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第24話 二人のステータス確認

ユニークPVが1000を超えました。

毎日読んでくれている方々、ありがとうございます。

今日から読んでくれている方々もありがとうございます。

これからも頑張ります!

7/31 題名追加

 二人の訓練に付き合ったのは良かったと思うものの、この調子では私の訓練はできそうにないことはほぼ確定かな。

 それはそうと最近は以前のように人物鑑定スキルを使わなくなった。というより、いつも代わり映えしないメンバーなので使うことを忘れていたというのは正しいのかもしれない。

 でもよく考えたらこれって個人情報流出?人の能力を鑑定するスキルを持ってる人はかなり珍しいと聞いてるので、私もあまり頻繁に使って気付かれるようなことになるのは避けた方がいいだろう。

 でも今日は折角なので!リードとユーニャに付き合って私の訓練が進まないんだし、二人の成長具合を見させていただこう。

 私は目に意識を集中してスキル人物鑑定を使う。すると他の人には見えていないが、私の目の前には青いガラスの様なボードが現れてどんどんと文字が刻まれていく。


ユーニャ

年齢:6歳

種族:人間/女

LV:3

HP:12

MP:281


スキル

言語理解 3

魔力感知 3

魔力循環 1

魔力操作 1

熱魔法 4

湿魔法 2

空魔法 2

光魔法 1

算術 3

交渉 4

道具鑑定 2

道具知識 4

礼儀作法 3

裁縫 3

料理 2


タレント

商人

女中


 おぉ。ユーニャってば結構スキルレベルが上がってる。しかもいろんなスキルも覚えてきてる。料理はまだ2だし、これなら私が追い抜かれるのはもう少し先になるだろう。ほっと一安心。

 4歳の事件の時やその後も稀に一緒に魔物を倒したことがあるのでユーニャのレベルは少し上がっている。森で動物かと思ったら魔物だったということが3回くらいあったし、それが原因だと思う。

 商人っていうタレントも手に入ってるし、将来がとても期待できる。下手に商人として成長してアネットのように詐術なんてスキルを取ったりしないことを祈る。ともかく順調に成長している。


リード(?)

年齢:6歳

種族:人間/男

LV:1

HP:11

MP:1


スキル

言語理解 3

魔力感知 1

身体操作 3

片手剣 4

格闘 2

馬術 2

礼儀作法 3



タレント

剣士

騎士

蛮勇


 リードはハウルに比べててレベルが低いせいかHPが少ないかな。それ以外はこの歳にしたら優秀だ。

 村の自衛団で一番剣の扱いが上手い人のスキルレベルが4だったので、これも一重に彼の才能なのだろう。タレントも前衛らしいのが2つ。

 見たことのないタレントがあるのでついでにスキル鑑定で調べると


蛮勇:後先考えず立ち向かうことを是とした勇気。勇ましさを勘違いした愚者の証。


 なんかひどいこと言われてる気がする…。でも的を射ているので彼にはお似合いだろう。いつか本当の勇気になってくれるのを祈る。

 ただ、気になるのは名前だ。

 「(?)」とはなんだろうか。本名ではない偽名を使われているのかもしれない。

 リードはかなり身なりが整った子どもだし、万が一を考えて偽名を使うのは悪いことではない。寧ろよく頭が回ると褒めてあげるべきだ。

 私は知ってしまったのでうっかり口を滑らしてしまわないように気を付けないといけないね…。


 二人が落ち着いてきたところでまずはリードが帰っていった。

 それにしても彼はどこから来てるんだろう?

 そして帰り際に「次に会うときには今度こそ勝たせてもらうからな」と言っていたけど、まだ挑戦してくる気なのか…。

 その後ユーニャと二人で荷物を片付けて帰路につくことにした。


「そろそろ私も魔法でいろんなことできるようになるかな?」

「一応今でも火を点けたり、水を出したりはできるじゃない」

「そうだけどぉ。セシルみたいにいろんなことしたいよ」

「私みたいになる必要はないよ。というか、多分無理…」


 私は経験値1000倍の恩恵と戦闘特化の体質のおかげでここまでできるだけだろうしね。

 他にも他愛ない話をしながら、手を繋いで村の広場までの道を歩く。二人で丘に行った時は必ず手を繋いで帰るが、いつの間にか習慣になってしまってどちらから言い出したことかは覚えていない。それでも悪い気、いやかなり嬉しいと思う。

 前世で6歳と言えばあの両親に殴られ蹴られ始めた頃だった。こんな気持ちで友だちと平和に過ごせること自体が私にとっては何よりも望んでいたことだったと思う。


「ねぇユーニャ」

「うん?どうしたのセシル?」

「ううん、何でもない」

「えー?もう何よー?」

「えへへ、私達友だちだよね?」

「うん?当たり前じゃない。何ならパートナーでも婚約者でもいいよ!」

「あ、や。最後のはいいです…ってか女の子同士じゃ結婚できないでしょ」


 さすがに同性同士の結婚はなかなか認められないんじゃないかと思う。特にこの世界では未だに男尊女卑の傾向がまだまだ強いところがあるしね。

 個人的にはノーサンキューだけど、特にそういう人に対して偏見もないので私に関係のないところでなら好きにしてもらえればいいと思ってる。けど…関係大有りのユーニャにその気があるのはちょっと困ったねぇ。


「それはそうと、結局あのリードってどこの子なの?」

「あれ?ユーニャも知らないの?てっきりコールのお店のお客さんなのかなって思ってた」

「うーん、私は見たことないかなぁ。たまにお店には行くけど彼なら一度見たら忘れないだろうしね」

「そうねぇ。じゃあ結局謎の少年のままってことだね」

「また来るって言ってたし、今度来たときに聞いてみようよ」

「うん、そうだね。…でもリードって前も来たの1か月前だし、次はいつ来るかわかんないだよ」

「じゃあ私も明日からはなるべく丘に行くようにするからね!」


 いや、明日は丘に行かないんだけどね。明日はイルーナに頼まれて森の採取を代行することになっている。

 ユーニャにはその旨も話して明日はお互いに家の手伝いをすることを約束して別れた。

 家までの道のりで少しだけ気が重くなってきたけど、頭を振ってそんな考えを捨てる。

 ディックばっかりで寂しいとか思っちゃダメだ。いつから私はそんなに贅沢になったんだ。優しい両親がいてくれるだけで十分でしょ。ご飯だって食べられる。気分次第で殴ったりもしてこない。

 さて、思ったより二人の訓練で時間を取ってしまったし急いで帰らなきゃ。

 私は魔人化を軽くかけて走り出した。私の鞄には今日ユーニャと二人で狩った鳥の肉がまだ半分は入ってる。いつも似たようなメニューになるのは勘弁してもらいたいけど、この世界には調味料の類が全然ないので思ったような料理が作れない。正直、私の腕と知識じゃここらが限界ってもんですよ。

 鞄についても。前回リードに会ったときに手に入れた空間魔法で任意の別空間を作れるようにはなったものの、まだ違和感なく出し入れする方法がぱっと思いつかないので現在は保留中だ。

 いくらなんでも何もない空間に突然黒い穴を開けてそこから道具を取り出すとか怖すぎるでしょ。


 家に帰りいつも通り夕飯を作り、食後の団欒していた。

 いくら仲が良い家族と言ってもたまには一人で思い思いのことをすることもある。今日はそんな日だった。私はディックと遊びながら空間魔法を怪しまれずに使う方法を模索していたが、どうにも行き詰まってしまう。

 理由は「別空間内でも僅かに時間が進んでいること」「別空間内にあるもの同士で干渉し合うこと」だ。例えば水を入れることはできるけど、ちゃんと容器に入れないと中の物が水浸しになってしまう。特殊な物は全く別の空間を作って入れておければいいんだけど、ただ穴を開けるだけだと同じ穴になることが多いし仮に分けられたとしても取り出す時に分けた穴を開けるのに苦労する。

 Aという穴には道具類、Bという穴には特殊な物と簡単に分けられて尚且つ怪しまれずに済む方法ってなんだろ?

 ディックと遊びながら一人で頭を捻って悩んでいるとランドールから声が掛かった。


「セシル、何をさっきから唸っているんだ?」

「え?私声に出てた?」

「あぁ、何か悩み事でもあるのか?」

「セシルちゃん…ひょっとして好きな子でもできた?」

「なっ…どっ、どこの」

「いやないから。父さんも一々動揺しなくていいってば」


 最近この手のやり取りが増えてきた。明らかにイルーナはわかってて言ってる節があるのにランドールはいつも真に受けてしまっている。

 悪く言えば単純だけど良く言えば大事にされているってことなんだろうね。…それならディックばっかりじゃなくて私にももう少し目を向けてほしいな…。


「悩み事というか、魔法の鞄ってあるでしょ?あぁいうものって珍しいのかなって思って」

「魔法の鞄かぁ。私は持ったことなかったけど、パーティメンバーで持ってる人はいたねー」

「オレも見たことがある程度だな。確かにたくさん入るが、何を入れたかわからなくなった奴もいたな」


 あぁ、やっぱり珍しいのは珍しいんだ。それと何入れたかわからなくなるって事態をやらかす人もいるんだね。


「珍しいのは確かで冒険者は重宝しているけどな。結局普段使う道具は普通の鞄に入れてたし、武器も持っていないと咄嗟に動けないから結局素材を入れてるだけの奴が多かった気がするな」

「そうだねー。あ、そういえば珍しい双子の鞄持ってる人もいたっけ」

「双子の鞄?」

「そうそう。片方で入れた物はもう片方でも取り出せるって鞄。便利なんだけど結局何を入れたか覚えてないと取り出せないから、二人共通の道具袋みたいになってたねー」


 なるほど。出入口を二つ以上に設定すればそういうこともできるってことね。なかなか興味深い話だった。


「それにしてもなんで突然魔法の鞄なんだ?」

「少し前に見かけたことがあって、あれば便利だなーと思っただけだよ」

「ははっ確かに便利だけどな。あんなの買おうと思ったらこの村じゃ数年分の生活費と同じくらいの金額になるぞ」


 うわ…そんなにするんだ。リードは誕生日プレゼントって言ってたし、やっぱりかなりのお坊ちゃんみたいだなぁ。

 しかし、そんなに高いのかぁ。私は自分の魔法で使えるから関係ないけど、いつか手に入ったら二人にあげよう。ディックにあげてもいいかな?


 そんな話で我が家の夜は更けていく。

 ディックはと言えば話の途中から私の膝の間でうつらうつらとしていた。そろそろイルーナにバトンタッチして寝かせてあげよう。

今日もありがとうございました。

戦闘シーンもそろそろ出していかないといけませんね。

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