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第111話 ステータス確認(11歳)

 最近、というか王都に来てから貴族院の講義で勉強をして、実技でまだ身に付けていなかったスキルや技を得て、研究室でも魔道具作成と称してそれらのスキルを上げている。

 それだけではなく冒険者としての活動も相変わらず週末だけとは言え続けている。

 あ、冒険者としての活動は私だけじゃなくてリードも再開している。

 それどころか最近ではババンゴーア様も参加しての三人パーティで討伐に出たり、ミオラとペアでの活動、一番厄介なのはリード、ミルル、カイザックと私の四人によるパーティでの活動だったりする。

 別に個々人での戦闘力に不安があるメンバーではないので討伐には何ら不自由はない。

 ミオラはずっと冒険者として活動していただけあってどんな依頼でも私とペアなら問題なく熟している。無論、護衛依頼だけは相変わらず受けられていないけど。

 王都で出される護衛依頼ってだいたいが地方への長期の依頼なんだよね。週末しか時間の取れない私達は結局のところ、近場で狩りや採集をするしかないわけで。

 一人だったら多少遠くても飛行して行けるから問題ないけど、ミルル達と行くときはそれこそお姫様を連れての活動になるので休憩一つ取ってもなかなかに面倒だったりする。ここ最近でこそ文句は言わなくなったミルルだけど、最初の頃は休むにしても地べたに座るわけにもいかず椅子やテーブルを出してのティータイムを取っていた。

 どこぞの次世代フォーミュラカーのおぼっちゃんドライバーかと。

 なのでミルルを加えた四人パーティでの活動はほぼ行わず、ババンゴーア様を連れて三人での討伐も偶にやる程度。ミオラとのペアなら気兼ねなく活動出来るけど、ソロ活動ほどの収入が得られるわけでもないのでほどほどに。

 ということで十回中四人が一、三人が一、二人は二、残りの六回は一人での活動となるわけだ。

 実際王都での依頼はなかなか良い収入になるため、あれからかなりの宝石を購入したのに私の資金はどんどん増えていく一方だ。今では白金貨千枚は超えている。

 尤も、その収入の大半はギルドマスターからの指名依頼のせいなんだけど…まだ全部消化出来ていない。

 指名依頼自体は一つだけで一枚の紙に書かれた依頼のリスト。それを全て終わらせること、という。

 「そんな無茶苦茶有りなの?!」と私が問い詰めたけど、ここ王都のギルドマスターはそういうことを平気でする人だとクレアさんに言われてしまった。

 初めて会った時はそこまで腹黒い人だと思うことはなかったのに…。

 ちなみにそのリストにある項目の一つでも達成すればかなり高額の報酬が得られるようになっている。

 だいたいが討伐依頼なので私としては問題がないのだけど…今まではどれもそこまで厄介な魔物を相手にしてこなかったせいでもある。今後戦っていくのは多分脅威度Aの中でもかなり上位の魔物だったのではないかと思ってる。


 閑話休題。

 で、だ。

 それだけ貴族院でも勉強やら訓練やらをし、冒険者としても活動していたものだから、私のステータスもどんどん他人にお見せできない内容になってきたというわけだ。

 それがこれ。


セシル

年齢:11歳

種族:人間/女(管理者の資格)

LV:174

HP:30,455

MP:173,868k

転生ポイント:387,349


スキル

言語理解 8

気配察知 MAX ⇒ユニークスキル探知へ融合進化

魔力感知 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

補助魔法 MAX

付与魔法 MAX

威圧 9

投擲 MAX

弓 MAX

片手剣 MAX

大剣 7

二剣術 MAX

槍術 7

短剣 MAX

小剣 MAX

棒術 7

格闘 MAX

魔闘術 MAX

人物鑑定 9

道具鑑定 8

スキル鑑定 MAX

野草知識 MAX ⇒ユニークスキル探知へ融合進化

鉱物知識 MAX ⇒ユニークスキル探知へ融合進化

道具知識 MAX ⇒ユニークスキル探知へ融合進化

宮廷作法 9

料理 6


ユニークスキル

炎魔法 9

氷魔法 9

天魔法 MAX

地魔法 8

上級光魔法 MAX ⇒レジェンドスキル聖魔法へ進化

上級闇魔法 MAX ⇒レジェンドスキル邪魔法へ進化

理力魔法 6

空間魔法 9

魔法同時操作 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

魔力運用 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

魔力圧縮 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

詠唱破棄 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

精神再生 MAX ⇒レジェンドスキル魔力闊達へ融合進化

魔人化 8

隠蔽 MAX

探知 4 new

異常無効 4

四則魔法(下級) MAX

錬金術 6

魔道具作成 7


レジェンドスキル

魔力闊達 1 new

聖魔法 2 new

邪魔法 2 new

新奇魔法作成 8

egg -


神の祝福

経験値1000倍


タレント

転移者

転生者

剣闘マスタリー

格闘マスタリー

魔ヲ極メル者(魔導師から進化)

狙撃手

錬金術士

魔工技師

蛮勇

突撃者

鉄壁

残虐

憤怒


「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」


 自室にあるテーブルの上にいくつもの宝石を並べた上で、冷静になろうと試みた私の作戦だったけどあまり効果的ではなかった。

 宝石見てたら冷静にならなくなるだろうという指摘は敢えて受けるが止めるつもりはない。

 もう一度言う、止めるつもりはない。

 私の心の安定のためには必要なのよ。

 握りこぶし大ほどもあるダイヤモンドとか、同じくらいのサイズのサファイヤやルビーなど前世でもあった宝石からゲイザライトやグリッドナイトのようなこの世界にしかない宝石まで十以上の宝石を並べている。

 並べていたときはそれだけで吠えてしまいそうだったので、ちゃんと遮音結界(エリアミュート)は使用している。

 それはともかく。

 このように精神安定剤としての宝石を並べたにも拘わらず、私の溜息は長く長く、重いものになってしまった。

 自重はしてない、するつもりはほとんどない。

 目立つのも仕方ないと思っている。

 でもここまで人外にならなくてもいいと思わない?

 レベルが上がったのはいろんな魔物を狩ってるからそれはわかる。わかるのよ。

 なんで一年くらいでMPが20倍になってるかってことなんだけどねっ?!

 ちなみに、原因はこれ。


 魔力闊達:魔力の感知、運用、圧縮、再生を高いレベルで行うことが出来る魔法の超高位熟練者。スキルや魔法の超速展開、詠唱無視、消費MP激減、MP超速回復が可能。それらはスキルレベルにより更に強化される。また最大MPをスキルレベル×20倍上昇させる。


 ね?おかしいでしょう?HPの上がり具合に比べてやたら高いんだもん。最初見たときは見間違いかと思って思わず三度見くらいしたよ。

 後は転生ポイントも順調に稼げてます。そのせいか以前に比べて脳内での「転生ポイントを貯めろ」って声が小さくなってきてる気がする。私が慣れただけかもしれないけど…それでも強迫観念のように私を駆り立てるのは相変わらずなので、今後も貯め続けるけどね。

 魔法関連はそこまで変わってな…いや、光魔法と闇魔法が上級を超えて更に進化したんだった。

 精霊の舞踏会(エレメンタルダンス)の練習とかしてたし、多分それで光魔法と闇魔法の経験値をかなり稼ぐことになったんだろうね。

 eggは相変わらずよくわからないから保留。

 神の祝福も今のところ消えることなく私に残っている。消えることなんてないと思うけど神様なんてのは気紛れの代名詞みたいなものだし、いつまでも残ってると思わない方がいいと最近は特に思うようになった。

 残りはわけわかんないタレントの数々くらいだけど、剣を使うスキルをいくつかマスターしたことによる「剣闘マスタリー」はなかなか便利なので今後も私のメイン武器は剣で決まりだね。

 「魔ヲ極メル者」は魔力闊達の取得と同時に手に入ったんだけど…これは本当に今までの魔導師の完全上位互換。魔法の威力が更に上がるそうで。

 確かにさ。最近なんか弱い魔法使ってても威力強いなーって思ってたんだよ?

 まさかこれが原因だったとは思わなかった。

 これからは実技でもっと威力を落とした魔法を使わないといけない。

 うっかり冒険者としての活動中に使うような威力で使えば相手をただの怪我で済ませられなくなるかもしれない。それも聖魔法で使えるようになった回復魔法で瞬時に回復させることが出来るんだけどね。

 …即死さえしなければ。

 加えて、「鉄壁」「残虐」「憤怒」の三つのタレントは相変わらず意味不明なものだった。

 魔物に襲われそうになってた見知らぬ冒険者や樵を助けてるうちに手に入った「鉄壁」はまだわかる。

 瞬殺で魔物を屠り続けたことによる「残虐」も…不本意だけど、事実なのでまぁ良しとしよう。

 で?「憤怒」って何?

 私これでも結構穏やかであんまり怒ったりしてないと思うんだけど?

 …してないよね?ね?

 本当に意味がわからない。


 そんなわけで久々に自分のステータスをじっくりと見てあまりの人外成長振りに久々に落胆させられた一日だった。

 あ、もちろんそれだけで終わるわけではないよ?折角の休日だからね。それに歳も一つ取ったことだし、ちょっとくらい自分にご褒美を買ってあげてもバチは当たらないでしょ?

 現実逃避のためにヴィンセント商会へ行って、カンファさんからまた珍しい宝石を購入して、カボスさんから宝石のクズ石も買った。

 もちろん露店で売られている数々の肉串に舌鼓を打つのも忘れない。

 何軒ものお店でたくさん買った串を袋に入れてヨタヨタと食べ歩きをしているとミオラに偶然出会ったので、一緒にベンチで食べながらお話して。

 それから二人で街中をブラブラとウィンドウショッピングもしてみました。

 なんというか、すごく学生の友だちらしいと思わない?

 短大のときはたまにこういうこともしてたけど、なんだかすごく久しぶりな気がする。

 とても楽しくてミオラにもそう告げると


「私もセシルと一緒だと楽しいわよ。今度は偶然じゃなくてちゃんと約束して遊びましょ」


 と嬉しい一言までいただいた。

 ちょっと嬉しくて目から汗が流れそうだったのを見られないようにするのに必死だったよ。


 ステータス確認して凹んだ休日だったけど、ミオラのおかげで今日もとても良い夢が見れそう。

 友だちって、素敵だね!

今日もありがとうございました。

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