜野

1佐々木


[ビジター]大連

8星渡(3-1)

4大上(3-1)

6棚橋(3-1)

9林(3-0)-岩下

5パウロ(4-0)-ドラグノフ

7アンジェロ(4-1)

3ドラグノフ(4-1)-水内

2金重男(3-0)-古池(1-0)-清水

1張尊(2-0)-野藤-黄直哉-立石(0-0)-小松原-比山


大 000 000 020 2 張尊(6)-野藤(1/3-2)-黄直哉(2/3)-小松原(1)-比山(1) 57勝40敗9分

開 000 000 200 2 佐々木-川原-タチトナ 47勝54敗5分


 今日の先発投手は大連が36歳の張尊、開城が35歳の佐々木良平。年齢は似通っているが投球スタイルは張がコントロールと技巧が最大の武器なのに対して、佐々木は安定して140キロ台後半のストレートを軸にスライダー、フォークなどを投げるかなり正統派のピッチングをする。両者の投げあいは結果を先に言うと決着がつかなかった。プロ入りして長い時間を過ごして確立したスタイルは簡単に崩れはしないし優劣を競うこともできない。


 6回まではともに得点なし。佐々木は大連の打者を力で抑えて6回までに3安打2四球で三塁を踏ませないというピッチング。初回一死後に大上がセーフティーバントを決めたが牽制で刺すなどベテランらしい正確な技術も兼ね備えている。一方張は6回までに7安打を打たれながらも要所ではきっちり抑えて得点をやらないというピッチングを展開。的を絞らせないピッチングが持ち味だけに多少のヒットも計算のうちである。


 そしてようやく試合が動いたのは7回。球数を考慮して張がマウンドを降りたところから始まる。大連の2番手として登場した野藤であったが今日は球威が不足していた。パラパラと降りしきる雨の影響もあるのだろう。先頭打者のグレスに初球を振り抜かれてあわやホームラン、ライトフェンス直撃の2ベースを食らう。曹真永のレフト前ヒットでグレスの代打美尾が三塁まで進み、浜野のスクイズで美尾はホームイン。開城がついに試合を動かす1点を挙げる。さらにピッチャーの佐々木に四球を与えたところで野藤は降板。黄直哉を送り込む。


 しかし黄直哉も竹端にタイムリーを浴び、大連は終盤になって2点を追いかける展開となってしまう。マウンドには好調の佐々木。しかしここで大連は意地を見せた。きっかけは一死後に出された代打立石の粘り強い打撃であった。微妙な球をことごとくカットして球数を稼ぎ、最終的には13球を投げさせた上で四球を勝ち取った。ここでシグマール監督が動く。ここまで好投の佐々木を下げてリリーフに川原を投入。しかしこれが結果的に裏目に出た。


 トップに戻って星渡には四球。大上の送りバントでツーアウト二三塁とする。迎えた棚橋は川原の得意な変化球であるスライダーに目をつけていた。カウント1-2から決め球として投じられたスライダーがやや甘く入ったのを見逃さずに振りきった。ライナー性の打球は勢いよく右中間を抜け、立石と星渡がホームイン。同点に追いつくタイムリー2ベースとなった。続く林にも期待がかかったが、センター劉豪毅の見事なキャッチに阻まれて逆転はならず。試合はそのまま得点が入ることなく終了。2対2の引き分けとなった。


その他の試合結果

38勝60敗8分 光州 1-9 新京 52勝48敗6分

55勝46敗5分 チチハル 6-1 奉天 59勝39敗8分

46勝54敗6分 ハルビン 4-1 平壌 46勝53敗7分

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