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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
101/188

継投策裏目 連勝ストップ

[ホーム]福岡

6唐崎

4木多

8于聖竹

3小久野

7真中

9多沼

5朴浩宣

Dオルティス

2奇勝巳

1和谷


[ビジター]大連

8星渡(4-2)

3柳中平(3-0)-ドラグノフ(0-0)

6棚橋(4-1)

9林(4-1)

5パウロ(3-1)

7アンジェロ(3-0)

D古池(2-1)-大上-本郷(1-0)

2清水(2-0)-金重男(2-1)

4ノーリー(2-1)-立石(1-0)

1張尊-黄直哉-平野-野藤-趙雅憲


大 010 000 200 3 ●張尊(5-3)-黄直哉(2/3-2)-平野(1/3)-野藤(1-1)-趙雅憲(1)

福 010 202 10- 6 ○和谷-金健仁-允新福-Sファルゲンバーグ


 第2戦に福岡が繰り出してきたのはダブルエースの一角を担う左腕の和谷。球速以上にキレのいいボールを投げることで知られている昨年のMVP投手相手に大連はなかなかの攻めを見せたが及ばなかった。


 大連の先発投手はここ3試合無失点ピッチングを続けている張尊。そして昨日猛烈な打棒を発揮した古池が引き続き7番指名打者で先発出場。また、セカンドにはノーリーが久々の先発出場を果たしている。試合はまず大連が2回にパウロのソロホームランで先制。


 しかしその裏に福岡が反撃。5番に入った真中がセンター前ヒットで出塁すると多沼もレフト前に転がして続く。そして福岡生え抜きの若手大砲として期待されている朴浩宣がレフト前にタイムリーヒットを打って同点とした。下位打線であって下位打線でないような強力な名前が続くのは福岡の強みである。


 試合はそれ以降福岡のペース。そして逆転となったのは4回。真中が四球で出たところで多沼がレフトスタンドに叩き込むライナー性の力強いホームランで1対3と試合をひっくり返した。多彩な変化球を使う張がストレートで来るのを見事に見切った。張は5回3失点で降板。6回は多沼、朴浩宣、オルティスと右打者が続くので、2番手として右投手に強い黄直哉を投入。しかし黄が右打者に捕まってしまう。


 先頭の多沼に対して四球。朴はレフトフライに打ち取ったがオルティスに左中間フェンス直撃のタイムリー3ベースを打たれる。さらにキャッチャーの奇勝巳をセカンドゴロに打ち取る間にオルティスが生還してこの回2失点。トップに戻り唐崎は左打者なので平野と交代。唐崎にライト前ヒットを打たれたものの木多をセカンドフライに打ち取って福岡の攻撃を終わらせた。しかしこの2失点はあまりに大きかった。


 7回、大連が遅まきながら反撃。福岡2番手の金健仁に対して、まずこの回のトップバッター古池がレフト前ヒットで出塁。さらに清水の代打金重男が三遊間をしぶとく抜くヒットで続く。ノーリーの送りバントでワンナウト二三塁。トップに戻って星渡がセンター前に痛烈なゴロを放ってサードランナーの代走大上が生還。続く柳中平の代打ドラグノフによるライトへの犠牲フライでもう1点追加した。しかし棚橋は三振で攻撃終了。


 直後に于聖竹が復活を自ら祝うような強烈な2ベースでチャンスを作る。小久野のセカンドゴロで三進し、真中の犠牲フライで6点目のホームを踏んだ。試合はそのままゲームセット。これで大連の通算成績は43勝28敗7分となった。


 5回3失点で張を下げた早めの交代が結果的に裏目に出たか。福岡はリリーフ陣もかなり強力な駒が揃っているのでリードされたまま終盤を迎えると今日のように抑えられてしまう。やはり強いチームにはそれなりの理由があるというものだ。その福岡と1勝1敗の五分で戦えた事で自信と課題を手にしたと言えるだろう。明日は台湾に渡り、台北と連戦する。

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