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LOVE AK  作者: 鳥峨家大希
3/9

どうしよう

 授業が本格的に始まるといつも座学の時には黒崎(くろさき)さんが目に入ってきていた。嫌でも、そっちに目が向いてしまう。半分どうしたらいいんだろう・・・。

 授業は集中して聞いているつもりなんだけど、全然頭に入ってこない。恋愛をするとこんな風になるのだろうか。それとも、僕だけだろうか。まぁ、世の中には恋愛と勉強を両立できる人もいるだろう。てことは、僕は両方を両立することができないダメな人か・・・。いや、そう決めつけるのもダメかな・・・。

 授業の時は気がついたら、黒崎(くろさき)さんのほうを見つめていたという状況が長く続いていた。

「今日も(あずさ)のこと見てたよねぇ・・・。」

「・・・。」

放課後にはまた薗田(そのだ)さんにそう言うこと言われるんだ。

「本当に(あずさ)のこと好きなんだね・・・。(あずさ)のことここまで好きな人っていうのも初めてかもしれないわね。」

「えっ。どういう意味。あんなにカワイイ子他にも好きな人はいるんだろ。そう言ったのは薗田(そのだ)さんじゃないか。」

「どうだけど、みんなそんな感じじゃないんだって。ていうか、鳥峨家(とりがや)君は(あずさ)のどういうところが好きなわけ。」

「・・・。」

黙り込んだ。僕が(あずさ)のことを好きになった理由。それは第一印象がものすごく強かった。黒崎(くろさき)さんからは僕を包み込んでくれるような包容力を感じたのだ。僕は黒崎(くろさき)さんを自分のものにしたいけど、それ以外は何も望んでいない同然であった。だから、僕はどこが好きとかそういうことじゃなくて、黒崎(くろさき)さんの持っている雰囲気にほれたのだと思う。僕がそう言う前に薗田(そのだ)さんは自分なりに納得していた。心の中にでも入って来たのかなぁ・・・。

「まぁ、薗田(そのだ)さんが思っているとおりだよ。」

「はいはい。鳥峨家(とりがや)君もそう言うことは隠せないって思ったんだね。」

「・・・。」

「雰囲気ねぇ。雰囲気で好きだったら、(あずさ)をその気にさせるのが難しいよねぇ・・・。何かしてあげようか。」

「別にいいよ。」

「はいはい。分かったよ。自分でほれさせるつもりなんでしょ。頑張りなよ。」

「・・・。」

正直そんな自信なんかない。まず、何で相手に気付いてもらおうとするかだろ。学校に通ってるんだし勉強かなぁ・・・。でも、女子の成績を聞きだすっていうのには気が引けた。そういうもの言わない人が多いからなぁ。それに失礼だろう。勉強はまずない。じゃあ、運動家。運動ができれば少しは注目されるかもしれない。でも運動もない。まず、僕が運動音痴だ。完全にできないわけじゃないけど、普段からクラブとかに行っている人に比べれば、遅れをとりすぎている。

 考えれば考えるほどわからない難所だった。


運動音痴かぁ・・・。

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