13話&14話
穏やかな空を独り占めしているような重なる2つの影。
まるで、真すぐ飛ぶことを拒むかのように上下左右に踊っているかのようです。
ミンタさんはアルル君が大好き。
アルル君もその気が無いわけじゃない。
こんな2人だから、何か起こりそうな予感です。
一足早く、リオン君がアルル亭に到着。
リオン 『うーん。少しかかりそうかな・・・・』
『先に楽器を取り替えておくかなww』
親友の家、何から何まで知っているリオン君。
アルル君のお気に入りのギターを、いち早く手配している。
絶対に外には持っていかない、風詩の時だけの宝物です。
一方。。。
かなり遠くをゆっくりこちらに向かってくる1つの影。
まるで処女飛行のよう。
ヨタヨタ、ふらふらしていて危なっかしい。
上空。
アルル 『まっ・・・まてまて(汗)』
ミンタさんが、まるで毛布にもぐりこむかのように、
アルル君の肩の辺りに頬擦りしたり、擦り寄ったりしている。
自分の上半身を、いたずらっぽくアルル君にこすり付けている。
風のいたずらも手伝う。
そんな中、風の圧力でアルル君の左足にミンタさんの大事な部分が密着する事になる。
思わずアルル君が声をあげた。
アルル 『あっ・・あたってるって・・・』
恥ずかしがっているのはアルル君の方。
身体を反らして無理に離そうとするから、当然バランスを崩してしまう。
離れるたびに、2人の間からキラキラと汗が光って辺りに散らばる。
アルル 『もう少し、じっとしててくれないか??』
ミンタ 『じっとしてるワょ・・・・何で??(うふっ)』
アルル 『そっか・・・なら、しょうがない(呆気)』
身体を離して飛行することを諦めたアルル君。
急ぐためにミンタさんを強く抱きこむ。
アルル 『ちょっと 急ぐぜ!!。』
『ちゃんと掴まってろよ。』
ミンタ 『うん♪』
ミンタさんも負けじと、強く彼の腕を巻き込む。
アルル 『じゃっ・・・・行くぞ!!。』
アルル君は振り向いた。
ごく自然に、ミンタさんからのキス。
流れ的に、アルル君も受け入れてしまう。
不意を付いたのはどちらだったのか、誰にも分からない。
ミンタ 『キスしちゃった?』
アルル 『おっ・・おぅ(大汗)』
事の重大さを、今頃分かってきたアルル君。
恥ずかしさを紛らわせるかのように
全速でリオン君の元へはしる。
*14*
かなり遅れて、やっと到着。
リオン 『おっせぇーー((笑))』
『さては、ミンタちゃん・・・重いなw。』
ミンタ 『えぇ~ぇっ、そんなこと無いもん(汗)』
アルル 『リオン・・・おめぇ~何て事言うんだ、ゴラぁ
(怒)』
やや、真剣に怒っているアルル君を見て、
瞬時に話題を変える。
リオン 『ほらよっ・・この日のためのこのギター♪。』
アルル 『この日って・・・大げさな・・』
『ってか、手際良過ぎね~か??』
リオン 『そりゃーちゃんとしたやつ聞きたいしw。』
『アルルの一番のギターで。』
ミンタ 『わぁ~っ、私も聞きたいなっw』
アルル 『あっ。。別に良いけどよ。(照)』
リオン 『それにさぁ~、柔らかだったよなーー』
『ミンタちゃんて。』
アルル 『そりゃ~ぁもう、すっゴイ・・・いぃ??』
『あっ、てめっ。何言わすんだ。』
ミンタ 『あはっ、w』
凄い嬉しそうにしているミンタさん。
アルル君の振り上げたこぶしに、片足を上げてちょこんと擦り寄ってみせる。
そして、そのままキス。
アルル 『あ ぐっ・・・』
振り向きざまに、リオン君の頬にもキス。
リオン 『らっき♪』
小さな詩会に向けて、素敵な雰囲気の3人の姿がそこにあった。
リオン 『まぁ・・ミンタちゃんなら
オレのアルルをやっても良いかなw。』
ミンタ 『ほんと!!』
リオン 『あぁ~ほんとw』
『まじまじwww』
アルル 『まてょっ!・・何言ってんだおめーらは(笑)』
ミンタ 『ぉ嫁さん????』
リオン 『アルルが??(ぷっ笑)』
アルル 『殴る・・・絶対(笑)』
本気なのかそうでないのか・・・・
仲良さんしか出来ない話を
今、この3人はしている。
アルル君の部屋に女性が入るのはこれが始めて。
そして、ミンタさんも男の方の部屋に入るのも
これが始めて。
しかし、誰も躊躇することなく
全く自然に入っていきました。
それが当たり前のように・・・・。
13and14幕でした。




