表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

545/579

第513話 結婚式がしたい!

コミカライズもよろしくお願いします!

 結婚式がしたい、と奥さん達に話したその日の夜。

 まさに5W1Hで話を詰めることになったのだけど、当然ながら女八人での話し合いなので全然進まない。

 結局決まったのはほんの少し。

 いつ? 第五大陸での活動を終えたら。

 どこで? これから決める。

 誰と? 基本的には家族と我が家の重鎮達を招待。

 何を、どのように? 結婚式だけど全員ウェディングドレスにするか、それとも違う衣装にするかもこれから決める。出来れば私は本気で着飾った全員でやりたい。

 何故? みんなのことは愛しているけれど、やっぱりそれは宝石有りきだから。


 衣装に関してはアイカとクドーとも相談して決めたいところだけど、基本的にはアノンにお任せかな。

 アノンはいつだったかワンバで拾ってきた転生者の一人。今はデルポイの開発部門でその腕を振るってくれているけど、服飾に関しては彼女の右に出る者はいない。

 あの子の夢幻縫製も今はスキルレベルを6まで上げたからかほぼどんな服でも製作出来てしまう。

 しかも神の祝福『設計図』のおかげで希望の形や性能を伝えるだけでデザイン画まで作り上げるという。

 まさにチート。


 ということで、キュピラとネレイアとの初夜も迎えました。

 当然ながらキュピラとネレイアには生命魔法 復活(レスレクティオ)を使って処女膜を再生。

 ネレイアも激しい動きをする見回り役をしていたせいで無くなってたんだよね。

 なのでしっかり私が初めてだと刻み込んであげました。

 そして当たり前のように二つの血痕がついたシーツは回収しましたとも。

 ステラのものも生体神性人形に入ってもらった時に回収したので、これで奥さん達全員分のシーツが手に入ったよ!

 また私の研究室に飾るんだ。


 明けて翌日。

 初めてなのに飛ばしすぎたせいか二人ともぐったりしてたけど、先輩奥さん達にも抱かれてとても幸せそうな顔をしてたよ。




 それから数日後。

 私達は天使族の集落の更に先。

 ヴォルガロンデの研究所があると思われる古城へとやってきていた。

 天使族の集落の先にあるものがヴォルガロンデの研究所だという話をした時にキュピラとネレイアが妙に驚いていたけど、天使族では有名人なのかな?

 聞いても答えてくれなかったから無理には聞き出さなかったけど。


「随分広いお城ですのね」

「アルマリノ王国だと王城とアカデミー、貴族院全部足したくらいかな?」

「これほどの大きさだと最早城ではなく町ね。これは探索するのも苦労しそうね」


 リーラインの呟きにみんな一様に頷いた。

 しかも上空から確認しようにも結界が張られていて、ある程度の距離まで離れると古城が見えなくなってしまう。

 地上にはその結界が無いので遠くからでも見えていたけれど、あまりの大きさに近くまで行くのを躊躇ってしまいそうになった。


「セシーリア様、時空理術で周辺を探ってみましたが城内はまるで暗闇を見ているかのように何も探知出来ませんでした」

「本当にヴォルガロンデって意地悪だね」


 城内が探知出来ないのはここまで近寄る過程で私も確認はしていた。

 とはいえ、だ。


「多分だけど、一番奥じゃないかな」

「何故そう思うんですの?」


 なんとなく呟いた私にミルルがこちらを見上げながら首を傾げた。


「それこそなんとなくでしかないんだけど、今まで入り口やその過程に手間取らされることはあったよ? でもなんだかんだ基本に忠実というか、『お約束』というか、ね」

「……よく、わからないのだけれどセシーリアとヴォルガロンデはよく似ているところがあるし、そのセシーリアが言うのだから行ってみて良いんじゃないかしら」


 ヴォルガロンデはセオリー通りなことを好む傾向がある。勿論それがとても高いレベルを要求されるようなものだとしても。

 簡単な例を上げるなら、ゲームで倒せないようなボスがいたらレベルを上げてぶん殴れ、みたいなものだ。

 その最たるがゼレディールであったと思う。

 最も例から外れたのは第四大陸の遺跡風研究所だけど、実はあれも入るのに謎解きがあったのにラメル達に任せていたらあっという間に最後までたどり着いていた。

 だから多分ここも何かしらはあると思う。


「危険はあると思う。けど……」

「巣穴の宝は入らないと儲からない、だね」

「あら、それは商人の諺かしら?」

「そう、なのかな? それなら『本当の儲けは取引の一歩先』、とかもあるよ?」


 私もこの世界の教養はそれなりに身に着けているけれど、商人向けの諺や言い回しはユーニャよりも疎い。

 けど虎穴に入らずんば虎子を得ず、と同じ意味であろうことは理解出来る。

 周囲の探知がまるで出来ない以上、私達は純粋に警戒しながら古城の入り口へと向かっていった。

 敷地内は魔物どころか野生動物さえ見当たらない、いやそれどころか虫さえいないんじゃないだろうか。

 しかしそんな私達の前にようやく生き物と呼べる者が現れてくれた。


「ようこそ、と言うべきなのであろうな。セシル殿、遥々遠い地よりご苦労じゃった」

「貴方は……竜王?」

「いかにも。儂がこの大陸の竜王、銀竜王じゃ。名をアージェヌイブと申す」


 目の前の竜王と名乗る老人はキラキラと光る銀色の衣も纏っており、右手には自分の背丈よりも大きな木の杖を持っている。


「なんで竜王がヴォルガロンデの研究所に?」

「逆じゃ。ヴォルガロンデが儂の住まいに研究所を拵えたんじゃ。長い時の間にそのような話も聞こえなくなったのであろ」


 確かにこの古城はいくらヴォルガロンデが凄い人だとしても、いち個人が建てるには規模が大きすぎる。

 しかしそれも竜王が持ち主だと言われれば納得出来る。

 そもそも青竜王だってヴォルガロンデの研究所と表裏一体の場所にいたしね?


「それで、中に通してくれるんだよね?」

「それは構わんのじゃが、ここに目ぼしいものなどありゃせんよ?」

「え、じゃあヴォルガロンデはここで何してたの?」

「ここはあやつにとって工房のような場所だったのじゃ。まぁ中に作品がいくつか残っておるから見て行くのも良いじゃろ」


 工房って……研究所じゃないの?

 しかもこれだけ大きな城を工房って。


「当てが外れちゃった?」


 ユーニャが隣で眉をハの字に垂れ下げて覗き込んできた。

 心配しているようだけど、ヴォルガロンデの研究資料には面白いものが多くて役に立つ物が多いというだけだ。

 必ずしもそれが必要なわけじゃないし、そもそも私が集めているのは階の鍵であって、そちらはもう手に入れている。


「そんなことないよ」

「セシーリア、折角なのだから見学させてもらいましょう? いいじゃない、こういうのも旅行らしくて」

「リーラインの言う通りだよ。折角の新婚旅行でしょ?」


 言われてみればその通りだ。

 旅先で資料館の見学なんていかにも旅行らしい。


「じゃあ行こうか。キュピラ、ネレイアも行くよ」

「はいっ姉様!」

「ん。ネル、セシル姉と一緒」


 年上とはいえ見た目の幼い二人を促すと二人とも私の両腕にしがみついてきた。


「あっ、ちょっと二人とも! セシルの隣はみんなで公平に順番ですのよ!」

「そうなの! 次は私とステラの番なの!」


 いや、見学とは言うけど一応探索中だから腕組まれると動きにくいから止めてほしいんだけど。

 結局奥さん達にゴリ押しされてチェリーとステラの二人と腕を組むことになった。

 周辺警戒やもし魔物が出ても他の人だけで十分対処出来るのは事実だしね。


 それから城内を銀竜王に案内されて見学して回った。

 よくわからない絵画や骨董品もあったけれど、それらは私の興味外。

 けどユーニャは興奮して騒いていた。


「これっ! 初代アルマリノ王国国王の肖像画?! こんなの持って帰ったら国宝物だよ!」

「それらはヴォルガロンデが描いたものじゃな。儂は興味がない故、欲しいなら好きにするが良い」

「えっ?! いやいや、来た人みんなに持って帰らせてたらあっという間にこの城の中身が空っぽになっちゃうよ?」

「誰も来れぬしな。最後にヴォルガロンデが来たのでさえ、既に三百年も前じゃ」


 しかし特に管理されてたわけじゃないのに状態が良いまま残ってたものだ。

 聞けば城全体に結界魔法が施されているので、そのせいだろうと。

 どうせならそういう魔法書が欲しい。


「この本、著者名が曽祖母と同じ名前なのだけど……」

「それらは三千年ほど前に集めていたものじゃな」


 丁寧に並べられた本の表紙に『ララメルン•ジン•メイヨホルネ』とリーラインと同じ姓の人名が記載されていた。

 植物紙ではなく羊皮紙……いや何かの魔物の革に書かれたもので、他の本と違って外装に余計な装飾が無いため一見非常に地味な本という印象を受ける。


「世界中から随分いろんな物を集めてたんだね」

「暇だったんじゃろ。よく百年単位でフラっと出掛けたっきり、なんてことがよくあったのじゃ」

「でも今は……」

「今は『上』におる。階の鍵を全て手に入れたセシル殿ならばもう行けるじゃろ」


 『上』という言葉はとても懐かしく、でも確かな手がかりとして私の中で長く引っ掛かっていた。


「『上』には、どこから行けばいいの?」


 私の問いに答えることなく銀竜王は通路を歩き続けていった。

 やがて一つの部屋の前で立ち止まると、ゆっくりと扉を開けた。

 中はどうやら書庫のようだ。


「工房ではあったが、多少は研究もしておったしな。ここの本は好きにすると良いのじゃ。それと、そこのテーブルに置いてある丸い玉も持っていけ」


 玉?

 銀竜王に指差された先にあった玉は木の土台に立てられた棒に突き刺さっており、形は違うものの私はそれをよく知っていた。


「地球儀?」

「あぁ、セシル殿は転生者じゃったな。ならばそれが何かはわかっておるじゃろ。それに場所は記してある故、じっくり調べてみるのじゃ」


 正確にはこの星は地球ではないので『地球』儀と呼ぶのはおかしい。

 しかし地図を丸く描いた儀器である以上は地球儀と呼称することにする。


「ありがとう。これらは持ち帰ってゆっくり調べてみるよ」

「それがよかろう。さて、他にもあやつの作品が置かれた部屋がある故、案内してやろう」


 それから彼に案内された部屋には大量の宝石や魔石があって、全部譲ってもらったり。

 スキルオーブ、武具、魔法書なども結局全部いただいてしまった。

 資料館の役目を果たせなくなりそうなので、調べたりコピー出来たら他の資料と一緒にここに戻しておこうと思った。

 そして最後に訪れた部屋。


「教会?」

気に入っていただけましたら評価、いいね、ブックマーク、お気に入り、レビューどれでもいただけましたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>『本当の儲けは取引の一歩先』、とかもあるよ?  これはやはり例のリアルの連邦国(過去)の逸話?を応用して、  崖っぷちの取引をする時に使うんですね、分かります。  敵国は崖っぷち、我々はその一歩先…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ