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自分がない  作者: ie
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「ごきげんよう」

と上品な女の子の声が聞こえた。何だか懐かしいな。なんだっけはまったのは昔の事で大部忘れちゃっているけど、みたいな制度があって・・・あ~うちも妹か姉欲しい~!!うちもお姉様とか言ってみたりとかお姉様とか言われた~い!!うちは興奮してぴょんぴょん飛び跳ねた。

「何か良い事がありましたの?お姉様」

と耳元で囁かれた。

「げあーーーーーーーーーーーーーー!!」

とうちは絶叫した。とうちは頭を抱えて顔を隠してしゃがんで怯え始めた。体がブルブル震えた。オラちゃんの馬鹿また会えますよって言ったって連絡先も解んないんじゃ会いようが無いじゃん・・!!オラちゃんの嘘つき!!馬鹿!!大嫌・・・そんな訳無い・・・。うちは涙が地面に垂れた。ちょっとの間だったけどオラちゃんと居れてうちは―!!

「泣く程嫌でしたの・・・?お姉様と呼ばれる事が・・・?妹が欲しいとか言ってくださったのは嘘でしたの・・・?」

とちょっと怯えた感じの女の子の声が聞こえた。うちはそちらを思い切って見てみた。ちょっとどよーんとした感じのちょっと吊り目の気の強そうなツインテールの外国人のうちと大体同じくらいの年頃の女の子がビクビクした感じで青い顔をしていた。良いな。人間離れした容姿で。これぞ。女の子って感じの。いいな。うちもこんな顔に生まれたかった。うちも一応女の子なんだけどな・・・。もうさっきの怯えより虚しさの方が勝っていた。

「お化けですか・・・?何でうち何ですか?」

何でうちみたいな何も恵まれてない者によってくるのか。もっと恵まれている所にちょっとでも不幸が行けばいいのに。人生は不平等だ。うちは冷めた目でその子を睨んだ。

「お姉様もわたくしの事疎まれるのですね。解ってましたわ」

と寂しそうにその子は笑った。え・・?この子もウチと同じ嫌われ者・・・?そっかこの子こんな容姿しているけどお化けだもんね。そりゃ嫌われるよね。

「あなたはお化けなんだから怖がられるのは諦めてください。うちは人間なのに嫌われ者なんです」

うちよりマシでしょ。それにこの子の見た目のスペックがうちより数倍の差が有り過ぎる。それにこの子にさっき心の内を読まれた。きっとこの世のならざる者だからだろう。負けてたまるか。もうお化けなんかに負けてられない。うちは一人でも何でもやってやるんだ・・・!!うちは更に警戒の色を強くした。だがある事に気ずいた。何でマシっと勝手に決めつけたんだ。見た目で判断されて勝手に決めつけられて辛かったのはうちなのに・・・!!うちは誰の味方であると決めたのに・・・!!お化けだって同じだ。

「お姉様私はお化けではありませんわ」

とそんなうちの言い方にも気にした素振りもなく思わず見とれてしまう様な静かな笑みをしてきた。

「そうなんだ。うちは信じるよ。さっきは御免ね」

とうちはしゅんとなった。

「いいえ。お姉様って本当明るくなったり暗くなったり本当に面白い方ですわね」

と可笑しそうに笑った。何が可笑しい!!!!!!!と言ってカルなら殴りかかっていった所だがか弱い女の子には無理だったというか何か悪い気はしないと思わずにやけた顔で

「そっそうかなうちそんなに面白いかな・・・?思い切ってお笑い芸人目指しちゃおうかな・・・?」

とへへへといった感じで笑った。何か気分が乗ってきた。

「そうだ!!恐れられているなら開きなおってそういう存在になってしまえばいいんだ。怖キモ可愛い一番になればいいんだ!!名付けてぐわっちぇめぐろ!!」

とうちは胸を張った。

「何ですの?そのぐわっちぇめぐろとは?」

うちは何かを企むような顔をして

「うちは魔王になるって事」

とうちはその子の返事を聞かず、

「ついて来たいならついてきていいよ。妹分。ま。うちはどっちでもいいけど」

と言って進み始めた。

× × ×

「もしやもし」

うちは思いきって声が裏返りそうにながら思いきってそいつに声をかける。そいつは静かにこっちを相変らず冷たい顔を眺めていた。大丈夫かコイツ?もしかしてそのままもうスルーなんじゃ・・・。うちはそれを根気よくそいつを睨む様に見つめた。コイツ今までこれみた事あるのかな?でも雑誌の時は一応興味を示したから一応居たんだよね?いや関心がなくてもそれが必要と判断したらアイツは来るはずだ。そいつはそれをじっと一瞬見つめたかと思うとすぐこっちに切り替わってきた。これぞ。

『アイチャンネル』

うちは静かに脳内で反芻するかの様に呟いた。コイツにかかれば折角うちが用意したのにそれを使わずに目だけでチェンネルを変えられるというのか。ならリモコンの意味ないじゃん。コイツ嫌い、やな奴、やな奴、やな奴、やな奴、やな奴、やな奴、やな奴、やな奴うちは耳をすませばのヒロインの雫の気持ちが解った様な気がした。

「その表現は間違えてますわ」

と妹分はこっちをまるで誘惑するかの如く笑った。ごく。うちは思わず生唾を飲み込んだ。うちは女なのにこの子を見てるとそっちに吸い込まれるそうになる。

ドン!!何かを射抜く様な大きな音が聞こえた。うちはそれにはっ!!と我に返った。するとうちを凄い目で睨んでいる台湾の子もとい奴が居た。びくくくくくくくくくくくくくくっとうちは後ろにひっくりかえって寝そべる感じになった。今の音コイツの視線の効果音じゃ・・・??うちはそいつの顔を見ない様に目をぎゅと閉じた。するとうちのヘアピンもとい鍵かっこがうちの頬をぺチぺチ叩き始めた。

「さっきはエロイ事考えてたけど今は考えてないよ!!失敬だなあ。ちみい」

うちは言い訳の様に焦ってわざと大きな声で否定した。

「お姉様ご無事ですか?」

と言ったわりには全然心配した様子はなく寧ろなんか楽しそうだった。その笑みもいい・・・・!!うちはぼーと妹分に没頭し始めた。

びりっりいいいいいいいびりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいと何かが勢いよく破ける音がした。そっちを見るとカルの制服の上着の方が破れて肌が見えていた。うちはそっちをじっと見つめた。何やってんだ。このカルは?キモイ。見せたいのか。このど変態めが!!うちが男の汚い裸なんかに興味を持つか!!とうちは怒って顔を見ず。その敗れている方をじっと見つめた。

しゅるるるるるる何かが解ける音がした。そっちの方を見てみると妹分が制服の上着のリボンを解いた音だった。凄いこっちは肌なんか出て無いのになぜだかエロイ凄い破壊力だ。うちは生唾を飲み込んだ。

「台ちゃん!それはやばいって・・・!!」

と焦ってちょっと慌てた様子のカルの声が聞こえた。カルがこんな声出すの珍しいな。ま。カルなんてどうでもいいからほっとこうとしたが、ん?もしかして・・・!?これはお決まりのうちは勢いよく急いで振り向いた。台湾の子がカルのズボンを掴んで下に下そうとしていた。

びゃ!!という音が一瞬聴こえた。

「系ちゃん。こっち来るのはや!!」

と言う驚いたカルの声は無視してぽけーとそのカルのパンツを無言で見ていた。

「お姉様」

と一言妹分は言ったかと思うとうちの手を引っ張って歩き出した。

「違うよ。別にあれは見たくて見たんじゃなくてお笑い的にのってあげないと可哀想かなと思ったのだよ。うち優しいから無視する訳にはいかない訳じゃんね?」

とうちの説明に解ってますわと言っている様なキラキラした瞳でこっちを妹分は見た。それにしても台湾の奴め・・・!!エロイ事嫌いな癖にこんな時に何やってんだ・・・!!妹分に誤解されちまうだろが・・・!!うちは苛立ちを抑えきれなく。歯をガチガチやりはじめた。何でうちの嫌な事ばかりやってくるのだろう・・・!!イライライライライラし始めた。ハッ・・・!!駄目だ。アイツの事は考えない様にせな!!

「あのね。それとさっきのやな奴って言ったのも御免ね。人の悪口なんか言っちゃって」

とうちはイライラを打ち消す様に妹分に弁明し始めた。きっとこの子は心が綺麗な子な子だからさっき間違えてるってうちを諭したんだ。みんなを守るって言ったのに何て事しでかしたのだろうとうちがしゅんとし始めた。

「その解釈も間違えてますわ。お姉さま」

とうちの手を握ったまま。微笑む妹分。うちはキョトンとしてそれを見つめた。

「それだとあの方の事を大好きだと言ってる様なものですわ。そんな知り合って間もない方と有り得ないですわ」

とウインクしながら言う妹分。ずっきゅんと胸を打ち抜かれてずざさあと地面に倒れこむ。何この子・・?小悪魔系うちは座り込んだまま胸がドキドキした。嫁に欲しい。

「え?ちょさすがにそれ以上は・・!!」

と言うカルの声が聞こえたのでびゃ!!という風を切る音と共にそっちに移動していた。

「早!!系ちゃんって面白」

とタラリンマークを一個顔に張り付かせて言うカル。台の奴がカルのパンツを引っ張っている隙間から角度を変えて見ればもしかしてギリみえ・・・うちは斜めから覗き込むとバランスを崩して後ろに-ぐらと倒れそうにと何かにトンと当たって倒れないですんでいた。うちはそれをそれにもたれながらそれを確認する。すると冷たい顔の奴が居た。そいつフラはそのカルと台を冷たい顔で静かに睨んだ。

「フラ君御免」

といつもの冷や汗マークを一個張り付かせながらフラに謝るカルと

「ちっ。うるせえな」

と忌まわし気にフラの方を睨んでカルから手を離す台。ちっ!!冷血人間め!!もう少しで見えそうだったのに余計な事を・・・!!あれ・・・?そう言えば何で鍵かっこが反応しなかったんだろう・・・?いや断じてエロイ事を考えてた訳では無いが。でもそんな事こいつに恐ろしくて言えるはずもなくそいつにもたれていた事に青ざめてすぐフラから顔を離すうち。それを遠くから無表情で眺めている妹分。ああ。すっかり誤解されちゃったかもしれない。女の子ってこういうエロネタ嫌いだし。うちははあと思わずため息を吐く。気を取り直してあれ?服の袖にちょっと血がついていた。ちょっと捲ってみると傷ついていた。そういえば痛い。うちはぐすんとちょっと涙が出てきた。そこをいきなり手でカルが触れながら

「鍵かっこちゃんが攻撃しちゃったのかな」

と言いながら笑って手を離した時には傷が消えていた。うちはそれに赤くなって頬をぷくっと膨らませながら

「うちはエロくない!!この傷作った当て付けかこの野郎。それが出来るならこの傷消せや!!」

頭でカルの頬の傷をぐりぐりし始めた。それをうちにぐりぐりされている方の片目を瞑りながら

「あ。忘れてた」

とカルの両手を掴んで

「やっぱ!!駄目。カルはゆるキャラよりゆるい可愛い所を全部抜いたゆるすぎキャラだから傷ついてた方がちょっとかっこよくなるというかマシになるかと思うんだ。ほらワンピースのゾロにあやかろう。ゾロは傷なくてもかっこよいからカルには無理だけど。それにうちの鍵かっこは最強だからカル如きには消せないと思うし」

と真顔で言ううち。

「そっか。ありがと。可愛いし最強なんだね。系ちゃんの鍵ちゃん」

とうちにぐりぐりやられながら片目を瞑りながら言うカル。あ。カルと遊んであげている暇なかった。やば!!オーちゃん早くこの問題の趣旨説明してくれないかな。

「お姉さま。髪が乱れますわ」

とうちをグイと引っ張って自分の方に引き寄せる妹分。妹分って結構力あるんだ。あれ?今妹分が引っ張った方の手にも傷がと思ったらカルがその手を掴んだ。

「カル。コラ!!あんま近くに入んな!!キモイ」

とうちはジロと睨む。

「御免。まだグリスリのキリがまだで」

オーちゃんまだかなあ。テスト進行まだかなあ。

「系ちゃん遠い目しとる」

とカルが言った所で

「わたくしが司会進行させていただきますわ」

とうちとカルの間にむぎゅっと無理矢理体を入れてくる妹分。

「わたくしが司会をするのも悪くないものでしょう?」

とそのまま言う妹分。

「ま。女の子にくっ付かれるのは悪くないかな」

とカルが言うと

「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

と言う凄い悲鳴を上げながらうちの妹分が言うとうちの後ろに隠れた。

「もしもし警察ですか?」

とうちは電話をし始めた。

「系ちゃん。警察の人もテスト受けるんだ。楽しそうだ」

といつもの様に笑うと

「じゃあ。行きますわよ!!!」

と妹分が上に飛びあがってジャンプした。妹よ。カルの事関わりたくなくてスルーしたな。最良の選択です。どっかのアニメのセリフを思い浮かべた。すると着地した時には―背景が灰色に変わったというかうちらも何処にも無く灰色だけだ。ここは―うちの世界―?うちの色は灰色だ。みんなはキラキラ輝いているけどうちだけ灰色だ。

「新聞紙の色か」

とカルが何気ない感じに言った。うちらが居た。

「ここはテレビですの。だからここは解り易くした結果新聞紙のテレビ欄ですの」

と何処か楽しそうな妹。凄いな。どんな状況でも楽しみに変えてしまう。うちもこんな子に成りたかった。

「多くのテレビ局を獲った方が勝ち、このテレビ欄でもっとも広い範囲を捕った方の方が勝ちですわ」

広い範囲か。テスト範囲は―一体いくつのテレビ局があるんだ―?テスト範囲は無限大―という事は―チラとある方向を見た。そこには冷血人間が居た。コイツが有利―!!うちは人に指を指すのは礼儀に反する事だとちゃんと教わっているだがうちは今は探偵だ。

「お前に今度こそ勝つ!!うちは虫けら何かじゃない・・・!!これはうち自身が断定した事だ!!」

とうちは探偵のお決まりポーズをそいつに向けた。そいつは相変らず何の感情をうつさない瞳でうちを見ていた。やった!!初めて言えた。

「お姉さま!!カッコイイ!!」

妹分がうちに飛びついて抱き着いてきた。うちは妹にさっきから言いたくて堪らない事を言った。

「うち。アンタみたいになりたい」

とうちは妹に真剣な顔で言った。今までの妹には無い表情で笑顔を消して

「どうしてそんな事を思いましたの?」

と聞いてきた。

「どんな状況の中でも楽しそうに生きてるのがなんかかっこいいと思って・・・」

とうちはこういう事を人に言った事が無かったので顔を赤くしてしどろもどろしながら言った。それを暫く妹は無言で見つめたかと思うと

「あは。そんな事今までで思われた事も言われた事も無いですわ」

と可笑しそうに笑った。うちはそれをドキドキしながら顔を赤くして見つめた。

「哀れだ。他人に成りたいなど―その時点で自分にすら成れてないだろ」

と言ってそいつは消えた。あいつとの会話が少し動いたが今はそんな事どうでもいい―そんなセリフなどうちは予想していた。アイツは終わりだ。

「なんて。本当は無視されると半分はお思いじゃありませんでしたの?」

と小悪魔系の笑みを浮かべた。うちは静かにそれを見つめた。

「自分にか」

とそれを見ていた台がそう言ったがうちが知る由も無かったし興味も無かった。

「それにしてもお姉さまどうしてもあの無限の方が有利に思えますが何か策がお有りなんでしょう?」

と言う妹を静かにうちは見つめて無表情で

「無いよ」

うちはけろっとした表情で言った。それを妹は見つめていて

「ある訳無いじゃん。お約束でしょ」

と改めて無表情で言う。

「ならわざわざなんで相手を有利にしたので?」

と不思議そうにうちに聞くので

「だってそうやって勝たなきゃ本当に勝った事にならないかなって」

とぽけーとした感じで言ううち。

「はあ」

と返事をする妹。

「それはこの会話を把握されている方への戦略の為にわざと無知な振りをなされているので?」

と聞いてくるので

「ううん。系ちゃんが嘘を吐く訳ないじゃん」

とうちはポツリと言った。

「系ちゃん。もう始まってる」

とカルが言ったのを聞いてぼーとしてたのがえ?と我に返った。するといきなりさああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああと波が引いたみたいな音が聞こえたかと思うと背景もうちらもカラーになった。新聞紙からテレビに成ったんだ。

「すご。もうあんだけの範囲手に入れてるフラちゃん」

と他人事の様に言うカル。何故それが解るかと言うとさっきの延長線上でさっきの新聞紙の奴のカラーバージョンが先程と系が繋がっている為手に取る様に把握出来ているのだ。

「お姉様の理解力の範囲が広くなっていますわ」

と妹は言うが何でうちが最初からポンコツという事ばれているんだろとうちは口を尖らせていた。

「カル。そんな他人褒めて自分の事何にもしないからお前はドベなんじゃ!!!!」

とクワッといった感じで言うとあ。そう言えばさっきのさあああああああああああああああとかいう音カラーになったのもそうだけどあの冷血人間に範囲を奪われる音なんじゃ!!!アイツなんだかんだ言って先に消えてったし・・・・!!こうしていられない・・・!!

「鍵かっこ四方固め」

という超パニックっているうちとは違った冷静な声だった。台の奴の声だった。

「え?台の奴何やったんだろ?」

という疑問をよそに妹がちょっとひいた様に

「系が繋がってて理解できるんのでは?」

と妹は言うが

「うちの系の理解の範囲がついていけてないんですう」

とうちがぷくと頬を膨らませると

「系ちゃん餅だ。四方の角を鍵かっこで固める事によって無限じゃない範囲の終わりを台ちゃんが作ったんだ」

とカルが言うが台の馬鹿!!範囲の終わりなんか作ったらフラが無限に増えているんだからその区切った範囲を全部フラが浸食したらもうあいつ(フラ)だけの勝ちじゃん・・・。

うちは顔を青くした。

「ヤバイな台ちゃんに全部持ってかれるかも」

え?

「カル!!馬鹿じゃん!!フラが一番今広い範囲獲ってるからフラが有利に決まってるじゃん」

うちはぷりぷり怒った。

「明確な範囲を全部今解ってるのは台君だ。それに全端を全部台君にとられちゃってしかも台君鍵かっこを自由に動かせるよね」

え?どういう事それそんなやばい事?

「お姉様見ているだけではもう戦いが終わってしまいますわ」

と妹はいうが実際どう動く?考えろ。考えるんだ・・・!!うちは目を閉じた。

『探偵系ちゃん証明』

うちの普通の制服が探偵系ちゃんの制服に生まれ変わった途端うちの背中に探偵系ちゃんの羽の神経細胞が広がった―

× × ×

「おい!増えるだけの能無し」

と台がフラに挑発と言っていい話かけ方をし始めた。だがそんな台の言動には興味が無いとでもいうかの如くフランスの機体が背中から生えているのかと思えば四方八方から同時に機体を増やしその生まれた機体も四方八方から生みでていて止まる気配が無かった。

「もう終わりなんだよ。手前のテスト生命経ってやるよ!!手前の範囲を限定してやった!!もう手前は無限じゃ無い」

だがその限定された範囲を完全に支配は目前だった。所詮台は口だけ野郎うちの敵ですらない敵以下野郎。

「左端!!右端に重なれ!!」

の台の命令と共に左の鍵かっこが右の端の鍵かっこに重なろうとして右に移動し始める。するとテレビとなった次元がまるで紙の様に右に折れ曲がっていく―これぞ折り紙次元バージョン。全て左端が右に重なった時にはもうすべてのテレビは台のもの・・・!!と思っている間にももう完全に左端に重なった―

その途端―その折れた真ん中の線に沿って

『オーちゃんビームレーザ・・・・・・!!!!!!!!!!!」

びりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいとテレビ次元が真っ二つに裂ける音と共にうちは叫んでオーストラリア機青を中心とした。オーストラリアの国旗が光が走ったみたいに一線してそのオーストラリア機が消えた途端―ピンク色の日本機に乗り換え、左端に向かって

『系ちゃんスイッチ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ぐいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいん

と真ん中から左端に向かって次元を押し出して左端に着いた時にはもうすでに真っ二つの左半分の範囲をうちを手に入れていた。だがまだまだまだまだまだまだまだまだまだうちならまだ行ける・・・!!真っ二つに割れた右の部分は台に捕られたままだ。そっちも捕る!!!!!!!!だがいきなりうちの左の範囲はうちの範囲を乗せたまま更に台の居る右の範囲と

かーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんんんんんんんんんん

合わさってくっ付いた。え・・・?何で折角分割に成功したのに・・・・!!!

「糞が。表に気を捕られて裏を見逃してたってか?」

とちょっと忌々しげに呟くと、嘘・・・!!そんなんあり・・・!!もしかして裏にも番組があってそれを誰かが浸食していて裏がそいつの範囲が流れた影響で表がそれでくっ付いた・・・?うちは青ざめた。嫌だ。もうアイツに負けたくない・・・!!あんな事言った手前アイツだけには・・・・!!うちのプライドが許さない・・・・!!

ダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―ン

凄い音と共に何かが上から降ってきた。何じゃこりゃ・・・?うちは驚愕で目が見開いてその何か降ってきたその所為でできたうちらの居た範囲の調度狙ってできた巨大な穴を見つめていた。それは裏の番組にも貫通したみたいでその穴には底が見えないが奥行があった。余りの衝撃にうちの心の中にもぽっかり穴の開いたみたいにそれを茫然とただ見ていた。だがそれで終わりでは無かった。その落ちてきたものが凄い太陽みたいに自分から熱を発していたのかその穴の開いて回りの範囲がドロッと溶けだし自らの穴を塞ぎ出した。そのドロドロは貫通した裏にも浸透していき裏も表もそれでくっ付いて一つになった。番組の範囲が緑色に染まった。まさか―

「上から緑色の機体が降ってきた」

と台にしては珍しく驚愕の表情を浮かべていた。うちは寒気が走って自分の制服のスカートのポッケを探る。嘘・・・・!!無い!!無い!!うちのカ―――ド!!するとあ。それを取り出す。有ったが確かにさっきまで無かった。

「イタリア太陽ハンマー」

うちはそう呟いた。このカードはうちの意志を無視して自我をもって動いた・・・?うちの為に・・・?するとそれと同時に光が明けて普通の教室に戻っていた。テストはもう終ったんださっきの恐怖感から安堵感に変わった。あれ・・・?うち恐怖なんて感じてたんだ。なんか必死だったから気ずかなかった。それにうちはテストが終わった後にはうちはテストが全然出来なかった事への激しい絶望感しかなかったけど今はそれが全然しない―うちはその現実に自然と笑みがこぼれた。

ボコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!凄い何かが経こんだ音が聞こえたとのでそっちの方を見ると妹が無言で拳を黒板に振り上げた音だったらしいがその拳を中心にして黒板が―ぴききいきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいと音を立てて砕けた。

「すごい!パンチで黒板をこんなに細かく割れるんだ・・!」

とその黒板の破片の一つを掴んでそれを見ながらキラキラした目をしていた。

「あなたが避けるものですから代わりに黒板さんがこんなに砕けてしまって可哀想でしたわね」

とふっとした感じで笑う妹。

「ずるい!!カルだけ!!うちもその黒板の破片欲しい!!!!」

とうちはバタバタして癇癪をおこし始める。

「ほら。系ちゃん」

と笑って黒板の破片を投げてくるカル。それをキャッチするうち。へへへうちの・・・。ニヤニヤしてそれを見つめるうち。それを見ながら

「うわ。絶対いらねー。糞ゴミ」

と顔を歪めて言ってきた。

バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラと何かの音が聞こえてきたのでそっちの方を見て見たら空中に黒板消しの破片が空中に浮いていてそれが元の黒板の位置にパズルみたいにはまったかと思うとカン!とカルが金槌で一点の中心点を叩いたらもう継ぎ目のない普通の黒板に戻っていた。

「これで可哀想じゃないね。いつでもさっきのカッコイイパンチやれるよ」

とニコと妹に笑いかけるとそれを無表情で見るとカルのズボンを一気に下に降ろしどうやってやったかカルのパンツを剥してそれをどっかに投げるとキラリーーーーーーーーーーんと星になったテレビなど特有の効果音を出してどっかになくなった。それを見ながらカルにしてば珍しく顔に青筋を立てて引き攣った笑いをして床にチーンと音がして真っ白になって崩れ落ちた。そうか。カルの弱点は脱がせばいいのか今度やろう。

「妹。狡い!!!うちもパンツ欲しい!!!」

と妹に向かって体全体でジタバタすると

「お姉さま!!!!!!!」

と感激した様子でうちにパンツを投げてよこす。うちはそれを手でキャッチしてパンツをスカートにしまい込む。うちのパンツ。

「系ちゃん。それ入れて置くとカードとかが汚くなるといけないから頂戴」

と台の奴で体を隠しながら手を差し出すカル。顔に怒りマークを一個付けながらひきっつった顔で笑う台。

「うちの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

とうちはそれにでかい声で怒鳴る。それにガーンと言う文字を貼り付かせて青筋を立てた顔をするカル。カルは仕方なくズボンを穿き始める。

「では授業を始めますわよ!!テスト結果発表ですわ」

ときゃぴきゃぴはしゃいでぴょんと飛び跳ねて着地した頃には―みんな机を前に普通に椅子に座っていた。あれ?うち一番前の席・・・?うちが一位・・・!!ぱああああとなったら横の席には冷たい顔した奴の横顔があった・・・!!これはもしかしてうちだけが一位じゃない・・・。うちは下を向くと黒い感情が支配した。こいつなんてこの世からいなくなればいいのに・・・・!!ガタン!うちに何か横から倒れてこんできた。それはフラがうちの横に寄りかかってきた。え!!!!!!!!!!?これって電車の席でよくおこるその教室バージョン!!うちはえっとえっとどうしようちはいつの間にか黒い感情が一瞬で飛んで何故か赤くなって心臓がドキドキし始めた。

「おい。痴漢。嫌がってんぞ。聞いてんのか?」

とうちの後ろから声が聞こえたと思ったらうちの後ろは台でフラに話しかけていた。コイツうちの後ろが何か多くなってきてるなとタラリーンと冷や汗マークで引き攣った笑みで思わず笑ううち。手を少し丸めた感じで叩く教室中に響く様な拍手みたいにぱああんぱああんんと何回か鳴らすと

「キャラににあわねー事やってんな。気失ってんのか?」

と台がフラに向かって言う。え?そう言えば目だけでフラの方を見ているとそういえば目完全に閉じてる。もしかして死んでるんじゃないよね・・・?うちは顔が青くなってさっきと違う意味で心臓がドクドクいい始める。

「ケイチャンアソボ」

え?何?この機械音みたいな声。そっちの方を見るとどす黒い色をした。有り得ない程のでかい大きなぎょろとした目の下にもう二つでモリゾーみたいな細い目と全部で四個の目が有って体格はゲゲゲの鬼太郎に出てくるぬり壁の様で有り得ないぐらい横と縦に大きな口で無数の牙がひたすらあった。

「何だ。手前?」

こんな怪物か妖怪みたいな見た事もあるはずないだろうに平然とした感じで怪物に聞く台。その黒い生物はフラの右手を掴んで片手だけで自分の方に引き寄せ。お姫様抱っこをし始めた。

「阿保だ。野郎が怪物に姫的な扱い受けてやんの。くだんね。化物もっとクオリティー挙げた方がよくね?ギャグ顔してんぞ」

と言っていつもの様に悪役の様な笑みで馬鹿にする様に笑う台。なんかの誰かの冗談だと思っているようだ。それにつられて怪物の方を見て笑ううち。それにしてもフラぴくりとも動かんな?

「ケイチャンコレ食べていい?」

あ。ちょっと人間ぽく喋れる様になってる。キモイけどなんかほっとけない。

「ゲロ不味いぞソイツ」

とそれを楽しそうにそれを見て笑う台。うちもつられて笑って

「そんなんで良ければ食べていいよ」

とキャッキャッと嬉しくなって言ううち。

ブチブチぶうちいいいいいいいいいいいいいいいいいいいと凄い何かを引きちぎった音が響いた。その途端―それを見て教室中が凍りついた。

「何してやがる手前・・・!!!!!!!!!!」

と台の怒鳴り声に一瞬ショックで気を失いかけたのがこっちに引き戻させられる。うちはおそるおそるそっちを見るとフラを抱きかかえたままフラの腹の方の肉を引きちぎって飲み込む様にムシャムシャ食べていた。その時点でフラが起きたらしく自分の飛び散る血に一瞬驚愕の表情をみしたがまた冷たいあの目に戻ってその怪物の手を掴んでゴキンと凄い音を立ててへし折ったかと思うと白い機体がその黒い巨人を後ろから白い槍で突き立てた。

「それはうちが作ったうちの子なの!!!!!グワチェメグロを殺さないで!!!!」

うちは叫んでいた。台とフラが驚愕の表情を浮かべた気がした。その声と共にフランスの白い機体が消えた。ゴキンとフラの腕をへし折って背中から自分の腕で背中からフラの腹に貫通させた手をフラから抜かずそのまま手をぐちゃちゃと弄びながら

「系ちゃんがこうしていいって言ったんだ。全員」

ともう完全に人間の声でそれは言った。うちはもう完全に茫然自失でそれを見ていた。

「いい加減な事言うな。糞餓鬼」

とそいつを台が睨むと無数の鍵かっこがぐわっちょめぐろに突き刺さった。その一本を自分の体から抜きフラの腹にぶっ刺してぐるぐるかき混ぜ始めた。それに口から血を吐いてフラは気を失った。それを見た台はショックを受けたのかそれと合わせてぐわっちょめぐろに突き刺さっていた無数の鍵かっこも同時に消えていた。もうダメだ。うちが何もかも壊したんだ。

バキききいききい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と何かをへし折った音が聞こえた。いつの間にか俯いて泣いてた顔を上に上げてその音が鳴った方を見る。するとカルが自分の左腕をぐわっちぇめぐろの口の中に突っこんでいた。ぐわっちぇめぐろはその途端大量の汗をかいて苦しそうに呻いてカルの左手を思いっきり引きちぎった。その血と共にカルとフラは投げ飛ばされた。そのフラをカルは無事な右手で自分の方に引き寄せて背中から落下した。

「お姉様!!!」

と泣いて妹が飛びついてきた。

それではっ!!と我に返った。この子はうちが守らなきゃ!!

「妹。泣かないで。大丈夫!うちが守る!!!!」

とうちは涙を腕で乱暴に拭いた。ぐわっちぇめぐろの方を見た。すると無数に生えていた葉がもう一本もなく血をどばどばと口から出ていて座り込んでいた。その教室の窓際の方を見ていた。その方向には壁にもたれて右腕をフラの腹にそっとあてているカルが居た。あれは傷を治しているんだ。大丈夫まだ二人とも生きている・・・!!みんな壊れてなんかいない・・・!!だがぐわっちえめぐろはゆっくり立ち上っていた。それはカルとフラの方を見て怒りの表情で見ているぐわっちぇめぐろはいきなりカルとフラの方向に向かって走り出した。それと同時にうちも走り出した。うちはカルとフラの前に庇うように両手を広げる。ぐわっちえめぐろが真直に迫る。

ザン!!!!と巨大な鍵かっこがブーメランの様に飛んできてぐわっちぇめぐろの胴体が横に真っ二つに裂けて床にびっしゃと転がった。その鍵かっこは教室の壁にガッシャーンと空間が割れる音がしたかと思うと教室全体がパッキーンと割れてボロボロ崩れ始めた。

「うううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

と雄たけびを上げた方向を見るとぐわっちえめぐろが二匹居た。もしかしてさっきフラを食べたからそれが移った?その一匹がうちに向かってやってくる。うちは両手を広げたまま下を向く。もうダメだ。何もやる気が起きない。死にたい・・・。もう学校辞めたい。うちは目から光が失った。

「系ちゃん!!いきな!!」

と後ろから腕を引っ張られたかと思うとそのまま窓の外にフっ飛ばされた。うちはなんとか窓の淵を掴んで下に落ち無い様にしていた。カルめ・・・!!うちを殺しにきたか。すると台が上から見下ろす様に立っていてしゃがんでその掴んで手を解いて

「出てけ。このくだらない世の中から」

と台が言ったのを最後にうちはどんどん暗闇の中に落下して気を失っていた。

× × ×

「助けて!!!!!!!むさん!!!!!!!!!!!!!」

とうちは叫んでいた。

「どうしたの・・・!!大丈夫じょん?」

と慌てた感じで明そうな元気そうな女の子が覗き込んでいた。

「そんなに元気な声が出せるなら安心じゃ」

ともう一人別の外国人の女の子がこっちを見て笑っていた。

「みんなは死んだの・・・・?」

うちは涙を下に垂らしながら聞いた。

「なにか怖い夢をみたんじゃな。可哀想にな」

とうちの涙を自分の指で拭き取りながらその子はちょっと悲し気に微笑む。うちはその子の顔をみたらわああああああああああああああああああああんと大声をあげて泣いた。ももう一人の語尾がじょんの子がうちの頭を優しく撫で始めた。

「珍しいな。学級委員二人が女の子一人を虐めてるよ」

と外国人の男の子達がからかうようにこの二人の女の子に言ってくる。

「違うじょん。失礼しちゃうじょん」

と言ってべーとしながら猫耳の様なヘアースタイルの髪の耳をひくひく動かしながら何処か楽しそうに言ってる。

「そうじゃ。余りにも可愛いから虐めているのじゃ。よくある話ではないか」

とじゃの子はポニテールだ。うちはそのポニーテールとその猫耳毛を同時に触ってみた。

『『え?』』

と同時に二人は驚いた顔でこっちを見ながら

「うちの・・・・」

とぽぇーとした表情で言った。

「へえええーーーーーーーーーーーー!!」

と二人とも驚いた感じに言った。

「でもうちもっとサラサラした毛を知ってるそいつの色素の薄い綺麗な髪に比べたらまだまだだね」

と言ってみた。それを見て一瞬うちをじっと見て止まってた様になっていたがフッと可笑しそうに笑ったかと思うと

「女の子は綺麗な髪の子多いからねん。負けちゃうのは仕方ないじょん」

とウインクして言ってくる猫耳の子。

「そうじゃ。仕方ないのじゃ。寧ろ少しでも良い髪と言って貰えて本望じゃ」

とこっちもウインクして言ってくる。何かこの子ら似ているなあ。凄く仲が良さそうだし。それにこのクラス全体がなんか明るく活気があってあたたかい・・・。それに男女合わせて28人ぐらいいる。なんかこんなに普通ぐらいに人がいるの久しぶりな気がする。うちはどっちかというと人付き合い苦手だから少人数の方がいいんだけど。それにこんなあたたかい雰囲気の場にうちみたいな心の汚い醜い子。不釣り合いだ。うちは顔を下におとした。

「その女の子友達でしょ?髪触る様な仲じょん」

と猫耳の子がむにゅ口をしながら聞いてきた。この子本当に猫みたい・・・・。うちはその子の髪の毛の猫耳を曲げる様に頭を撫ぜるがびょんと立つ猫耳毛。

「そいつ男。そして仲は悪い」

とうちはサラと言う。するとその子ら二人はざささあああああああああああああああと派手に床に同時に倒れた。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!」

うちは二人が同時に倒れた事に悲鳴を上げた。うちは今まで座っていた椅子から降りて床に倒れこんでいる子に向かって声をかけた。

「大丈夫!!!死なないで!!」

とうちはパニックって叫んで言った。

『『男の子に負けた・・・』』

と同時に立ち上がってはもって言った。

「何だよ!!!ギャグで倒れこんでたのかよ!!アンタら二人が男だったら殴りかかっている所だよ!!」

とうちはぷりぷりしてちょっと怒って言った。

『『御免なさい』』

とどんよりして同時に謝る二人。

「いやそんなに落ち込まんでも」

とタラリンマークを顔にはりつかせて笑ううち。

「「怒ってないの?」」

と同時に心配そうな顔で聞いてくる二人。

「怒ってないよ。うち寛容だから」

うちは胸を張ってドヤ顔をするうち。

「「大好き」」

と両方からそれぞれに抱き着かれる。大好きなんて言われたの初めて・・・。

「はもっている時はじょんとかじゃとか付けないんだね」

思わずうちは笑みを浮かべた。二人は一瞬うちをじっと見て

「「その顔いいね」」

と二人は同時に笑った。うちはその顔を見て顔を赤くして思わず下を向いた。ここにいると初対面だって事を忘れるぐらいだった。だがそれ以上に不安で不安で堪らない事で心臓がドクドク言い始めた。

「あの・・・ここって・・・テストだよね・・・?」

うちは思わず聞いていた。うちの顔をじっと二人は見てきた。うちの心臓がドクドクと高鳴った。どの返事が返ってきたらうちの心臓は止んでくれるんだろう。

「ここはテスト無いじょん」

とむにゅ口をして微笑むむにゅ口の女の子。

「嘘・・・?学校にテストなんか無い所あんの?」

とうちは驚いて聞き返した。

「まあ。正しくはそやつの言っとる事は嘘じゃここもれっきとしたテストの中じゃ」

うちはそれを聞いて目をひぐらしのレナみたいに目をカッと見開いて

「うちが嘘嫌いな事知ってるよね?よね?」

うちは猫耳の子に顔を近ずけて詰め寄ると

「御免なさいじょん」

とその子は耳を無意識の内にしゅんとした感じに倒して謝った。この子はうちが嘘が好きな人はいないと思うが嘘をうちが嫌いな事を知らないそこはツッコまなかったそれははたしていい事なのか悪い事なのか解らない。

「うーむ君らうちに甘すぎるんじゃない?最後に注文の多い料理店みたいにうちを食べちゃうんじゃないの?」

とうちは今度はなんでやねんとツッコンで欲しくて言った。

「「なんでやねん」」

やった!!やったよ!!とうちは飛び跳ねた。後にどよーんとしてこの子らうちのお笑いに対しても甘いから何か疲れる。うちは思わずゲソとなった。

「ねえ。エロ本あげるね」

とうちはスカートのポッケを探っていた。あれ・・・?うちは心臓がドクドクいい始めた。

更に奥までひたすら探すがいくらゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソと探っても―うちのカードが無い・・・・・・!!

「無い!!!!!!うちのカードが無いの!!!!無いの!!どうしよう!どうしよう!」

とうちは顔を青くして叫ぶ様にパニック泣きながら言っていた。

「大丈夫じょん」

と優しくうちの肩に手を置いて微笑んでむにゅ口をする猫耳。うちはカルがうちの手に肩を置いてその時カルの頬に傷を作った事を思い出す。あ。そういえばうちは髪に手を当ててあるものを探した。あっ・・・!!あったうちの鍵かっこうちは顔が思わずぱああああとなった。

「これ!!可愛いでしょ!!うちのヘアピンだよ・・・!!」

うちは思わず二人にその鍵かっこを指さして言ううち。

「それって鍵かっこでじょん?」

とうちに聞いてくる猫耳の言葉にうちはドキンとした。凄いこの子何で鍵かっこって事が解ったんだろ・・・?

「あのね。それより

「「絵綺麗だね。何か絵が上手いから読みたいな」」

と二人は絵と言う単語を出して本を読む事を肯定してきた。珍しいな女の子でこういうエロ本を教室で堂々と周りに沢山人がいるのに読もうとしているのに止めたり嫌そうな顔したり、気持ち悪そうな顔しないんだ。もしかしてこの二人は性格が良すぎて言いたくても言えないんじゃ、この笑顔も偽物で。そういう事をその同人誌の表紙を見ながらひたすら考えていたら、ページが勝手に捲れた。あれ・・・?すると猫耳がぽけーとした顔で同人誌を捲った。いよいよ捲りよった・・・!!この娘・・・!!うちは生唾を飲み込んだ。

最後まで読み終わった。

「「「絵綺麗だったね」」」

三人の声がはもっていた。その時うちはある事に気ずいて青ざめた。鍵かっこが一度も動かなかった。涙が勝手に出てきた。もしかしてあいつは死んだ―うちは糸が切れたマリオネットの様に机にガンと当てて顔だけ崩れ落ちた。

「お主の勘違いやもしれない。我に何泣いているのか話すのじゃ」

と真剣な落ち着いた声で言ってきた。うちはおそるおそる吐き気を堪えながらゆっくり顔をあげた。

「この鍵かっこ。エロイ事考えると動くの」

と泣きながら弱弱しくそう言った。二人は目が一瞬点になり冗談だと思ったのか笑い始めた。うちはそれを見てうわーーーんと大声をあげて泣き始めた。

「ごっ御免だじょん本当だったじょんか。信じるじょん」

と慌てて言いなおす猫耳。

「その鍵かっこが動かないのが何でそんなに悲しいのじゃ?」

うちはその子の問いにちょっと落ちつきを取り戻し

「これはある奴がエロイ事に反応する様にしたんだけど。これが動かないて事はそいつが死んだって事なんかなって思って・・・!!」

アイツは性格の悪いいつも意地の悪い事を言ってくる様な奴だ。それにあいつとはあんまり話した事が無くて関係も薄いて最後にうちを殺そうとしてきた。何でこんなに悲しいんだろう・・・。うちはしくしくしくしくしく涙が出て止まらなくなっていた。

「そんな設定してきた変態やめるのじゃと言いたいとこじゃがそんなに泣かれては言えないのじゃ」

と心配した顔をするポニーテール。

「大丈夫じょん。死んだと決定する根拠が無い。その動かない理由を一緒に探そうじょん」

と微笑む猫耳。うちはそれに泣き止む。

「ねえ。うちそいつと会って間も無くてしかも仲良い理由もないんだけど不自然というか厚かましいのかな・・?泣くなんて」

うちは影を落として俯いた。

「そんな事人を好きになるのに関係あるのかじゃ?」

とひどく神経な顔で真っ直ぐな目でみてきたので思わずそれにあたたかい涙が流れた。

「お主は泣いてばかりじゃな」

と微笑むポニテール。

「いいよ!どんどん泣いてじょん。泣くのは大切じょん」

とうちにウインクしてくる猫耳。

「コラ!我も泣くのが悪い事だと言ってないのじゃ。まるで本当に我が虐めているみたいではないか」

と猫耳に言うとあっかんべーとする猫耳。この二人本当に仲いいな。思わず可笑しくて笑顔になるうち。どうしてだろう。妬んでばかりのうちがどうしてこの二人が仲いいと思わず笑顔がこぼれてくるんだろう不思議な二人。ずっとここに居たいな。性格が歪んでいるあいつらなんかの事なんて忘れてさ。やってみようか。うちなら何でもできる。あいつらの事なんか忘れてやる・・・!!

「うちここに住んでいい?」

うちは真顔で聞く。

「「勿論」」

と二人は同時に笑顔ではもって言った。

「ねえでここのテストはどんなんなの・・・?」

うちはドキドキしながら聞いた。

「学校を創る事だじょん」

え?

「どういう事?」

何か解んないけどそれがテスト?

『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『実際にやってみよう』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』

とクラス全員の声がはもった。うちはずっと一人ぼっちでうちにしてはこんな大人数でしかも同時に話しかけられた事なかったのでうちは何ともいえない感覚になり何にも言えなくなった。クラスの人達は教室から次々出て行った。うちはそれを茫然とそれを見ていた。うちも言った方が良いのだろうか?するとすぐ戻ってきた。あれ?何の為に戻って来たの?するとまたみんな各自友達同士で話し始めた。

「え?どういう事テストやるんじゃないの・・・?」

何この人達・・?何か気持ち悪い・・・・!!うちはそれにはっ!!となった。今何でそんな事を思ってしまったのだろう。そう思われて辛かったのはうちなのに。うちは―よし!!と気合いを入れた。うちを受けていれてくれているこの人達全員をうちが守るんだ・・・!!いや正確には二人だけだけど。

「ううん。二人じゃないよみんなだじょん」

と猫耳が微笑んだ。うちはその顔に思わず見惚れて顔がぼっと赤くなって心臓のドキドキが止まらず下を向いた。まただ。普通の紙のテストは嫌で嫌で堪らないのにこの不思議なテストはうちの心臓をいい意味でも悪い意味でもドキドキさせる。それはこの教室のテストだけじゃない、そういえばアイツらと居た時もだった事を今実感させられた。うちは思わずそれに涙をこみあげてきそうになったがあれ猫耳なんでうちの考えている事解ったんだろう?うちは思わず猫耳を見た。すると相変らずむにゅ口をしていた。その顔を見たらどうでもよくなってきた。

「で。このテストって何をすれば勝ちなの?ひとまず猫耳を消せばいいの?このクラスのみんな敵だよね?」

うちは猫耳に向かって正反対の事を聞いたうち。さっき守ると言っときながら正反対の事を言い始めたうち。

「違うのじゃみんな味方じゃ。勝ちとか勝敗も無い。やる事と言えば楽しく話す事じゃな」

とふっと大人びた表情で笑うポニーテール。それとは対照的に幼い感じで

「話そ」

と言ってくるので、話すか・・・?うちいつも常に人に気持ち悪く思われているだとか常に人に気を遣ってばかりだったが―なんかこの二人となら話せる様な気がする。

「うちは互系。系ちゃんって呼んで。これ決定事項だから」

うちは胸を張って言った。

「「系ちゃん。よろしく」」

と二人ははもって言った。

「じゃうち話しとか得意じゃないから君ら話して」

うちは二人に丸投げした。

「「うん。解った」」

二人は気を悪くした素振りを見せずそう答えた。それから長い月日が流れた。

「じゃあ。今度は好きな人の話じゃ」

とポニテールが言い始めた。好きな人・・・?ヤバイな人生灰色の系ちゃんには好きな人の話なんてあろうはずが無い。

「うち限定で嫌いな人の話で」

とうちが話しをすり替えた。何故うち限定と言ったのかはこの二人は何となく嫌いな人なんかいなさそうだし、それにそういう話は嫌いそうだし、何よりもこの二人から人の悪口なんか聞きたくなかった。何があってもこの二人だけは誰の味方でもあって欲しかった。こんなうちにもこうやって笑顔で話してくれているのだから。この二人はうちの心の拠所だ。すると

『『『『じゃあ。言ってくる』』』』

と同時に四人のクラスの子が出て行った。いつもの様にとても上機嫌で元気のある声だった。

『『『いってらっしゃい』』』

うちと猫耳、ポニテはそれを笑顔で見送った。そしてすぐに三人の子が戻って来た。うちはそれを笑顔のまま見ながら初めて違和感を感じた。

「ねえ・・・・?今やっと気ずいたんだけど、いつも戻ってくる時行った時より一人減ってるよね・・・?」

するとポニテが笑って

「テストじゃからな。学校を創っておるのじゃ」

と平然と何も気にした素振りもなくいつも通りの顔で言った。

「それにみんなうち以外は28人居たのにもううちら合わせても6人しかいないよ・・・!!」

うちはパニくって叫ぶ様に言った。

「そうじゃな。実は系ちゃんがくるまでには28人より把握しきれない程の大人数だったのじゃが28人に減っていたのじゃ。そんな中系ちゃんがやって来て、その後は新入生誰も入ってこなんだのじゃ」

と平然と言ってきた。

「それってもしかしてうちの噂が流れてうちが嫌だから新入生が入ってこないんじゃ」

とうちは青ざめて言った。

「あはは。系ちゃんはお茶目じゃな。系ちゃん中心で世の中がまわっているのじゃな」

と悪戯っ子の様な顔で笑うポニテ。すると今気ずいたが猫耳が無表情で教室の外に出る扉の方を見ていた。猫耳にしては珍しいないつも笑ってるのに。

「猫耳どうしたの?」

とうちは何気なく猫耳に聞いていた。すると猫耳はびくっと!!一瞬なったかと思うとこっちを無表情で振り向いた。

「系ちゃん。あたいにも嫌いな人いるよ」

と何かを堪えているような顔で言った。え・・・?それってもしかして・・・?」

うちはその途端大量の冷や汗が出て来た。

「猫!!!!!!!!!!!!!」

とポニテが慌てて怒鳴っていた。うちはそれを青ざめて見ていた。するとすぐ笑顔に戻して

「にゃんてねじょん。冗談だじょん。系ちゃんが怖い話前に好きって言ってたからそれ風にしてみましたじょん」

と悪戯っぽく笑った。いつもの猫耳だ。うちは安堵した。

「それより系ちゃんの嫌いな人教えてくれじゃ」

とポニテもいつもの様に笑った。うちはそれにすっかり調子を取り戻して

「二人とも結構ダークだねえ。仕方ない。話してやろう」

とうちはふふんと偉そうに笑った。

「まずはいつも笑ってる変態野郎のカル。いつも何かいいタイミングにいてうちが助けてやっているというか世話してやってるというか、色々教えてやっているというかそのおかげで気苦労が多いというか最近会ったばかりなのに昔からいるような感覚の奴なんだけどだからもう居すぎて一緒に居たくない。ウザイから。それにあんだけ世話してやったのに最後に分かれる時うちを殺そうとしてきた。もう会わないからいいけど」

とうちは明るく話した。それを無言で見つめて二人は静かに聞いてきた。それをうちの話に興味を示していると思いうちは饒舌に更に話し始めた。

「後冷血人間の野郎が居ていつも冷たい顔をする奴で始めてうちに喋ってきたかと思ったらアリの子とか呼んできてそして自分自身にもなれてないとか偉そうな事言ってきて―」

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