じぶんが
じぶんが
私は自分が無い。うちがみんなだからだ。
私は魔法が出来ない。勉強も頭も出来ない。私は小学六年の名前は互系普通に憧れる変な女子だ。
と私の大好きなラノベの魔法の呪文を言ってみるが凄い好きなのにこれ以上思いだせなかった。
「阿保じゃね?俺。普通に全部言えるけど」
とうちと同じ小学校六年一組のクラスの男子が言ってくる。アンタなんかに聞いてないと思うがそれに私は何も言えない。不安で悲しい気持ちが押し寄せてくる。そうこうしてるうちに別の男子がそれを聞いて言ってくる。
「お前この前の魔法のテスト、零点だったろ。何で簡単な魔法も使えない訳?それに魔法が悪いのは大目に見るとして他の教科も人間だったら普通並の点数取れそうなものなのに他のも0点だったんだろ?何にも書いてなかったんだろ?何で何も書かない訳?それは良くないけどいいとして普通だったらまだ何にも書いてないんだったら普通は一問だけでも頑張って考えて解こうとするよな?それをせずに何でテスト用紙の裏に絵なんかでかでかと書いてた訳?」
とその男子が言った途端そのテストが行われていたその時になっていた。
その文章が最初から最後まで一通り読もうとしたが問題文がうちの頭に入ってこず意味が解らずパニくって心臓がドクドクいって気持ちが焦るがシャープペンの手が止まったままで下に下せない。静寂な教室に時計の針の動く音だけが聞こえる。顔を挙げて教室の前の方の黒板の方を見るが生徒達はひたすらシャープペンを動かしている。何でこれが書けるんだろう。いいな。これが書けて。それよりそのシャープペンは止まる事を知らない。考える暇を与えず問題を解けるという事か?いやみんなには瞬時に判断して答えを導けるのだ。一時間という時間制限があるからだ。もう大部時間が過ぎてしまっているのにまだ何も書けていない。問題を上から下に流す様に読もうとするが頭が動こうとはしないのに心臓のドクドク動く音だけは止まる事を知らなかった。どうしよう焦る気持ちはあるがもう問題文を読んでも何もでてこないのだ。もう諦めて答案用紙を裏返した。
白い紙に強い筆圧で雑な魔法陣の様な良くみる様な三角が二つに重なったのをやけになって書いた。
この状況を何とかしてくれる魔法陣。でもありきたりすぎるな今までにない私だけのものを考えよう。
シャシャシャシャシャシャシャみんなより早くシャープペンを高速で動かしてみる。だがそれは当たり前だった。なぜならその魔法陣をちょっとずらして重なって書いただけだった。何重にも重なる魔法陣。今度は魔法陣の中にドンドン小さくして書いてみた。なんか魔法陣も私並だな。
キンコーンカンコーンキンコンカンコーン
テストの終わりのチャイムが流れた。
するとみんな一斉に生徒同士がざわざわし始めた。
「できたあ?」
「できなかったあ」
と嬉しそうな友達同士の会話はクラス中聞こえてくる。
何でそんな楽しそうに会話できるんだろう。当たり前だ。私みたいに何にも書いてない奴などいないからだ。
「後ろの人。答案集めてこっちに持ってきて」
と先生の声で後ろの席の子達が後ろから順番に答案を集め始める。私の横にも答案用紙が流れる様に風で浮いて後ろからやって来て私の裏だけに汚いくしゃくしゃの魔法陣の書かれた答案が回収されてしまった。魔法だ。こんな事にも魔法使わなくてもいいのに普段だったら思っていたが、今は手を持ち上げる気力が残ってないのでちょうどよかったと思うがそんな事よりもとうとうやってしまったという失望感だけが私を支配されていてそれ所ではなかった。
「度胸あんじゃん。俺達が表の答案書くのに必死になってる時に系だけ裏に答えを描いてたんだろ。俺らにはない答えじゃん。でもよく表に気を取られずに無視できたよな。本当の百点じゃん。本当のテストの本質は裏にあるのか」
その声に今に戻された。
顔を挙げてその声の主の方を向いた。外国から来た留学生の子だ。外国人特有の綺麗な顔立ちをしたこの世のものとは思えない様な子だ。それとは似合わずかけ離れた人懐っこい笑みを浮かべた男の子だった。
「そうかな・・・?」
と私を落としめてた男子達は可笑しそうに笑ってあっちに行った。普通だったらテストの本質が何も書かなくても言い訳が無く、意味のないもしくは間違えている様な事をかっこつけていう中二病みたいな事を言っている様な奴には何アホな事言ってるんだ?馬鹿じゃね?と言うのが本当だがコイツには違った。こういってしまうと差別みたいになってしまって嫌だが外国人でこの顔で頭も間違えた事をかっこつけて言う様な奴だが成績も良いからだ。中二病だと言ってしまったが中二病に申し訳がないくらいだ。何で私だけこんな目にあうの?コイツだけ狡い・・・!!
「さっきの○○だよな?系。○○好きだもんな。俺も好きなのはいつも言ってるけど、『○○』みた?あれ面白ろいな。新番組のアニメで系はどれが好きだ?」
ムカつくがさっきとは違う心臓のドキドキで顔を赤くして俯いていた。
「系ってスイミングスクールの時はよく喋るのに、学校では何で喋らない?」
と変わらずの表情で喋っているのが見ないでも解る。いつもコイツはそうだからだ。
「ああそうそう。さっきあいつ『私の好きなラノベの呪文って言ってたけど、好きなら普通全部言えるよな。それでよく好きって言えるよな』」
とさっきの男子の声が聞こえてくる。さっきのは私は心で思っていた事で決して言ってない事でそれを全く聞いていないそれを掻き消す様に
「あのキツそうにみえて、あの何とも言えない様な第1話の主人公が告白して大部喋った時にみせる笑顔が可愛くてあーしとか自分でいう女どうなんだってちょっとどうなんだ?って思うんだがそれも終わった後にはよく思えてきてさあ。そう言えば系の好きな『地』とか『記』とか『魔』とか色々今度なつい奴が沢山今回アニメやってるよな。後『お』10月に第二期やるよな。後―」
こっちが何にも答えてないのに一人で喋っているのは私の従弟と同じだった。顔はそんなに従弟はかっこよくない。うちは好きだが。それは置いといてそうやって喋るのはオタクの男の子の共通なんだなとなんか嬉しく思うのでその不安は無意識のうちにうち消されていた。それと同時にスイミングスクールの時に聞いていた、ある事を蘇らせた。
「何で私、魔法や勉強出来ないのかな?」
とうちの問いにこいつは
「必要ないからだ」
と真顔で答えたかと思うと笑って
「何て嘘。であり本当。考えるの重要だ。ケイにはもうそれが出来てんだ」
みんな私の中の内の声が私の意志を無視して伝わる。私がないうち。
魔法はいつの間にか無くなっていた。うちの中で。
× × ×
うちは高校二年、互系。友達居ない歴内緒年。今うちの楽しみは高校の帰り家に帰ってアニメ観てリアルタイムで一番観るのが一番いいがうちは色々アニメの他にもお笑い番組を観たりとか漫画を読むなど忙しいので予め録画したのを観る。
『犯人はだ!!!』
定番の子供の探偵が決めゼリフを言う。
いつの間にか深夜になっていた。テレビからちゃっちゃらちゃらっちゃがテレビから流れてきた。それを観ながらパソコンの電源を付けて『の掲示板を観る。
うちはそれに『うちの探しているものを探してちょ』と打ち込む。
すると打ち込んですぐに
『ここに行けば見つかるだろ』
早。むさんすぐ返事くれるから嬉しいけどなんか怖いなあ。何て嘘。今うちの唯一の友達で大切な人だった。でも・・・何それ?怪しいな。その書き込まれているここをみる。て!!!これあの有名なテストじゃん。うち受かんねーよ。最高峰のテストだ。その中のテストでもっとも優秀な方は『伝説のテスト』と言われ皆から尊敬を集めており後世まで伝えられる事になる。その『伝説のテスト』はテレビのニュースにもひっぱりダコになりその中の一人の『生きて帰ってこれて良かったです』というクスリと笑ってしまう。思わず幸せな気分になれるコメントは有名である。と今まで最低ランクの就職試験を受けてきたが全部落ちている。このむさんはむさんが小学校の時にこのテストにすでに飛び級で受かっていてもう働いている天才エリートだ。うちはぷせっとなった。
『馬鹿にしとんだろ!!きっと頭いい子しかこねえー!!ただアンタがこのテストに合格した事改めて自慢したいだけだろ・・・・!!本当に心底むさんの事が改めてキモイ・・・!!うちはアンタだけが心の拠所なのにアンタは遊び半分でうちをからかって遊んでる・・・!!こんな精神状態で一人で行けるか・・・!!それともアンタが一緒に行ってくれるとでもいうおつもりか?と言ってももううちと一緒に行く事決定ダス』
とうちは勢いよくパソコンのキーボードを叩く。
ちょっと図星つきすぎたかな?でもむさんだけなのだ。何でも言えるのは。
『分かった』
え?そう言えば今思い出したがこれが最終の最後のテストだった。なのでこれを逃したらもうテストがないのでどのテストにも受からなかったうちはもう受けるしかないのだ。まあ。それは置いといてひとまず履歴書を送るか。前から買ってあった識中外高等学校という文字が印刷されたうちの高校にしか売っていな履歴書だった。それを書き始めて書き終えてそれを茶封筒に入れた。よし。何回も間違えてないか確かめた。うち偉い頑張った。
うとうとなんか眠くなってきた。ちょっと寝ようと思ったら今、確かにあったのにうちの書いた履歴書の封筒が消えていて、代わりにそれと同じぐらいの茶封筒が置いてあった。それをびりりっと封筒を破くと縦横斜めのどれか揃うと景品が貰えたり勝てるビンゴカードと白いトランプぐらいの大きさのカードに真ん中に日の丸だけが描かれていてそれをじっと見つめるとこれ日本だと思ったら―
そこは名古屋のまるにあるまるだった。そこに学校でいつも座っている椅子に座っていた。あれ?いつもうち以外人がちゃんといるのに今は誰もいなかった。
静かだ。気が楽だ。誰も何もかもうちを虐めるのは誰もいやしない。もううちは自由だ。ここはもううちだけのものだ。日本はもううちだけのもの―なんて
と思ったのもつかの間いつの間にか学校の体育館らしきとこにいた。なんだ?前をみると体育館のよく舞台とか演劇とかやるものの上の方のマークがうちの学校のマークだった。ここはうちの学校の体育館かあ。さっき日本はうちのものだとか欲深な事言ったからバチが当たったか?うちの大嫌いな学校に戻ってきた。まるで全てを手に入れたかと思ったのに振り出しに戻った気分だった。体育館の真ん中の方にうち1人と思ったらすぐ横に外国人のうち同じくらいの美形の男の子が前を向いて座っていた。
びびびいいくう!!うちはびびっていつの間にか持っていたカードとビンゴカードを下に落とした。その子がこっちを振りむこうとしていたので急いで前を向いて知らないフリをする事にした。こっち見てるよぉ。心臓がドクドクし始めた。するといつの間にかうちの膝にうちの落としたらしきカード(日本)とビンゴカードが置いてあった。あれ?うちはその子の方を向いたらその子はこっちは向いてなくただ前を向いていた。魔法で拾ってくれた?それとも風か?でもそれにしても本当にこれうちのカードか?いやもしかして違うかもしれない。ここはたぶんテスト会場だから普通全員に同じものが配られているに違いない。もしかしてこの子のものかもしれない。うちは今度はわざと両方を下に落としてみた。そのまま。前を向き始めた。よし!!これでしばらくこの子が拾う気配がなければうちのものという事で。すると今度はその子が手で拾ってくれてうちの膝に置いた。何だ。やっぱりうちのか心配して損したとすっかり安心して前に足を延ばしたらまた、カードとビンゴカードを落とした。ヤバイ・・・!!またまじボケでまた落としちゃったよ・・・!!やばい・・!!また手で拾ってくれている・・・!!やらしい・・・!!恥ずかしい・・・!!絶対変な子だと思われてるよ・・・!!うちの膝にまたビンゴカードとカードが置かれた。日の丸のカード。うちはそのカードを持って心臓のドキドキを紛らわせる為にそれを裏返した。
びっくうううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!何これ????????そこには犯人を探せと印刷された手書きじゃないものが描かれていた。あれ?あれ?あれ?この子が魔法で書いた?とうちは横を向いた。真っ直ぐ前だけを相変らず前を向いていた。この子やば系の事だ。怖い(おそがい)・・・!!おそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそがいおそが―え?デカい二足歩行巨大ロボ系の黒いロボットがその子の後ろから超巨大な死神系の鎌いやなんか鍵かっこみたいな鎌をその子に構えていた。あれ体育館ってこんなに広かったっけ?
「チカン」
え?その方向をみると体育館の端っこの方に黒髪の男の子が居た。あれいつの間にそこに?それより端っこにいるはずなのにうちの耳元にいる様に声が聞こえる。それが本当にその子の一センチ後に迫ると
「違いますーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
うちは思わず大声で叫んでいた。
すると前の壇上にスクリーンが降ろされているのではないもう前自体が画面みたいになっているというかそれよりこれってもしかしてうちは膝の方のビンゴカードを見てあれ?これって前をうちは恐る恐る顔をあげる。
あれ?いつの間にかうちは床にフリーと英語で書かれていた。うちは何故かビンゴのカードを見た。もしかしてビンゴの中にうちはいる?なにこれ?もうテストは始まっている・・・?で。うちは何をすればいいの・・・?それにしてもこれ床にフリーと書かれているだけでそれ以外みんな真っ白だった。部屋なのかなんか解らない所に立っている。おそがい無限に続く白。おそがいおそがいおそがいおそがいおそがいうちは顔を下に思わず向ける。するとカードの文字が頭に入ってくる。犯人を捜せ。そうだ。うちは探偵なんだ。犯人なんて負けるはずがない。探偵は最後まで死なない。
うちはビンゴカードを見る。うちは今真ん中の唯一の点数に関係ないスペース自身の空間にいる。25マスある所々に数字が書かれている。だが数字を読み挙げるものが居ないのにどうやってビンゴを狙う?そうだ。この数字が書いてあるからそれで紛らわしいんだ。固定概念を取っ払うんだ。そうだ。書いてないというなら―縦横どれでもその空間取ったら勝ちだ。良し!!とにかく歩こう。歩き始めたがなにもなかった。無限に歩いているだけだった。うーん。なら次のステップに行こう。そうだ。そう言えばこのカードが関係あるんじゃないやろか?日本のカードを見る。そうだ。ないなら空間を創ればいいんだ。でもどうやって?わかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんな誰か助けてーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!誰も助けてくれる訳がないのに叫んだ。
いつの間にか、体育館の椅子に座っていた。あれ?前のドミノのが消えてクリアの文字だけが普通の学校の体育館の映像を映し出されるだけの普通のに戻っていた。あれ?ドミノ終わってる?ん?うちの前にいや舞台上の近くに席があってその椅子に一人座っていた。あれ?居たっけ?ソイツは静かに立った。ビク・・・!!すると三谷幸喜原作のドラマの振り返ると奴がいるのではなくて奴が振り返るとうちらがいるだった。色白の綺麗な肌に冷たそうな顔つきの整いすぎた顔立ち外国人のうちらと同じくらいの高校の制服を来て?ん?うちっていつの間に制服着たんだろ?それにテストってうちの学校だったの?そいつはうちとカード拾いの子とを横切り、黒髪の男の子方を横切ると右手を前に出したかと思ったら入口が出現し、そこから出で入った。入口ってあったんだというか出れたんか。でももう終ったんか。え?でもどうしよう最後のテストなのにうちはどうしよう?するとあの黒髪の子もそれに続いて外に出て行ってそしたら横の子も全員出て行った。ああ。どうしよう。後ないのにフラフラ入り口に向かって歩き出した。そして入り口を出るとあれここって確かアニメとかに出てきたイタリアのサン○コ広場何でうちの高校の体育館を出るとイタリアになるの?でもなんか行った事のない場所ってこんなにも胸をウキウキさせるんだろう。
「あうぐうりいぼなっの」
で覚えたイタリア語らしきものを言ってクルクル体全身で手を思いっきり回っていた。
「お前に価値ってあるのか?」
あれ?この声ってその声の方を向くとやっぱりあの黒髪の子だった。それを言っていた相手はカード拾いの子だった。虐められてるのかな?うちの気配を察知したのか黒髪の子は去って行った。やっぱ虐めてるのがバレルのが嫌なのかな?このカード拾いの子も虐められっ子にはみえん・・・けど―あ・・・!!『犯人を捜せ』って書いたのがこの子だったとしたらすっごく変だ。そこだ。サイコパスぽいからおそがいけどうちも変で白眼視されて辛かったのがうちだ。うちだけは誰の味方でもあるんだ。
「ヴォーノ!!!!!!!!!!!アニメとかって好き?」
うちは元気よく知っている言葉で言った。
「えっと・・。好きだよ」
と日本語でちょっと冷や汗マークを顔に張り付かせながら笑った。うーむ。笑顔からみて優しそうだな。
「アンタ日本人?」
案外コイツ喋りやすそうだと思って疑問に思った事が次々出て来た。
「イタリア人だよ」
ならなんでこんなに日本語日本人みたいに喋るんだろう。それよりうちはさっき本能的にこいつに向かってイタリア語を使ったんだ。うち天才。
「うん。当たり前」
うちは真顔で答えた。
「そうなんだ」
と冷や汗マークの笑いで笑うカー。
「ねえ。アンタさっきので点数取れた」
うちは上目遣いでカーを見ながら言った。なんだ。こいつ背高いなあ。うちへのあてつけか?
「ダメだったよ」
笑いながらそう答えるカー。なにこいつ最後のテストでダメだったのに笑ってる。探偵の系ちゃんならわかるこいつ駄目人間だ。うちと同類だ。もしかして友達になれ・・・探偵・・・犯人は誰だ?もしかしてうちのテストとしての役割でテスト側が課したうちへの課題なんじゃ。いや待てよ。もしかしてテスト経験者のむさんがテストの真意を教えてくれようと魔法で書いたんじゃ。もしかしてカーがむさん?
「あんた名前なに?」
「カルダレッリ」
ここで聞いたら普通むさんならむさんと答えるはずいやもしかして―こいつがむさんであろうとむさんが味方だと誰が決めた―?うちはついて来てと言っただけだ。もしかしてむさんも現場では敵かもしれない。
「君の名は?」
体当たりをし始めた。
「気持ちい・・・いやイタタたたた」
冷や汗マークを付けながら片目を瞑りながら叩かれる変態。
「べたすぎなのだよ・・・!!!キモイ!!可愛く言ってモイ!!」
うちはイラってきていた。
「え?興味を持ってくれたというか付き合ってくれるんじゃ―」
ぺチぺチぺチぺチぺチぺチぺチぺチぺチぺチぺチうちは高速で叩き始めた。
「やっぱ最初から冗談だよ」
「古典的な冗談はイらっとくる!!!」
バシバシバシ
「凄い・・。叩く音が変わった。本当は最初から本気だよ」
うちはじっとカルを見る。
「うちを最初から好きなんだね?」
「好きだよ」
と笑顔で言うカル。
「よし。じゃないモイ!!でも話が進まないから勘弁してあげる。うち偉い。うちの名前は互系だよ」
うちはニヤニヤどや顔をした。
「喜んでくれてるんだ」
と冷や汗マークを付けながら笑うカル。
「さっきのでテストって終わったんだよね?」
うちはなるべく失望感を表に出さずなんともない感を演じながらカルに聞いた。
「まだ終わってないよ」
と平然とカルが言ってきた。
「え?まだこれからうちが点数採れるチャンスあるの・・・?」
「うん」
カルがそう答えるとさっきまでの灰色の心がぱあああっと明るくなった。うちは嬉しくてうおんちゅうおんちゅとカルに体当たりをした。冷や汗マークを付けながらカルは
「系ちゃんが幸せそうで何より」
でもさっきのテストの真意というか訳解らん問題だった。これからもあんな問題が続くならうちは最後まで点数が採れないんじゃないだろうか?いやうちは何が何でもテストに受かるんだ。落ちる為に来たのなら最初から来てない。
「うち。点数取りたいんだけどどうしたらいいかな?」
出た。敵や先生に教える訳ないし、このカルさっき聞いた時全然出来てないって言ってたから馬鹿だから解る訳ない。しまった。時間の無駄だった。
「系ちゃんは前のテストはどんな感じだった?」
とカルは自分が何にも出来てないのをうちの全然のを聞いて安心したいのか聞いてきた。無視しようかとも思ったがこの不安を誰かに聞かせて安心したいのもあったのを今は勝っていた。
「どんな感じだったのも何にもテストすら意味も解らなくて、履歴書書いてたのは家なのにいつの間にか学校の椅子で座っていて、そしたらいつの間にか次はうちの高校の体育感に一人で居て、いや一人で居たと思ったら、いつの間に隣りにカルが居てそしたら次にあの黒髪の子がいつの間にか居てそしてその子が鎌を構えていてそしてうちが違いますってその子に叫んだらいつの間にかビンゴの中に居てフリーって所に居て、頑張ってこの問題の意味を考えようとしてそれでも出題の意図を言葉に言われないは初めてだから、とにかく歩こうとしたけど真っ白なのが
続いていて怖いから誰か助けてと思ったら体育館に戻っていて、そしたらいつの間にか居なかった筈のうちの前の壇上の近くに冷血人間の子がいつの間にか居てその子が体育館を出て次が黒髪の子でそして次がカルで次はうちが出て、そして今に至る」
恥ずかしい。あ。でもいいのかカルが嘘を吐いてなかったらカルも何も出来てないんだから。
「僕らの持っている次元の範囲のずれが系ちゃんがみんなが見えなくなる原因か」
うちはポカポカポカポカ高速でカルを叩き出した。
「光世ちゃん。可愛らしい音はなってるけど全然痛くな痛いよ」
と相変らず冷や汗マークを顔に張り付かせながら笑うカル。
「なんか適当に意味の無い言葉をかっこつけて言ってるだけ!!この中二病、オタク!!あ。オタクはうちもだしうちにとって尊敬語だからその勿体無い系の奴・・・そんな事言ってる馬鹿には無理だろうけど何とか知ろ!!うちだけこんな思いしてみんなだけ狡い。何とかしたら付きあってあげるかも。無理だろうけど」
ん。コイツもライバルだ。ならうちを蹴落とす為に嘘を吐いてくるかもしれない。でもこの広いのか狭いのか解らないテストの中でうちは一人では何も出来なかった。コイツともいつ喋らなくなるか解らない。だったら聞ける今に聞いとくのが得策だ。
「付き合うんだ。やった。でも僕好きな人いるんだけど、ま。いっか。じゃあ。系ちゃんカード出して」
ぽかっぽ。
うちはカルを叩く。
「この今流行りの浮気野郎!!」
「え?浮気?」
カルはそう言いながら自分のカードを出す。イタリアの国旗が書いてあるカードだった。うちはそれをカルの手からカードを取って裏を見る。何にも書いてなかった。
「犯人はお前だ!!!!!!!!」
うちはいつか言って見たいと思っていた言葉をカルに向かって指を指して言う。
「え?」
「あんた。うちのカードの裏にへんな文字書いたでしょ!!」
うちは怖くて思わず叫ぶ。
「ああ。このカードは裏には役割カードにもなっていて、このテストでは、その課題を達成しないといけないんだ」
嘘をついている。
「何言ってんの!!実際にカルのカードには何も」
うちは感情的になる。
「これは本人が一度見てその文字を把握出来たら消える仕組みなんだ。他の相手に見られ無い様にね」
うちとは対象的な落ち着いた先ほど変わらない笑顔で言ってきた。
「信じられないじぇ」
うちは口を尖らせながら思わず語尾が変になった。
「じゃあ。今から他の子にも聞いてみよ」
と笑った。
「へ?あの子らと喋るの・・・?」
うちは青ざめた。うちは日本のカードをちょっと丸めながら後さずりをし始めた。
「行こう」
カルがちょっとワクワクした感じで自分のカードをうちの方に向けてきた。
「でも待って!!あの子ら何処に今居てはるの?それにテスト終わってないなら今がそのテストなんじゃ!!」
「大丈夫だよ。そのテストを体現するんだ」
にこっといつもの顔で笑う。こいつは変な奴だ。初対面で危険な奴っぽいのに何故かその顔を見ると安心してしまう。
「どうやって何処に行くの?」
「系ちゃんの好きなとこに。カードそれで移動するんだ」
「え?これ?」
うちは今の今までちょっと曲がらない程度に丸めて遊んでいたカードを見る。
「この紙が何なの?」
「それは系ちゃんの日本。系ちゃんは世界を手に持ってるんだ。ほら体育館で見た。黒いロボットもそうだよ。今までの固定概念を捨て去るとそれが自分になるよ」
こいつ。あれに気ずいてたんか。あの時あんなのに狙われてのに真顔で平然としてたんだ。やっぱり怖い奴なのかただのお阿保なのか解らない。うちの日本?よし!!うちは覚悟を決めた。
「行け!!うちの日本!!」
うちはメンコみたいにそのカードをほかった。
みせ着いた。何故まるまるに着いたと思ったのかと言うと言ってみたいと願ったからだ。
「ここがなんだ」
て!!違うだろ。照らし合わせるが大きさや規模が全く違った。白い家というかまるで無限範囲の大きさの無限会社だ。
「うーむホワイトハウスにしとくか」
とうちがおもむろに呟くと
「それだとアメリカになるけどここはフランスの全体だよ。ほらその系ちゃんが持っている。カードのフランスバージョン」
といつの間にか横にカルが居た。
「フランスってこんな風なんだ」
とうちが言うと
「その体現者の発する次元や構成の仕方によって色々変わってくるよ。変化する理念だよ」
「あの子が産んだのかあ。男なのに」
とうちが真顔で言うと
「うん。そうだね」
と真顔で答えるカル。
それは置いといて玄関らしき所の前にうちらは居るがうちはその扉を―心臓がドクドクなった。
「系ちゃん入らないの?」
「うん・・・」
うちはトントンと
「すみません・・・」
と会社の中の人に呼び掛けてみた。
ガチャガチャとドアノブを回したが開かない。
「ビンゴって縦、横、斜めの応用で」
うちのカードに自分のカードを交差させてプラスの形にすると、そのまま回すとかけるの形になる。
カチャッ
『『開いちゃった』』
うちとカルの声がはもった。
すると外は白い会社だったのに部屋の中も白いというかもしかしてうちだけが白くみえてる・・・?という程なんにもない部屋に学校の椅子に座っていたのはあの子だ。冷たい顔。
「あの・・・うちぃ」
とうちは青ざめて心臓がドクドク言ってその子に話そうとしたがカルに逃げる事にした。
「あの・・・。これって不法侵入にならないの?」
「問題のうちだから問題ないよ。それがなくても僕は気にしないよ」
と楽しそうに笑う様はいつもは怖いが今の怖さに比べれば可愛いもんだった。うちはギンとカルを見て何か代わりに喋ってという念を込めて睨んだ。それが通じてか
「僕達まるまるに来たんだ」
と笑顔で元気よく言うがよく言えるな普通からみたら凄くおそがい人だぞ。
「まるまる・・?」
変わらない冷たい顔でその子、多分フランス人の子が言ってくる。
「ほら系ちゃん」
勝手に促される。
「あのグッズにしていいですか・・・?」
うちは恐る恐る聞いてみたが血の毛が引いて吐きそうだった。立っているのがやっとだった。顔を下に向けたかったがさっきのでチャンスは終わりだったと思ったからもう逃げてられなかった。
相変らず冷たい顔でうちを見たかと思うと
「できるのなら」
静かにそう言ってきた。
え?できるのならってどうゆう事?喜んでいいのか怒ればいいのか解らなかったを考える間を与えさずに―あれ?体育館にいつの間にかいる。その隣にはカードを重ねたまま、カルも横にいた。そのカードを自分のカードと一緒にポッケにいれた。
「系ちゃん。僕そのカードは必要というか欲しいんだけど・・・」
と冷や汗マークを垂らしながらちょっと困った様ないつもの笑顔で手をこちらに伸ばして来たのでその手を無言で握ったまま体育館を見渡すと冷血人間も虐めっ子も最初から居た。
前の壇上には実際、そのスクリーンと同じくらいの大きなビンゴが宙を浮かんでいた。
「え?どういう事?でもこれって?」
テストの最初に戻った・・・?嘘・・・!!やった・・・!!やったよ・・・!!もう過ぎ去ったと思ったチェンスがうちにも来た・・・!!今まで不運だったうちがアニメの主人公並の運がうちにもやっとやってキターーーーーーーーーーー!!!!!!!!これは主人公特有のタイムリープという奴ではないですか・・・!!!!!!!!?うちはぴょんぴょんぴょんと高く飛びあがってスキップし始めた。
「系ちゃんスキップしとる。みんなの前で堂々と凄い進化だ」
とカルが関心しているのか馬鹿にしているのか解らないがそれでうちは我に返った。うちが無様に嬉しくて飛び跳ねている間にも何にも言葉を発さずうちの方を全く見ようとはせずビンゴの画面だけを見ている冷血人間と鋭い瞳で真っすぐに画面を見る虐めっ子がいる事を忘れていた。
「この二人いるんだった・・・!!」
とうちは冷血人間と虐めっ子を見ながら言った。
「すご。本人らの前で堂々と。やっぱ系ちゃん進化してる・・・!!それはそうと僕が空気化している」
とエアカルが何かくだらない事を言っているのを聞いて
「改めてうちは思った。あああ。カルが女の子の僕っ子だったら良かったのに・・・」
とうちはカルを見て心底ガッカリした顔をした。
「え?改めてって前にも思った事あるんだ」
とカルが言ってくるので
「ねえ今からでも女の子の僕っ子になれない?」
と真顔でカルに聞くと
「え?今からでもなれるのかな?」
とカルも真顔でうちに返すと
「いつまで見てるつもりだ。わざとか?」
ビクッ!!!!!!うちはそのいきなり言われた圧でビビりすぎで死にそうになりながらそっちを恐々と見ると口の悪い極道みたいに言ってきたのはやはり知らない奴だった。外人だった。また人間離れした顔をしていた。糞!!うちが悪目立ちするだろうが・・・!!いやフレッシュ系ちゃん。可愛い。系ちゃん。自分が一番可愛いのだ。うちは心の中で胸を張った。そのいつの間に居たのかその新キャラは冷血人間の方を見ていた。良かった。うちが怒こられたんじゃなかった。うちは安心して出かけていた涙が引っ込んだ。
「お前すぐに片づけられんだろ。早よしろや。カメ」
冷血人間が怒れていた。何かいい気味。うちはこんなん今までに何度も同じような事があった。こいつは恵まれてちやほやされてそうだからこんな事一度もないだろう、疎外されるうちの気持ちもアンタも味わえや・・・!!
「気ずいてないのか?最初から終わってるが」
とそれにも何とも思ってないのか顔色を変えずに言い放つ。冷血人間。
「解って言ってやってんだ。お前がやった事を分かり易くお前がやらないから俺が今出るはめになってんだ」
と相変らず口の悪くどうして自分らの行動を解り易くする必要があるというのか無茶苦茶な事をうちらと同じくらいの年の頃なら15か16才の子が冷血人間に言い放っていた。するといつの間にかクリアの文字がビンゴに表示されていた。
「え?これを一人でやったの?」
どういう事?
「解ってないようだが。それが目的で召喚された(いる)のなら役割を果たせ」
と冷血人間が淡々と言った。
「争い事は争う事で終止符をクリアエンド!」
ぱきーーーーーーーーーーーんと鍵かっこみたいな鎌でビンゴを黒髪の子が叩き割った。
すると何事もなかった様に巨大立体ビンゴがクリアという文字が消え上がってない頃に戻っていた。
「時間がまた巻き戻った」
とうちが呟くと
「その喋り方そこのチビの教育に悪いチビ」
と虐めっこが含み笑いを浮かべながら言った。そう言えば男の子にはしてちょっと慎重低いかな。うちは低くないけど。
「大きなお世話だ。お前もな」
と言うと更に言葉を続けてきて
「じゃあ。テストを始めます。そこの方からビンゴの次元を獲ってください」
と極道が冷血に目配せをした。黒髪の言われた事を直しているのかいきなり敬語に変えてきた。
今度は誰の順番だか解り易く冷血人間の立っている所だけ床が青白く光っていた。あれ?でもビンゴって大体一人の人が数字を順番に読み挙げてってそれをうちらがその当てはまる数字があったら上れるゲームじゃないの?あれもうクリアって出てる。やっぱ何故か一瞬でこの子一人がみんな勝負をつけたという事になる。
「何これ?一回しかチャンスが無いのに何で一人が一回で縦横斜めのいずれかをそろえられるの?」
とうちが驚愕した感じでいると
「一人が沢山いるんだろうね」
とカルがまた変な事を言い始めた。だがこの意味の解らない答えを考えすぎて変な事にでも頼りたいぐらいだったので
「どういう事?」
と聞き返した。
「一人がそういう存在みたいだね」
とカルが言うが一人が同時にって事?
「え?そういうのありなん?」
とうちが戸惑って聞くと
「ルール上一人だから」
何だそりゃ?もしかしてこのテストの真意はルールを自分らでどんどん作りだす事?
「そんなのだったら普通のうちじゃ・・・」
到底太刀打ちできない。本当は普通以下だけど。自然と自分の顔が下にどんどん俯くのがわかる。やばいライバルが沢山いる中で弱みは見せられない。
「来てよかった」
来た意味あったのかな?うちはそう不敵な笑みを浮かべると
「そうだ。アニメ観てみてるみたいで最高だ」
と楽しそうに笑うカル見てこっちの気も知らないでとかってに笑顔をこぼれてきた。
「うん。うちグッズ買いに行く。カルも行く?」
そうか。うちはアニメを観ているんだ。今を楽しむんだ。
「うん。行く」
と言うとカルは更に言葉を続けて
「ルール無視か」
とカルが自分の願望?ルールがみえない。ルールを考える。ルールになる。ルールになる。ルールないという考えに達したって事か?という事で
「ルールを探すぞ!!助手!!」
とカルに向かってウキウキした感じでうちは言う。今が逃げない様にうち自らが走りだすんだ。行け!!うち!!探偵系ちゃん!!始動!!
「自分らで俺をひっぱりあげてたくせに俺も俺以外の存在すらも無視か。ま。俺は興味ないが」
と極道が言ってきたので今の状況を改めて思い出した。
「そう言えば問題がもう解かれたのに次の問題に移らない」
とうちが言うと黒髪の子が
「ルールがはっきりしないから問題がバブったんじゃね?」
と言うと冷血人間が
「ならここにいる必要はない」
と冷血人間は帰ろうとしているのか自分のカードをいつの間にか手に持っていて、そのカードにはフランスの国旗が描かれていた。だがカードが動かない。出口が無い・・・。
「解った。出口を探すのが問題なんだ!?うち頭いい」
と前にも言った事を口に出してみると
「でもクリアって出たよな?」
誰かがその問題すらも騙したんだ。その誰を探すのも探偵の系ちゃんの役目。
「まだ問題は点数を食われ足りないか」
と冷血人間が言うと
「そうだな。全然減らしてないじゃんか。フランスはこんなもんか?」
と黒髪の子が冷血人間に向かって笑った。うちらはまだ一点も獲ってないのにこの子なんか凄い・・・!!
「でもぶっちゃけこれじゃあ何処の次元のビンゴが獲られているか解んないね」
とうちがげんなりして言うと
「現れろ導線」
と淡々と極道が言うと次元ドミノの盤には青い十字が描かれている。そうか一度に冷血人間フラに縦と横を獲られていたのか。それを解り易く極道がしたのか。そうこうしている間に―
クリアと今度は音声が流れた。
「凄い!!ビンゴが回転した・・・!!うちもやりたい・・・!!」
うちはなんか嬉しくなって思わず声を上げた。
ビンゴの盤上を観ると青いのが今度のビンゴはプラスじゃなくてかけるだった。またフラがやったんだ。それにしてもフラ本当だったら自分の色は白っぽいけど、今は白だと見えなくなるから青を使っているんだ。だから今までもフラがやったのがみえなかった理由の一つかな。
「鍵かっこ!!(はじまり)鍵かっこ閉じる(おわり)!!」
と言って黒髪の子がカードを出したかと思うとそこには台湾の国旗が描かれていた。この子日本人じゃなくて台湾人だったんだ。台湾もとい巨大二足歩行ロボツト系のロボットが出てきたかと思うと、次にそのロボットが鍵かっこのブーメランを今度は右手と左手両方で持って盤上に向かって思いっきり投げるとするとそのブーメランが盤上に到達すると、そのブーメランが二つとも吸い込まれて入った。あれ?ふつうは突き刺さるだが吸い込まれた。ならこの今見えているビンゴはあくまで実体のない次元のドミノのを解り易く『みえる』為に盤上にしたもの。本来ならビンゴはここにあるが本当はここにはないんだ。
「本来ならビンゴはここにあるが本当はここに実体が無いんだ」
うちはかっこつけて言ってみた。
「光世ちゃん。凄い。本質を捉えているよ」
と笑顔で関心した様にカルに言われたのでドヤ顔をした。
すると盤上の正方形の上の横一列と右の縦一列と左の縦一列と下の横の一列が黒く染まった。
クリアと音声が流れた。
凄い。一人がそういう存在じゃなくても武器でああやって同時に一気に獲る方法もあるんだ。
「武器自体が範囲指定構成なんだね」
とそれを観て自分は何も出来て無いのに何が楽しいのか楽しそうにみているカル。青い十字とかけると黒い角二つが順番に点滅していた。だがこれでまた一つ疑問が増えた。台が角の二つを獲る前にフラが先に次元を獲っているはずなのにそれに台が二重に次元を獲っている箇所もある。もしかしてこのビンゴは一回獲られたら終わりじゃない。いやそれとも同じ箇所の次元が何個も存在しているのか・・・?と思いながら何故か台の方を見たら、台もそれに気ずいてこっちを見てきた。ビク・・・!!虐めっ子がこっちみてる・・・!!おおおそがいよお・・・!?
「系ちゃん。台ちゃんと友達になりたいんだ。今が喋るチェンスじゃん」
とカルが言ってくるが
「なに・・・!!明らかに違うだろうがこの大馬鹿かける100!!」
大声で怒鳴っていた。だがはっと我に返る。
あ・・・。やばい・・・。へんな子が余計変な奴に観られてしまう。心臓がドクドクいい始めた。
「で?」
虐めっ子が真顔で聞いてきた。
「え・・・?何が・・・?」
とちゃんと台に聞こえているのか心配するぐらい思わず弱弱しい声になると
「今のもやってみたいか?」
とうちに真顔で聞くと
「うん・・・。できるなら」
とまた弱弱しい声になると
「よし」
とニカっと人なっつこい笑顔で笑ってきた。うちは顔を熱く顔が赤くなるのを感じた。心臓がドキドキする。
「台ちゃん凄い。系ちゃんの心もう奪っちゃた。僕まだ何にも獲れてないのに」
バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシ
「イテテ系ちゃんこ痛いよ」
「こ痛いって何だ・・・!!うちが小さいの馬鹿にしてんのか・・・!!」
「馬鹿にしてないよ。可愛いだけで」
「やっぱ。馬鹿にしてる・・・!!」
とうちがカルを改めてぷせ叩きの刑に処そうと思ったら、手前如きが人の痛み感じてんなか?」
と言った台の顔がもうあのニカの面影がなかった。
「うんやっぱり痛くないかも」
とそれににぱとそれに満面の笑みで返すカル。
ポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカポカうちは高速でカルを叩いて言い放つ。
「カルは蚊!!だ」
「え。僕蚊になんかなった」
とカルが言っていると台が考えこんで
「う~ん。近いと言えばそれかな?でもそれも勿体無い方・・・」
と更に考えこんでしまった。
「その様子だと私が間違えて貴様らのパーティに間違えて紛れ込んだようだな」
とフラが顔色を変えずに言ってくるので
「違うわ!!何でこんな奴友達じゃ!!蚊如きが我の足元にすら及ばんわ!!」
と本人には自覚無いかも知れないが、コミカルな悪役みたいな感じで言った。あのヤッターマンのドロンジョ一味みたいになんか憎めない愛すべき悪役みたいな感じだ。
「このテストに入るまでは初対面だよ」
うちはフラの質問に答えた。
「なにい?男の嫉妬は見苦しいんだけど」
と含み笑いをすると
「今の関係じゃここくらいまでだ」
と極道がまた意味不明な事を言ってきた。え?と思ったらいつの間にか体育館の外に居た。
隣りにカルが居た。あれ?何でさっきビンゴの所にいたのにそれに-
「台湾の子とフラは・・・?」
居ない。
「さっきのはグッズだよ」
え・・・?
「何言ってんの・・・?」
うちは困惑しながら聞く。
「ほらフラ君に許可取ったじゃん。グッズ化の」
?
「系ちゃん。最初の時は次元自身の中に実際僕らは同化していて他の人の行動とかが見えるはずのものが見えなかった。それは僕らが問題の次元について行けてなかった。フラちゃんや台ちゃんや僕らの発する次元のずれがずれは次元のずれはその子が発する力の強さとかでフラ君の次元の発生力が強すぎて僕らはそれに追いやられて相手の行動は把握できないというかみえなくなってたんだ。それとまだ初対面同士だから関係が出来てないから同じ時系列に行けなくてあの時同時にみえなかったのはそのせいだよ。関係を拒絶しているから同じ時系列に行けないんだ」
うちはそれを遠くからそれを聞いている感覚がした。
「え?でもさっき過去にタイムリープしてテストをやり直したんだよね?」
とうちはちょっと期待を込めて聞いてみた。
「それなんだけど、さっきフラ君の許可を得て関係を貼らせてもらってそして過去系を使って実際に系ちゃんと過去に行って次元を創ったて系を創ったんだ。でもみえなければ一生テストは解けないないから過去に系ちゃんがみえないって言ってからあの時実際に何が起こってたか解り易い様に系を紡いでテスト側の人を存在して貰って司会になってもらって実際は次元と同化してそれ自身、中に居た訳だけど、解り易く普通のビンゴみたくみんな同時にちゃんとお互いをみれてビンゴの状態も正方形上に縮小して置いてそれを外から見る使用にしてあの時起った状況はフラ君一人で次元を制覇した状況をみんなが理解出来る様にしたんだ」
え?結局どういう事?
「違う・・・。カルうちが聞きたいのは結構台とフラと普通に喋られる様になってみたいだけど実際にはあんなに喋れてないの?あれは偽物なの・・・?」
うちは恐る恐る聞いた。
「実際はまだフラ君と話したのはあのクッズ承認のあの『できるなら』の一言かな」
うちはショックで泣くのを堪える為にどんどん顔が下を向いていった。
「でもこれで僕らはあの時に脱落せずにすんで。僕らは今からやっと始まった。そして未来系に進めるんだ」
え?うちにも未来があるの・・・?
「僕らはみんな対等だ」
うちはやっとあいつらと渡り合えるレベルに達したんだ。
「でも凄いよ。光世ちゃんが言いだしたんだよ。グッツを創るって、これで未来に繋げられるよ」
カルはあの時テストは終わったの?って言った時終わってないって言った。大丈夫だよ。ともしかしてこうやってちゃんと脱落しない事を解っていた。
「でもあの次元のグッズって偽物なの?」
こんなワクワクしないグッズは初めてだ。
「でも過去形だからあの時と同系列のある可能性の系を創りだしているから、今の関係性からでは無理だけど、あの時どっかで存在している次元でもあるんだ。まああの次元は本来を解り易く頭に入れるみたいの教材みたいなものかな。だからあの創りだした次元は可能性がある次元だから台ちゃんとかフラちゃんとかと結婚出来る可能性100パーセントだよ」
次元の教科書か。
ポカ
うちはカルにゲンコツをおみまいした。
「うちは普通に下敷きとかクリアファイルとか作りたかった。それにあんな性格の破綻したなよなよ系男子うちの好みじゃないんじゃ・・・!!こっちから狙いさげじゃ!!」
でもうちは一瞬止まって
「まああの次元はうちだけがちゃんと創った。まあ。あれが消しゴムってとこかな」
ん?そう言えばあの時カルはあのフラハウスの次元の鍵を開ける時、プラスを回してかけるにした。そう言えばそういう存在だって言ってたけど、フラの正体を知ってたんじゃ。こいつにはもうフラが見え全体がみえてたんじゃ―
「カル。そう言えばさっきカード貰ったじゃん。あれじゃ盗みになっちゃうから代わりにちょっとうちが好きなイラストレターが描いてたから買ったエロ同人誌があるんだけどそれあげるわ。やっぱり女のうちが持っているの抵抗あるから」
と言ってみた。
「え!?やった!!頂戴」
と今までのみた事の無いキラキラした綺麗な瞳で手を刺し出してきた。夢がある人は目がキラキラしてるというよく聞くが本当に瞳ってこんなに輝くんだ。綺麗・・・。はっ!!うちは我に返った。やっぱ。コイツ馬鹿だ。何も解っているわけない。
「はい」
うちはそれとは対照的な死んだ魚の目をして同人誌を取り出した。すごい何故かさっきのグッズを使ったら何故か同人誌をスカートのポッケから取り出す能力を身に付けたらしい。
「系ちゃん。これって女の子出て来ないね」
と言ってきた。
え?ボーイズラブの同人誌って事ばれた?
「え?何で表紙には女の子の表紙でしょ。これ読んだもしくはどういうのかどっかで聞いた事あったりした?」
と何故か死んだ魚の目を泳がせながら言った。
「冗談なんだけど」
と冷や汗マークを顔に張り付かせながら言うカル。うちはそれをみて真顔になり―
「あばよ」
と言いながらカルがいる方向とは別の方向にダッシュし始めた。といきなり止まって振り向いてチラと後ろに居たカルを振り返る。
「ねえ。テストって結局次何処に行けばいいの?」
とうちは大事な事を抜かしていた。
「系ちゃんの会いたい人の所に行けばいいよ」
とカルが変な事はいつもだが変な事を言った。そう言えばまだ会って間もないはずだがいつもをいつの間にかつけてしまっている。何か昔から一緒にいる感覚だ。
「あんたって馬鹿あ?テストだよ。遊びじゃないんだよ?」
やった!!憧れてずっと言ってみたかった。アスカのセリフを言えたぞ!!普通の時に行ったらキレられるので普通の人には言えないがコイツには言えると思ったのだ。
「関係性を創り上げて自分を広げるんだ。それがテストに繋がるよ」
といつもののほほんとした感じで言ってきた。そう言えばさっきのグッズの時にそう言ってたな。
「ねえ。うちのカードこれどう使うの?」
とイタリアのカードを見せた。
「やっぱ。光世ちゃんのなんだ」
と冷や汗マークを顔に貼り付かせながら笑うカル。
「カルの物は俺のもの!!」