小説書き(改稿1)
箱の中、乱雑に入れられた紙の束に
みずみずしく新鮮な言葉を見つけた
それは小説を書き始めた頃10年以上も前、当時ほとんど書き捨てたような小説
ただの趣味だったはず
しかしこうして見つけた昔の作品を読むと今書いているものよりも楽しく希望に満ちている
技術的な拙さたくさんあるものの、元来こういう作品が書きたかったのではなかったか
自分が今の技巧でもってこの作品に手を入れればみずみずしさは失われ、
この作品の良さは失われてしまうだろう
「『すべての才や力や材といふものは
ひとにとゞまるものでない ひとさへひとにとゞまらぬ』」
何ともなくそうつぶやいてまた机に向かい書き始めた
注・・・文中の「すべての才や力や材といふものは ひとにとゞまるものでない ひとさへひとにとゞまらぬ」という一文は宮沢賢治の詩「告別」から引用しました。
注・・・文中の「すべての才や力や材といふものは ひとにとゞまるものでない ひとさへひとにとゞまらぬ」という一文は宮沢賢治の詩「告別」から引用しました。
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