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「やば!!喋っちまった!!今まともそうなのが手前で仕方なく言ってやったんじゃなくてヤバイ以下だからな。手前は」
と真顔でカルに向かって言うと人数分あった椅子の方に座ろうとすると椅子が逃げた。
「立つに決まってんだろ。販売業がいちいち座るか?」
とおおちゃんが真顔で言う。
「これって販売業なんだ」
とカルが言うがこれってテストだよね・・・?でも椅子があるのに座っちゃダメなのか・・。多分椅子はマスコットキャラクター的な奴か一応教室って事でオブジェで置いてあるんかな?
「そのまま立ったまま見ろ」
とおおちゃんあ。おおちゃんだと被る―うちはその途端悲しさが押し寄せてきそうだったので正しくはオーちゃんかと思って悲しみを誤魔化したが、どっかでうちが忘れんなと言ってる気がした。オーちゃんの顔の向いている方を向いてみるとその黒板のある方がページみたいにぺらと音を立てて捲れたかと思うと奥には通路がありその部屋事に扉ありそれが透けて内部が見える感じだった。
「表紙から一番前の一番近いここの教室を手に入れた奴が一位でどんどん表紙に離れていく程順位低くなってくから別に覚悟しとかなくていいが覚悟しとけ」
とオーちゃんが言うのでうちは手をぽけーとした感じで手を挙げる。
「ちび」
とうちを当てたという事なのかうちの方を向いて言う。チビだけ言うと何か貶されただけみたいじゃん。自分だって男の子にしてはチビの癖に・・・!!とうちは口を尖らかして
「一番奥の人はどうなるの?」
とうちは一応聞いて見る。
「裏表紙に一番近い奴はとりあえず死んどくか」
とさらっと顔色を変えずに言うと思ったが言ってきたのでオーちゃんが言うと本当に殺された事ないが殺されそうなので怖かった。
「大丈夫。自動的にオーちゃんが裏表紙に近い方に絶対いく様にするから」
とうちはオーちゃんに向かって言うと
「じゃあ。それで」
とさらっと顔色を変えずに言うのでうちは慌てて
「酷いよ!!いじけてそんな怒らなくていいじゃん」
とうちがオーちゃんに怒鳴ると
「怒って何になる?本気で言ってんだ。最初から生きて無い様なものだしな」
とどうでも良さそうに言うのでうちは床に転がってジタバタしながら
「カルーーー!!オーちゃんが虐める!!!」
と言って怒り始める。
「系ちゃんオー君は―」
と何か言いかけたが
「言ったな!!!絶対うちがドベになったら絶対死ねよ!!!!!!!このオー馬鹿!!」
と怒鳴ったがはっと!!ある事に気ずいた。誰の味方にもうちがなるんだと。それにこの口の悪いのもなんか辛い境遇があるに違いなかった。
「うちが守ってあげるね。オーちゃん」
とオーちゃんに向かって言うと三人が無言で見てきたので恥ずかしくなって赤くなって下を向いた。
「コラー!!カルー!!見てんな!!」
うちは恥ずかしくてカルを叩こうとするといつの間にかカルの服の裾を掴んでいる5から7歳ぐらいの小さな女の子が居たーーーーーーーーーーー!!
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
うちは思いっきり叫んで台湾の子に抱き着いていた。うちはそのままぶるぶる震え始めた。
「君もテスト受けに来たの?」
とカルがその子に笑って聞くと
「バカか!!!!!!!!!!!そんなに小さい子が受けるか相変らず馬鹿!!おお馬鹿!!」
とうちがカルに叫ぶ様に怒鳴るとその子はコクンと頷いた。
「そうなんだ」
とカルがさらっと言うが
「いつから居たんだ?この子供?母は何処にいる?」
と聞くと
「私一人です」
と凛とした感じでその子がそれに答えた。うちはその声に震えが止まった。その時始めて気ずいたが
「ぎゃー!!御免・・・!!」
とうちは急いで台湾の子に謝る。
「それは別にいいけどそれより絶対お化けだと思ったろ?」
と悪戯っぽい笑みを向けてきたのでそれにうちはそれに顔が赤くなって心臓がドキドキで五月蠅くなったので思わず下を向いてそれを止まそうとした。視線のやり場に困ってカルの方を見ると眩しい笑顔で微笑んで見たのでうちはそれを見て余計顔が赤くなるのが解った。
「気分が悪いのですか?」
とうちの手を握って聞いてくる見た目外国人の女の子。うちはその握られた手を見て思わず顔がぱああとなった。
「全然悪くないよ・・・!!いいよ・・・!!」
思わずニンマリ笑って言った。
「左様ですか。手が熱いので熱があると思ったのですが」
と余りのその子の破壊力にうちは顔が赤くなってオーちゃんの方を向いて
「コラーー!!オーちゃん!!敬語キャラ忘れんな!!!それとも黒子のバスケの火神みたいに思い出してすぐ言い直す可愛らしさ狙ってんのか!!オーちゃんの場合全然可愛くないわ!!」
とうちは怒鳴ると
「サイですか」
とどうでも良さそうに言うので
「コラ!!ラコ!!それ敬語じゃない!!」
とうちが言うと
「じゃ。帰るわ。今回のテスト受験者じゃねえし」
え?そりゃそうだけど。オーちゃんは確かクッズでテストを解りやすくする為の役割で、今回もグッズでうちらが呼んじゃったかな。
「待ってよ!!!!!まだ問題ちゃんと解って無いじゃん!!」
とうちが慌てて言うと。
「どうせゆるい問題だ」
と何かを掴んだので
「待て!!アンタもちゃんとテスト受けろ!!」
とうちが慌てて怒鳴ると
「いいのか?俺が全部扉獲っても」
と真顔で言うとドン!!!!!!!!!!!!!!!!!!と一瞬凄い音がしたかと思うと奥まで流れ星の様に一瞬一筋の光が流れたかと思うとさっきまで真っ白だった。扉が全てドミノみたいに一瞬でざあああああああああああああと順番に扉がコアラの絵になった。
更に漫画のタイトルらしきものには適当に付けたのか題名が『コアラの帝国』となっていた。みんなコアラの漫画・・・・!!そんな漫画雑誌読みたくない・・!!イケメンとか萌え系の女の子が一人も出てないの何てそんなの嫌だ・・・・!!一個くらいそれ入れといてくれ・・!!一本くらいなら興味本位で読んで見たいけど。
「全部とりゃさっきの約束守ってんだろ。なんてやっぱり興味ねえから止めとくわ」
と声だけが響いて紙が捲れる音が聞こえたかと思うと真っ白い部屋に戻っていて静まりかえった教室に戻っていて当たり前の様にオーちゃんもいなかった。
「ま。大体今ので解ったし、ぼやけてる問題も何か面白いよね」
と楽しそうに笑うカルを見ていると何呑気に笑ってんだとも思ったが何かもうどうでもいいや。オーちゃんもゆるい問題って言ってたし。
「うちが表紙を飾ってやる・・・!!」
とうちはキ!!!とした表情で前を向いた。
「さっきなってたじゃん」
と台ちゃんがさらと言ってくるので
「あれは違うもん!!アナタが来ないか見てたんだもん!」
とうちがムキになって言うとうちは、はっと!!となって顔が赤くなったり青くなったり交互に繰り返した。
「ここって雑誌の癖に中モノクロとかじゃないんだな」
と台湾の子が言うので
「今の漫画はカラーとかもあるからその影響じゃないかな?」
うちはしどろもどろになりながら言う。良かった。さっきの事あんま気にしてない。
「敵情視察って奴か?」
とちょっと低い声で上目使いに何故かカルに顔を近づけて睨んでいた。ゾク・・・!!うちはそれに目に涙が溜まるのが解る。
「二人ともキスするのですか?」
と凛とした声を聞いてうちの涙がひっこんだ。女の子は冷静な顔をしていた。うへへへそう言えばやけに近いなあ。
「子供の教育に悪いから止めとくけど次覚悟しとけよ」
と台湾の子はそう言って教室の最初の扉のページを捲ると台湾の子は消えていた。うへへさっきの子の聞くとボーイズラブの要素の意味とも取れてうちとしてはなんか―うちはスキップをし始めた。とそれを見てカルが冷や汗マークを顔に張り付かせてこっちを見ていたのではっ!!ちょっとエロイ事考えてたのばれた・・・!!な訳ないよね。カル馬鹿だし。コツンと何か頭に当たった。これは小さな鍵かっこーーーーーー!!!!!!うちは顔が青くなった。パシパシパシパシパシパシパシパシパシパシパシパシパシパシ痛くないがずっと叩く事を辞めない鍵かっこ。ヘアピンと大体同じくらいの大きさかな。うちはその鍵かっこを手で掴んでヘアピンがわりに頭の髪に挿し込んでみた。そしたら鍵かっこも動かなくなった。
「それ可愛いね」
とカルが笑ってうちに向かって言ってくると
「可愛らしいです」
と透き通るような声で言う少女。それを聞いてうちは
「そうかな・・?」
とちょっと照れた感じで笑ううち。
「ここの教室を獲ればいいならずっとここに居ればいいって事?」
簡単じゃん。
「さっきの扉絵のコアラさんを見ると本当に自分の実力が一番、人気が一番などここの教室を本当に自分のものなった証があの扉の絵ではないでしょうか?」
と透き通る様な声で感情を表さない顔で言う女の子。それを見てああ。この子の頭撫でたいなと思った。ううー。よくアニメとかで男が女の頭撫でるのあるけどよくそれ観てキショその女の子に触んなと思うが実際になって見ると本当に撫ぜたくなるもんだなあ。でもこの子にキモイと思われるのヤダな。実際に撫でる勇気が無いのでカルの手首を掴んで代わりにカルの手でその子を撫ぜながら
「ならここに居ればこの教室が手に入る訳じゃないのか」
とうちはげんなりした感じで言った。なら-うちは・・・!!うちはさっきのヘアピンもとい鍵かっこを外して
「弱い奴から片付ける・・・!!」
とうちはそれでカルの頭をパシパシパシパシパシパシパシパシ叩き始める。それを冷や汗マークもといたたらりんマークを一個張り付かせながら笑って叩かれるままになっているカル。
「弱そうな方が一番強いというのが漫画の定番です」
と真面目そうな顔で言う女の子。
「なら一番強い奴死ね・・・!!」
とうちは鍵かっこでまたカルの頭を叩き始める。
「困ったな。一番強くならないといけないのか」
と冷や汗マークを顔に一個張り付かせながら言うカル。
「とにかく早くテストを進めんと」
うちはそうげんなりした顔で言った。
「なら漫画雑誌みたいに一人、一部屋(一教室)に居てそれで系を育てて競うって事かな?なら僕ひとまず他の教室に住むね」
とこの教室を出て行こうとしたのでカルの制服の端を掴んでうちは引き留める。
「迷子になるよ」
とうちはカルに言う。
「なら私も出て行くまでになってしまうますが一緒に行きます」
と女の子が透き通る様な声で静かに言う。
「じゃあ。またね。系ちゃん」
と片手で手をひらひらさせてバイバイをしている笑うカルと隣には無表情で両手で前にちょっと動かすばいばいをして女の子とカルはページもとい次元が捲れる音と共にこの教室を出て行った。シーンと静まり帰った教室。物音一つしない。いきなり広くなった教室。一人には多すぎる沢山の椅子と机。その中の一つを静かに見つめる。それに座ってみた。座れた。やった。さっきのはオーちゃんがギャグでやってただけなのか。うちはそのまま机に突っ伏して寝た。ああ。この教室を育てていっちゃん強くするにはどうするか?うちは色々考えたが何にも思いつかなかった。そうだ・・・!!ひとまずこの教室に自分のだって解る様にマーキングしとかな。と何故かオーちゃんが使ったペンがあったので教室の壁に何か描く事にした。普段ならこういう事やると犯罪だが、今ならこれもテストのうちじゃ・・・!!いっぺん描いて見たかったんだ。うーんとでも実際描こうとすると何描こうか迷うな。むむむむむむむむむむむむむという事でやっぱり何にも考えつかない無という事でうちといったらむにゅ口でひとまずむにゅ口を描く。それと系典と言う事で系の模様を表す顔にしたいなと言う事で模様かま。シンプルイズベストでやっぱり解り易く三角と逆三角形が組合わさった。定番の星型に近いあれでと顔の形はそれで後はキリっとした感じにしたいから眉毛は立たせて棒線を斜めに対象に描く。後定番にぐりぐりまんまるの目にした。そして胴体はうーむ。系は実体が無い様な感じにする為にこれでいい。
「よし!!次はこの教室の扉にも描くぞ!!!」
とうちは勢いよくカルが出て行った方とは逆のうちらが入ってきた。入口の方に向かうと壁に手を当てて手を右に滑らせると空間が捲れるぺらという音がして外に出た。勢いよくさっき描いたうちのマスコットキャラクター、けいちゃんを描く。さっきとは違う形でつぎは六角形の星の形の系にした。系とは色々変化する事を表したかった。よし!!この調子で全部屋をうちの教室にするぞ。うちはまた次元を捲って教室に入るとよしうちの新しいスクールライフの始まりだ。うちはカル達が出て行った出口へと手を触れて次元を捲る。
するとやっぱり無限の白だった。唯一の色は輪郭などを表す黒だった。そして扉に近ずく近ずこうとするが中々もうそこに見えているのに中々辿り着けないいくら歩いても全然近ずく気配がしないのだ。台ちゃんとカルとあの女の子は居ないという事はこれをクリアしてるんだよね・・・?うちは焦り始めたどうしよう・・・?うちが迷子になっちゃった・・・。オーちゃんの嘘つき。あんなに一瞬でビームみたいに一瞬で貫通できないじゃん・・・。うちはおもむろにカードを制服のスカートのポッケから取り出す。オーストラリアのカードだった。ひっくり返してコアラの絵を見る。ポケーとそれを観る。はっ!!いけないいけないよ。不思議なコアラワールドに引き込まれていた。なんか変なコアラの所為で不安が消えていた。そのカードに向かって
「オーちゃんの馬鹿ーー!!!」
と言うとオーストラリアの国旗の模様がそのまま描かれた機体が現れた。ガンダム的な大きさがあるのに、何でこの通路に入るのか不思議だが次元だから広さは無限なんだろう。それに乗り込むと
「行けー!!オーちゃんビーム」
とうちはそう言うとスーとそのまま扉をすりぬけるとうちのイラストけいちゃんの形が違う次は五角形の系ちゃんが通るだけでマジックではなくて光の様な綺麗な生きている線で写った。これも系だなとうちは理解した。やった!!うちはマジックでは無くて通るだけで系を発して描く事をマスターしたんだ。気分はさっきと違って上気分だった。ふふん。鼻歌を歌いながら、次々教室をすりぬけながら四角形、八角形、色々な形を描きながら高速で一瞬で無限数の教室を一瞬の間にすり抜けた。でもそんなかに台湾の子もカルもあの女の子もいなかった。そうかもしかして一番奥なんて存在しないのかも。
「よし!!めんどくさい!!行け!!けいちゃん砲!!」
うちはドン!!!!と轟音がなるとぽあああああああわーーーと煙の様なものが無数のけいちゃんがドンドン発射される。よし。これでほっといてもいいだろう。よし!!戻るか・・!!
「系ちゃん光線!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは来た道を光の線がびゅ!!!と走ったかと思うと最初の三角形と逆三角形が組み合わさったけいちゃんが描かれた教室に戻っていた。よし!!うち頑張った。とうちは機体から降りて椅子に座った机に突っ伏して寝た。そうやむさんって結局何処にいるんだろう。でもうちむさんが居なくても一人でここまで行けてるそんな満足感でいっぱいだった。
「未来には惑わされない何故ならうちがいるから~」
とうちは突っ伏しながら歌い始めた。
「未来は有限であり無限」
とうちはいきなり立ち上がって
「広がれうちい!!」
と言ってある事に気ずいた。自分が机に突っ伏しているのまた違う今のうちが別に居て立っているのである。何これ?幽体離脱?いやこれは
「やた!!うちも無限子になったんだ」
うちはスキップをした。そのまま外に飛び出た。ぴょんぴょんやった!!!うちは自由だ。うちはカードを持って踊った。その途端に現れた。ピンクの機体に乗り込んだ。そしてスキップした。女の子が居た。それに無数の機体が円の様に取り囲んでいた。白い同じ機体が取り囲んでいた。これってフランスの冷たい瞳のあの子の―!?それにフェンシングに使う細い剣の様なものを女の子に向けていた。その子は全身は血塗れだった。
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
うちはそれを見て絶叫した。その時真っ白の背景に一瞬、うちが幼稚園の時の男の子達がニヤニヤ笑って四方から指を指して何かを言ってる姿が映る。それに気ずいてこっちを振り向く女の子。女の子がカードを上に掲げたかと思うとその子はオレンジ色の機体が出て来てその機体から
ジャキン!!と音がしたかと思うとその機体から銀色のオランダの風車みたいな銀色の刃物が出て来てそれが一瞬の間に一回転したかと思うとその取り囲んでいた機体すべて粉々にしたかと思うとその風車刃物は一瞬の間で元の機体に戻っていき。そしてこっちに駆けて来た。
「大丈夫ですか?」
とうちの両手を握ってその女の子が言った。いつの間にかうちら二人は機体から降りていた。
「血が・・・!?痛くないの・・・?て・・?あれ?血が出てない・・・?」
うちは怯えながら言った。
「私は大丈夫です。お気づかい有難う御座います。もう怖がる必要はありません」
とこっちを真っ直ぐな瞳で見てきている。落ち着いている女の子の様子にうちの心も落ち着き始めて、今度はうちより年下の女の子に宥めれている自分に恥ずかしくなった顔が真っ赤になり下を向いた。どうしよう・・・。こんな感じでみんなより優秀な、人気な存在に成れるのかな・・・。うちには後が無いのに・・・。それにこんな幼い子でもさっきのあれ・・・・・・!!うちでは到底出来ない・・・!!うちがやった事といえば落書きをしただけだった。この子はもうどれくらい出来てるんだろう・・・?うちは心臓がドクドク言い始めた。
「教室に行きますか?」
と透き通る様な声で相変らず無表情で言う女の子。え?もしかしてこれはうちと一緒に行こうというお誘い。やった!!友達の家だとか誘われた事ないのでうちはぱああああとなった・・・!!やった!!初めての友達の家デビューだ・・・!!現実にはあったばかりの女の子だけどでも今だけは友達気分を味わってもいいよね!!
「生まれ故郷ってもしかしてオランダ?」
うちは話しかけてもらったのに気をよくしたのか調子こいて話かけてみた。
「はい」
と答える女の子。
「オラちゃんって呼んでいい?」
とうちは憧れのニックネームを自分から呼んでいいと大胆な提案をした。これは断れるとかなりショックだぞ・・・!?何でこんな事を言ってしまったんだ・・・?今はテストじゃなくて遊びじゃないっていうのに・・・!
「はい」
とすんなり返事をする女の子。やった・・・!!うちはぱああああとなった。やった!!やったよ。うちはスキップで前を少し飛び跳ねたかと思うと急いで走り始めた。そして後ろをちょっと振り返って
「早く~!!早く~!!」
とうちは上機嫌で手でこっちこっちとやる。
「はい」
とすぐ追いついてくるオラちゃん。
「そういえば、その教室何処?」
とうちは重大な事を気がついた。
「ならここにしましょう」
と言って女の子は立ち止まる。え?何処でもいいの?うちも立ちどまる。変わらない白い部屋。それが―ぺらと空間の捲れる音が聞こえて教室になった。あれ凄い・・・。勝手に触って無いのに捲れた。自動扉・・・?これもオラちゃんの力・・・?凄い・・・。とうちはただ扉が開いただけなのにうちは感心した。改めてそんな事で驚く自分は何にも出来たつもりで何にも出来て無かったんだと実感させられさっきまでの幸福感はすっかり吹き飛んでいた。教室に入るうちとオラちゃん。
「誰も居ない・・・あ。冷蔵庫・・・!!」
とうちは教室に冷蔵庫があった事にめちゃくちゃテンションが上がった。うちはそれを思わず開けた。中にはペットボトルの水が大量に入っていた。うちは床に崩れ落ちた。
「じゅジュースが無い・・・・」
とうちはショックを隠しきれなかった。
「ジュースが必要でしたか?」
とオラちゃんが聞いてくるので、いけない。馬鹿にされる。ここは大人の女性を演じるんだ。
「ううん。絶対ジュースなんて子供の飲む飲み物要らないというか興味ない。ただ欲を言えばあったらいいなと思っただけで」
と真顔でその子に言ううち。
「例えばどんなジュースがあればいいと思いましたか?」
とうちに聞いてきたので何この子うちがやっぱりジュースが欲しかったと勘違いしてんのか・・・?この娘っ子め・・・!!
「別に欲しくないけど、ファンタのメロン味。カルピスソーダ。三矢サイダー、ジュースじゃないけど、烏龍茶、だってジュースだけだと逆に喉渇いちゃうから」
とうちがあくまで相手に胸のうちを悟らせない様に真顔で言ううち。するとオラちゃんはペットボトルを一本取り出すとそれは緑色のファンタのメロン味だった。
「嘘・・・!!さっきまで水だったのに・・!!凄い・・・!!別に欲しくないけどあくまで凄いってだけで」
とうちは顔をちょっと強張らせて言う。
「宜しければどうぞ」
とうちに差し出してくるので断るのは悪いので受け取った。うちは我慢できないのでそれの蓋を開けて飲み始めた。シャワーと炭酸がうちの口に広がる。メロン味って大好き。そんなに売ってないし。
「オラちゃん。烏龍茶」
とうちはオラちゃんに頼む。冷蔵庫をまた開けてペットボトルを取り出す。烏龍茶だった。うちはそれを受け取りながら
「ありがとね」
とお礼をオラちゃんに言うと
「いえ」
と言うオラちゃん。この子は何で自ら敵を自分の場に引き入れたのか不思議だ。ならうちも敵情視察だ。
「ねえ?何でここまでこれたの?」
うちは真顔で言う。
「私一人だったんです」
え?どう言う事?そうか、一人でこの試験会場まで来たって事か。やっぱうちの聞き方がまずかったか。
「違うのうちの聞きたい事は、何でさっき只の水がジュースに変わったりとか扉が勝手に開いたりできたのかなって?さっきオーちゃんがみんな扉をコアラにしてたからうちもみんな落書きを描いて回ったんだけど何かやれた達成感が無いっていうかなんというか・・・」
とうちは不安を思いっきりオラちゃんに言ってしまった。敵に何いってんだろ。うちは全員ぶっ倒さないといけないのに・・・!!またドベにはなりたくない・・・!!
「系を育てるのです」
え?
「え?オラちゃんは系を育ててそうなったんだ・・・」
よく解らん。やっぱり自分で考えるしか無い。むさん。もうそろそろ正体現して助けに来てくれないかな?もしかしてこの子がむさん?ジュースくれたし。いやいやいかんいかん。折角うちはむさんに頼らなくてもここまで来たんだ。むさんに頼る事を考えるのはよそう。考えるんだ。考えろ。ん?そう言えばカルが関係を育てるみたいな事言ってたような。それに一人ぼっちの奴でも関係性が創れるとも言ってた。そう言えば、合気道って相手の力を使ってやる競技とか言ってたそれとこれは似てるんじゃないか?
「うちは何にも力持ってないのかな」
はっ!!ししまった。うちはこんな小さな子に何自虐的な事言ってしまったんだ・・・!!
「自分で自覚してなさらないのでは?先ほどあなた様はテストを動かした様な気がしました。あなた様には周りを動かす力があるのでは?」
何言ってんのこの子いきなりうちを持ち上げて馬鹿にしてきたよ。
「例えばどう周りを動かせるのかな?うちはあなた様じゃなくて系ちゃんだけど」
とうちは口を尖らせながら言った。
「うちさんは何にも力を持ってないとおっしゃれていますがもしそうだとしたらその力をもってない方に合させるとかはどうですか?」
ガーン。う・・・うちさん。それにちょうドキツイ事おっしゃってるし。この子・・・実はこういう子・・・?
「なにおっしゃってるの・・・!!うちは系ちゃん!!」
うちは更に口を尖らせた。
「失礼致しました。系ちゃんさん」
ガーン
「さんは付けないでと言いたい所だけど好きだから、ま。いいよ」
とうちは普通の表情に戻し始めた。
「有難う御座います」
とお礼を言われたがお礼を言われる事をしていないがお礼を言われて悪い気がしない。うち保育園の先生とか向いてるかも。えへへ。なんたってうちカルの面倒もちょっとの間だけどみててあげたし。この子の面倒もみてあげよ。
「オラちゃんの事守ってあげるね。こうみえても面倒みの良い方なんだ」
とうちはドヤ顔をオラちゃんに向けた。
「有難う御座います。ずっと一人だったので、頼れる方がいるのは助かります」
と相変らず無表情なオラちゃん。なんだかこの子母性本能をくすぐられるなあ。
「ねえオラさっきの合させるって事だけどこの雑誌作りで使えるって事だよね?」
とうちは更にオラちゃんの話相手になってあげる事にした。
「いえ。このテストには使えないかもしれないです」
とショッキングな事を言い始めた。
「全体の事です」
え?意味解らないなこの子。あ。解った。この年頃はかっこつけて意味の無い事を言いたがるお年頃だった。うちにもこんな時期があったな。暖かい目でみてあげないと。あ・・・。オラちゃんの言ってる事解ったかも。
「オラちゃん・・・。うち解ったよ・・・。うち本当はこんな憎まれ口とか言って嫌われたいんじゃなくて本当はみんなと仲良くしてみんなと幸せに暮らしたいんだ。うちすぐものをすぐ忘れちゃうんだけど、でも時々みんなが覚えてない事沢山覚えてたりするんだ。でも結果、うちだけが覚えてても周りの人が忘れてる訳だからうちの勘違いだっていつも馬鹿にされるけど」
うちは自嘲気味に笑った。
「私は系ちゃんさんの事信じます」
何で会ったばかりのうちの事信じるなんて言えるんのだろうこの子は。
「うちもそうなんだ。うちもそうやってすぐ信じるんだけど、いつも大体その子達はうちの事関わらない様にするかうちを否定してきたりしてうちの事虐めてきたりするんだ」
とうちは寂しそうに笑ううち。
「でも、うち思うんだけど、人間の脳って容量があるじゃん。だからどおしても覚えてない事と忘れちゃう事がどうしても出てくると思うんだ。だからそのみんなの覚えている事を繋ぎ合わせれば最強の記憶、脳が出来るんじゃないかって。だから能力もみんなの力を繋ぎ合わせれば・・・!!そしたらみんなが幸せになれる」
みんなが幸せならうちの幸せの出番も回ってくるじゃ・・・というのがうちの本音だが、でもみんなが幸せになれっていうのも本気の気持ちだ。
「理解しました。みんなで系典を創るという事ですね」
と言うオラちゃんの理解力の良さにうちの気分の良さが跳ね上がった。
「うん・・・!!さすがオラちゃん頭いい!」
でも元からそういう問題だった・・・。うちはどよーんと落ち込んだ。
「でもまずは雰囲気だよね」
うちは気を取り直した。
「そうですね」
とオラちゃんは言う。
「ねえ。うちは自分自身のペースがあって今絶好調だから他人のライバルの事なんか全然気にならないんだけどさ。アイツら今どういう感じなんかな?いやうちは全然気にならなくてどうでもいいんだけどさ。もしかしてオラちゃんが気になって知ってるのかもと思って」
とうちは何気なくオラちゃんに聞いた。
「もう先に行ってしまわれているみたいですね」
とオラちゃんは言うがえ?どういう事?
「このテストだけに捕らわれていないと言う事です」
とオラちゃんは言うがそんなの―
「何それこのテストに集中してないって事?」
やった!!このテストなんかどうでもいいって事か。それならうちでもいい順位狙えるかも。あれでも―
「何でその事オラちゃんは知ってるの?アイツらに会ったの?」
それにしても落書き描きに随分多数の教室をひたすら真っ直ぐ進んだけど全然アイツらに会わなかった。それなのにオラちゃんは会ったの?
「私は一人だけなので解るのです。ここは私自身ですので」
え?どういう事オラちゃん。あ。そうかオラちゃん。中二病みたいな所あるからかっこつけてそれらしい事言いたいだけか。うちもそういう時期あったから気持ちは解る。この子はうちの生き写しみたいだな。まあ。顔の作りとかを除けば。サラサラの長い髪でロングヘアーのオラちゃんの髪をみる。ああ。うちも女の子なんだからこういう長い髪に憧れたけど、うちはおかっぱに近いショートへアーだし。それにうちの顔は誰が作ろうと思えば簡単に作れるだろうがオラちゃんの顔は作ろうと思っても難しくて作れないと思う。
「うちはこのテストに集中する。他の事なんて考えてられないんだ」
とうちは真剣な表情に思わずなった。それを顔色を変えずに見つめるオラちゃん。
「うちはタイトルを考えようと思う」
とうちはいつの間にか座っていた教室の椅子を降り、そのまま床に座禅を組み始める。これぞうちは目を瞑り始める。その音と共に景色が暗転した。
× × ×
ひたすら机に向かって勉強している子が居た。よくそんな集中できるな。うちなんて数秒で漫画読むのに。カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ実際そういう音は出ないがそれは例えであり、そういう音が出そうなくらいシャープペンを動かしていた。すると、コンコンとノックする音が聞こえてでもそれすらも聞こえないとでもいうかの様にシャープペンを動かすの止めない。ひたすら視線は教科書に向かっている。その子は男の子で高校2年生ぐらいの男の子なのだが、書くのを止めようとしない。するとそのノックした主が入ってきた。年からみてその子のお母さんと言った所だろうか。そのお母さんらしき人は入ってくる時は微笑んでいたが暫く立ってその子をみてたがその顔をどんどん不安気な顔に変わっていき、耐えられなくなったのか
「また痩せたんじゃない?」
とその子に声を掛けていた。だがそれにも気がつかないのかカリカリを止めなかった。ん?痩せたっていう事はこれはうちの事か?うちはその場自身になっているのでそれすらも解らなくなっていた。見かねたその子の母はシャープペンを取り上げた。そして始めてその子は顔を上げて母の方を見た。
「有難う。コーヒー持ってきてくれて」
と笑顔で言うその子。この子はうちじゃない。それを見て思った。だってうちはコーヒーというものが毛嫌いしておりあんな苦いもの美味しいと言う奴は大人ぶってかっこつけているくだらない奴という事だけは何故かはっきり覚えていたのだ。
「そうじゃないでしょ。ご飯もろくに食べず勉強ばっかりして、もう成績も一番でそんなにもうやる必要無いんじゃないの?」
とお母さんが聞くとその子はそれに笑うと
「まだ全然足りない気がするんだ」
とその子は言った。ああ。何か益々うちじゃない気がしてきた。
「何をそんなに恐れてるの?あなたは親の私が言うのはなんだけど、いい子だし、他の子から誰も何もかも好かれていて、他の子の為だったら何もかもすんなり引き受ける様なそんな子で私が口出しする様な事は一つもないけど、いえ一つあるは、その勉強の時間の量が異常よ。そんなに勉強しなけりゃいけない何かの理由があるの?」
と心配そうな顔で聞いていた。随分親馬鹿だなと思うが多分この子が相当いい子なのか、やはり親馬鹿なのかうちには解らなかった。でもうちに一つ言える事があった。うちは
勉強のやりすぎで親に心配かける様な事はなかったという事だけははっきり覚えていていた。つまりうち偉いという事だけは確かだった。
「そんな褒めてもらう程価値のある人間じゃないよ。何かの為に勉強しているんだけどそれがよく解らないんだ」
と母に笑顔を向ける。でもその子は全然それが苦じゃない様、逆にそれが幸せな様なそんな顔をしていた。何でも出来てもこんなとても幸せと言えない状況ってあるんだと今思った。ん・・・あれ・・・?待てよ・・・。これはうちのじゃないんだよね?なら今のうちは何なんだ・・・?ヤダよ・・・。こんな見ているだけの人生なんて嫌だ・・・!!
「行こううちと一緒に!!」
うちはその子に叫んでいた。するとその子はこっちを振り向いた。え?こっちを振り向いた?途端にお母さんも出て行った。あれ?お母さん変なタイミングで出て行ったな。
「行くよ一緒に」
とその子がうちに向けて笑った。うちの心臓が高鳴った。あなたはもしかしてむさん―?
「なら早く一緒に来てよ」
とうちは必死になって言った。
「うん。先に行って必ず待ってるよ。必ず君の傍に行けるように」
え?先っていう事は―うちはその時目を覚ました。
「ここは何処?」
とうちはいつの間にか一人で白い扉の前に居た。居たんだ。むさん。うちは涙が溢れて居た。うちはその場にへたり込んで床に座りこんだ。するといつの間にか真直に顔が―
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
とうちは大声で叫んで居た。
「何だ。元気じゃん」
とうちの目の前に台湾の子がしゃがんでこっちを見ていた。うちは泣いてた所を見られたのが恥ずかしくて背を向けた。そのまますたすたすたと前を歩き始めた。なんてタイミングで現れるんだ・・・!!もっと現れるタイミングを考えろや!!うちはむせっとしてどんどん歩くたびにイライラしてきた。するといつの間にか台湾の子の顔が目の前に居た。
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
うちは驚いてまた叫んでいた。いつの間に前に回りこんでたの・・・?
「あっち行って!!もうアンタら何てもうどうでもいいんだ!!うちにはむさんがいるから!!!!!!!」
うちは台湾の子に向かって思い切り怒鳴っていた。うちは人みしりでこの子にこんな大きな声出した事なかった。というか、うちは常に一人だったけど、一人なのを恐れていたんだ。
「むさんって誰だ?」
とうちに聞いてきた。
「うちの大切な人」
うちは胸を張って言った。もうコイツなんてどうでもいいのだ。うちにはむさんがいるから。うちはほくそ笑んだ。
「ソイツ何処に居んの?」
とうちに淡々と聞いてきた。え・・・っとどうやって答えればいいのかな・・・?
「そこら・・・へんを漂ってる・・・のかな・・・?ほら系的な・・・」
うわ・・・!!ヤバイ変な事言ってる・・・やばい負けてる・・・。負けるもんか・・・!!
「みたいにうちのピンチの時に現れる・・・!!タイミングよくその時に・・・!!アンタみたいにタイミング悪い時じゃなくて・・・!!」
とうちは言いたい事を言いきった。
「そいつと何処で知り合ったんだ?」
と何もかも見透かすかの様なそんな目で見てきた。うちはその目を見てられず思わず視線を横にずらした。
「ねっ・・・ネットの・・掲示板」
はっ・・・!!思わず本当の事を言ちまった・・・!!
「で実際そいつと会った事は?」
と聞いてくる。何でお前にそんな事を・・・・!!
「ないけど、このテストに一緒についてきてくれるって・・・」
は・・・!!また・・・!!
「それ騙されてんだろ。明らかにくる訳ねえじゃん」
!!!!!!!!!
「ばかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
うちは訳も解らず叫んでいた。するとぴきいきいっきいいいいいいいいいいいいいいいいと音を立てて砕け始めた。やった!!どうせうちにはもう無理なんだ。ならテスト事壊れろ!!!!とうちは笑った。あれ・・・?でもよく見たらその砕けた下から新しい扉の装甲が見え始めていた。全部砕けてピカピカの新しい扉が出てきた。うちは後さずりした。これは扉なんかじゃなかったんだ。うちの壁だったんだ・・・!!ドン!!台湾の子に衝つかった。コイツそう言えば居たんだ・・・!!あれ・・・なんか壁が近ずいてくる・・・?「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
その台湾の子を押しのけて逃げた。後ろをチラと見たが一つじゃなくて無数に沢山あった。綺麗にちょっとずつ感覚を開けて綺麗に一列に並んでいる。来るなよ。来ないでお願い・・・!!うちはスカートのポッケから日本のカードを思いっきり引き抜いた。
「日本うちを守れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
日本に乗りこむ。さあああああああああああああああああああああああああああああまるで波が押し寄せてくる様に追いかけてくる。でもうちの日本の方が早い。うちはいつの間にか一つの扉の前まで来ていてそれに思わず駆け込んだ。そこには表紙の一番近くの教室に描いたけいちゃんの落書きもあった。やった。うちの教室まで戻ってきた。もう扉もしまってるしもうあの扉達が追い掛けてく心配も無い。
「やった!!!うちはあいつら壁達に勝ったんだ!!!!!!!!!」
とうちは安心感からまた床にへたり込んだ。もう全身を全部床に付けて寝そべった。終わった。うちの戦いはと安堵したら、ドンドがアアドンダガあああドンドンドンドンドンドンこの教室の扉に体当たりしてぶつかってくる音が無数にした。その度にこの教室も揺れた。するとドが---------------------ーーーーーーん最後に凄い一番凄い音がして、この教室の出口もというちがさっきこの教室に入ってきた方もとい黒板がある方の扉が砕けてなくなった。
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
うちは恐怖で叫んで後さずりして逃げたので後ろにあった教室の入り口の壁にぶつかっていた。
「来ないで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
うちは叫んでいた。その途端どどどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおとおおおおおおと凄い音がしたかと思うと一瞬のうちに無数の扉がドミノの様に綺麗に一瞬の間に倒れたかと思うと順々に消えてこの教室にみんな一つに吸収されたと最後に長い塔ぐらいの長さよりもっとあるんじゃないかと思うぐらいの鉄棒くらいの太さの棒というかまるで光の光線が倒れきて地面に落ちて消えたかと思うとカルがストンと着地するかの様に現れたかと思うと何事もなかったかの様に扉は閉まった状態の普通の状態に戻っていった。教室全体の壁がピンク色の壁に染まっていった。もしかしてコイツが棒高跳びの要領で倒れこんでこの壁扉を崩し倒した・・・?いやコイツが本当は扉に襲わせてうちを殺そうとしてきたんだ・・・!!
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは泣き叫んでいた。
「系ちゃん!!大丈夫だ。このテストは系ちゃんのだ」
とうちの両肩を両手で掴んで言ってきた。鍵かっこ!!!!コイツをやれ!!!!!!!ん・・・?うちの・・・?大丈夫・・・?その時―思考が流れ込んできた。そういえばこのテストはうちがカルに教えて貰って創ったというか探偵の神経細胞に繋いで心理の系で創った―実際に存在するテストの系と繋いで創って本当のテストにしたと理解した時と鍵かっこがカルの左頬をシャッとかすって一筋の赤い傷を作ったと同時だった。うちはピタと泣くのを止めた。
「手を退けろ。アリの子から」
と静かに誰かの声が聞こえた。この声ってすっかり忘れていたけど―アリの子ってうちの事?始めてうちの事言った。
「まいったな。一言でいい所持ってかれた」
と両手を上げながら微笑しながら言うカル。あれ―うちが-戻ってく―もう一人そこに机に突っ伏して寝て居たうちに吸収されていった。
トントントントントントントントントントントントントントントントントントントントンん?誰かがうちの机を指で叩いている。誰?うちは机から自分の顔を上げる。机に涎がべっとりついていた。カンと何か倒れた音がした。あ。うちが髪に付けてた鍵かっこもしかしてこれが机叩いてた?うち動かしてないよ?あれうちの前の机に誰か座ってる。もしかして何か現実に戻されたというか。過去からまたは未来からタイムリープしていたのが今に戻った感じがした。
「ちびが起きた所で順位発表。教団から一番からの机の並び順」
と面倒くさそうに言うオーちゃんは教団に立っていてその前にあの―さっきみた髪の色、これはさっきの冷たい目のフランスの子。サラサラの髪触ったら柔らかい―のが何故解ったかと思うとその子の髪を無意識のうちに撫ででいたからだという事を気ずいたのはその子が後ろを振り返ってこっちを向いたからだ。気の所為かもしれないが冷や汗マークを一個貼り付けた顔を一瞬した様な気がしたような気がしたがこの子がそんな顔をする訳ないしうちはその子の髪を無意識に触っていた罪悪感からすぐ後ろを振り向いたからだった。すぐ後ろの席に台湾の子が座って居た。いつも不敵な笑みというか悪役様なでもどこか楽しそうな笑みを浮かべているが今は影の落とした顔をしている気がした。目が一瞬あったが、うちはさっきの事があるのですぐ視線を逸らしてその後ろの席を向いたらカルが居たがちょっと動揺した様な冷や汗マークを貼り付かせて前を見ながら笑っていてちょっと慌てて
「系ちゃん。前見な!オー君が―」
と言ったと同時に―ポッコンと何か当たった。振り向いて前を向いたらバサっとうちの机に何か落ちた。雑誌だった。これが飛んできたのか。系典と表紙に文字が描かれていた。あ。学校が表紙だ。できたんだ。うちらの雑誌が。勝手に顔がにやけた。うちはウキウキしながらその表紙を捲ろうとしたがゴツンと誰かの頭をぶつけられたかと思うと
「何授業中に漫画読んでんだ」
と無表情で低い声で言ってきたオーちゃんがうちの机の前にいつの間にか居た。
「オーちゃんがこれ投げてきたんじゃん!!そりゃ読むよね!!この体罰教師!!それより乙女にごっつんことかしちゃ駄目なんだよ!このセクハラ!!!責任とって嫁になれ!!」
とうちがムキーとなって憤慨するといつの間にか教団の前に居て、
「いつまで座ってんだ。立て」
とみんなにオーちゃんが言った。
「おい!スルーかよ!さっき間違えて嫁とか言っちゃったけど、オーちゃんみたいな情緒不安定な奴こっちから狙い下げじゃわ!!」
とクワッとなって言うとそれをスルーしていつの間にかあの扉の前に立っていた。扉が二番目の扉に絵の様な本物の様な。うちが楽しそうな笑顔で胸をはる奴には「だいなし」と鍵かっこの中に書き込まれていた。ん?これは題名が無いって事か?するとその絵の様な映像な様なものが消えたかと思うと今度は指を何処かに指しているこれはよく名探偵コナンが犯人はお前だ!!ってやっている断定ポーズうちが勝手に名付けたポーズはいいとしてそれをうちがやっててそして鍵かっこの中は「あいつら全員うちの前に全員現れろというか暴き出す」と書かれていた。そうか―オラちゃんとさんごっこをやっていた時にうちが考えたのがみんながこのテストに集中する様にしたいと宣言した後にうちがどよーんといきなり暗くなって
「でもあれだけ探しても見つからないんだから無理だよね?」
とうちがどよーんとした暗い顔をして言うとオラちゃんが
「何であの方達を系ちゃんさんの前に現れさせたいのですか?」
とうちに聞いてきた時うちはアレどうしてだ?とうちはその理由が解らなかった。
「どうして会ったばかりの方達他人の方達と仲良くなられたいんですか?」
とオラちゃんが質問を変えて言ってきた時にうちは全身から冷たい汗が噴き出た。あれ?ナンデダッケ・・?なんかそれに違和感があった。
「ヒロインが泣いてたら飛んでくるのでは無いのですか?」
とオラちゃんが聞いてきたのでえ?・・・あれ今なんか変な感じになったけど気のせいか。
「え!?うちがヒロインない!ない!あんまり女が居ないってだけでうちブサイクだしオラちゃんの方が美少女だし」
うちは慌てて顔を赤くして手を振った。それにふと悲し気な表情になって
「それにうちがピンチになってもどうでもいいと思う赤の他人だし」
とオラちゃんにいつの間にか愚痴っていた。はっと我に返って思った。何でこの子に思わず離してしまうんだろう。この子がかなり態度が中二病の所為で大人びて見えるからだろうか・・・?
「ではそれを試してみましょう。まずはご自分を思い出して―」
とオラちゃんが言ったのを最後にうちは記憶を失った。何で・・・?そういえばカルも心理が解ればカードに書かれたそれぞれの課題がもしかしてみえてくるかも。それからテストの課題に動きがあるかもと言っていた事によって系を育てて―ここ自体を創った。うちはチラとカルを見てみると微笑んでそれを見てたので何でこんなんでこんな顔が出来るんだろう。こいつはよく解らん奴だ。うちはチラとフランスの子を見たら相変らず冷たい目をして静かにそれを観ていた。うううう。何でコイツ二位なんだって思っているに違いない。うううう。惨めだよお。うちはその顔を見て居られなくなってその隣に視線を移した。するとうちはそいつの顔を見て驚愕した。すっごい眩しい笑顔してそれを見ていた。何でこいつがそんな顔をする・・・?うちは思わず俯いた。
「系ちゃんさん」
この透き通る様な声は―うちをそっちの方を振り向くとオラちゃんが居た。
「オラちゃんていつもいつの間にか居るよね」
うちは思わず笑顔がこぼれた。
「うち二位になったよ。偉い?何かご褒美頂戴」
うちはドヤ顔でオラちゃんに手を差し出す。あれ?そう言えば何でオラちゃんは順位に入って無いんだろう?ヤバイ・・・?うち一位には成れなかったけど今までテストで二位に成れた事がなかったからつい浮かれてしまった。
「オラちゃん。御免。うち。浮かれちゃって」
とうちは思わず顔を曇らせて言った。
「このガキの事心配しても損だ。ちびよりずっと先に一位になってるから。たった一人の受験者で」
とオーちゃんが無表情で相変らず何の関心も示そうとしない顔で言った。
「オーちゃん何言ってんの!!オラちゃん以外のうちらは居ないも当然て事か!!!いつも何か残酷な冗談真顔でぶっこんでくるよね。このオー馬鹿!!」
とうちは系ちゃんパンチをオーちゃんにかまそうとするとうちの左頬にオラちゃんがちょっと背伸びして一瞬だけキス―?してきて
「私の中では系ちゃんが一位でした」
と蕩ける様な笑顔で笑った。うちは顔が赤くなって心臓が五月蠅いぐらいに高鳴った。こんな子見た事がない。まるで天使だ。
「私の正体は単体です」
え・・・?何言ってんの?オラちゃん。
「最後に役立てていけたらと思い言いました」
え・・・?最後・・・?
「え・・?何でオラちゃんもまだこれからうちらと一緒にテスト受けるんだよね?」
とうちは幸福になった事に一転―不安で心臓がドクドク言い始めた。
「また会えます」
と天使の様な控えめな笑みで笑うオラちゃん。
「え・・・?」
その途端巨大な風車が現れたかと思うとうちらのいる次元事回転した。
× × ×
あれここは?うちは白い空間に居た。またか。白い空間。
「しもしも」
うちは誰か居るかもと言って呟いてみた。
誰も居ない。また一人になっちゃった。て。うちはいつも一人か。でも折角オラちゃんと仲良くなれたのに―うちは涙が勝手に溢れて止まらなくなった。