八雲くんと夏目くん その18。
八雲くんと夏目くん その18。
八雲 「ハックション!」
夏目くん「花粉症か」
八雲 「そう。本当にツラいよ~。涙出るし、鼻水すごいし。これからどんどんキツクなるよ~」
夏目くん「大変だな。アレルギーにも型があって主にⅠ型からⅣ型に分類されるが、花粉症はⅠ型に入り……」
八雲 「わー! もう講義はいいよ!! それよりこの辛いアレルギー体質のことを小説に書くのはどうかなって思ったんだ」
夏目くん「キャラ全員花粉症か。絶えずくしゃみと鼻かみで、にぎやかな会話になりそうだな」
八雲 「バカにするなよ! おまえに花粉の拷問を味あわせてやりたい! 杉の木の群生に連れて行ってその中に放りこんでやる!!」
夏目くん「連れて行ってもおまえが瀕死になるだけだろう」
八雲 「大量に吸えばもしかしたら花粉デビューするかもしれないだろ! 花粉症をバカにするヤツは命を懸けてこっちの世界に引きずり込んでやる!」
夏目くん「わかったわかった。俺が悪かった。それで、アレルギー体質を使った話っていうのは?」
八雲 「『アレルギー』にも色々あるだろ」
夏目くん「そうだな。アレルギーにも型があって主にⅠ型からⅣ型に分類されるが、花粉症はⅠ型に入り……」
八雲 「だからっもう講義はいいから!! 最初に戻ってるから!! 俺の話聞いて!」
夏目くん「で? どうしたいと?」
八雲 「主人公は『女性アレルギー』をもってるんだけど、なぜか女の子が寄ってきちゃって大変って話。面白そうじゃない?」
夏目くん「すごい設定だな。毎日がサバイバルだ」
八雲 「そう! でもアレルギーがあるのは主人公だけじゃなくて、出てくるキャラもみんな何かしらアレルギーを持ってるんだよ! アレルギーの反応もクシャミとかジンマシンとかだけじゃなくて、急に笑い出したり、眠くなったり、怒ったり、悲しんだり。感情が出やすくなったら話も盛り上がりそうじゃん!」
夏目くん「まあ、確かに。それで最終的にはどうなるんだ?」
八雲 「薬を開発するのが最終目標にするとか? 理系男子だ!」
夏目くん「おまえに理系男子は無理だってことはわかっただろ」
八雲 「いいの! これは空想科学を取り入れるから! 薬は俺がオリジナルで勝手に作ればいいんだよ! 目指すは全員回復ハッピーエンドだ!」
夏目くん「じゃあ、まずは主人公のアレルギーを治すんだな」
八雲 「え? なんで? 主人公は普通みんなを助けた最後でしょ。その方がヒーローっぽいじゃん」
夏目くん「ならそれまで『女性アレルギー』は続行なのか」
八雲 「ああ、そうか! これじゃあヒロインともまともに会わせられない! もうっ!! なんて面倒くさいアレルギーなんだよ!!」
夏目くん「おまえが決めたんだろ」
友達が花粉症で辛そうでして……。
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