セミファイナル 前編
出演ゲスト
リオン君
アルル君
クロゴン店長
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アルル 『すきだゼ。ミンタぁ。』
ミンタ 『私もよーーっ』
『・・・いっ、・・ちゃぅーーー』
浴室で素敵な時間を過ごした2人が出てきたのは10時頃。
朝でもなく、昼でもなく・・・
・・・のんびりした時間が、2人を包んでいました。
お互いに身体を拭きあったり、乾かしたり・・
乾き具合を確かめるように、相手を丹念に触りながら
丁寧に身づくろいをしていました。
恥ずかしいのだけど、うれしそうなミンタさん。
照れてはいるものの、喜んでいるアルル君。
背中を向けて立っていることがあっても
シッポの先はお互いに相手を巻き込んでいるみたいですね。
身体を拭きながら
アルル君がなにやら考え事をしていました。
ミンタの方をくるりと向いて・・
*アルル 『なぁ、買い物いかねぇ?。いきなりだけど。』
*
*ミンタ 『アルルから誘ってくれるなんて、
* なんだかうれしぃわネ。』
*
*アルル 『ちょっと 気になるもんがあってな・・・。』
*
*ミンタ 『あはっ・・行く行くぅ~、アルルと行くぅ~。』
*****ここのアルル君の台詞は、恩師クロマさんにお願いして作ってもらったものです。*****
アルル 『ってかさ、みんたちゃん・・』
『怪我してっからなぁーー・・・・・・』
『まぁー、飛ぶ時はだっこしてやっから良いよな。』
ミンタ 『思いっきり抱いてネ、アルルぅ~♡』
そう言いながら抱きつくミンタさん。
アルル 『あっ・・おめっ・・(笑)』
仕度の出来た2人は、べったりとひっついたまま
お散歩モードです。w
すれ違う人々は
2人の熱々な姿を見て、ニコニコ笑っている。
それに応じるように、
ミンタさんは 手を振ったり、会釈したり。
アルル君のシッポに、自分のシッポを絡ませてみたりと。。
下手をすると、道端でやられてしまうよ。ミンタちゃんww。
どたばたしながらも、しばらく歩き回ってみた。
しかし、バンダナが竜島に売っていない。
(笑・・・見つけられないだけです、売ってますよ。竜島観光局)
ついに困ったアルル君が、ミンタに話す。
アルル 『どっかにね~か????。バンダナ。』
ミンタと素敵に一夜を過ごし、
そして朝から自分のものにしてしまったアルル君。
ミンタのために、自分も何か身に着けようと心に決めていた。
恋帯のお礼。。。。
それがバンダナ。
ミンタ 『私が帯を買った処には、いっぱいあるよ!!』
何も言わず、ミンタさんを抱き上げるアルル君。
そしてそのまま離陸です。
上空で体勢を入れ替えて
ミンタの育った島まで飛んでいきます。
ミンタ 『抱いて、抱いてぇ~♡』
アルル 『おっ、おぅ。』
『わかったから、じっとしてろって・・』
振り向きざまを狙っていたミンタさん。
音 ぶちゅぅ~♡
ミンタ 『プハッ♪』
アルル 『おめっ・・狙ってやがったな(笑)』
抱いてもらっている事をいいことに、
触りたい放題なミンタさんです。
さすがに慌てたアルル君、つい・・・w
アルル 『まてまてっ・・夜まで待てって・・ぁ』
ミンタ 『キャハッ♡』
何だかんだで、とりあえず到着です。
ミンタさん、やりすぎですネ。
可愛いんですけどもwwww(汗)。
---帯屋リューク亭 ---
アルル 『・・・・・・・・・・・』
『あんっ?!』
『リュークって・・・えっ?????』
ミンタ 『ん??。知ってるお店???。』
アルル 『いやっ、知らね~けど・・(汗)』
こじんまりしてはいるけど、何処か品の良い感じ。
ふと、窓越しに、一組のカップルの姿が見えた。
楽しげに商品を物色している。
あれこれ選びながら、擦り寄ったり甘えたりしている。
店内には、素敵な先客が居ました。
それを見てなのか・・・
中々入ろうとしないアルル君。
アルル 『いや・・あの・・別の店を探さないか??』
ミンタ 『なんで??。ここのお店、私は好きよ。』
アルル 『あっ・・でも・・』
ミンタ 『もぅっ(笑)。。行くわよ~。』
そんなアルル君の左腕にガッチリ絡みつき
そのまま引きずられるように入り口に。
ミンタ 『はぃはぃ。行くよぉ~っw』
アルル 『あぅっ・・まてって・・』
カラン・コロ~ン♪♪
アルル 『ったく、、、しょーがねーなー』
ミンタ 『キャハハハッ♪』
言葉とは裏腹に
うれしそうにミンタさんを見つめるアルル君。
今までに無く、とても優しい笑顔がそこにはありました。
ミンタ 『今日はぁ~、・・・
私のお部屋でお泊りしてくれる???』
小さな声で、照れながら言う。
アルル 『あぁ、喜んで。』
ミンタ 『うん!!。』
お互いに、
まっすぐな思いで、幸せな時を過ごしている。
カツッ、カツッ、カツッ、カツッ・・
ゆっくり近づいてくる足音。
クロゴン 『おやぁ~っ、珍しいお客さんだぁ。』
後ろから、穏やかに話しかけるエプロン姿の竜。
アルル 『あっ・・あんた・・・』
何か言いかけて固まってしまう。
相当びっくりしているアルル君です。
店主と想われるエプロンの竜は
先客の相手をはじめていた。
呆然と立ち尽くしているアルル君に、ミンタが突付いてみる。
ミンタ 『どーしたのw』
アルル 『・・・・あっ、みんたちゃん・・』
『何かプレゼントしたいから、選んでてよ。』
ミンタ 『えっ・・ほんと?!。』
アルル 『マジマジっ。』
ミンタ 『わぁ~ぃ。じゃぁ~探すね~っ。』
『でも、置いて行ったらやだからネ。』
アルル 『んなことしねーーって。』
ミンタ 『うん!!。じゃぁー探してみるぅ~。』
アルル 『うっす!。』
少しの間、ばらばらに行動。
・・・・・とは言っても、5~6m位しか離れてはいない。
ちょうど前の客が楽しそうに店を出たところでした。
見送っていた店主に、アルル君が急いで近づく。
後ろから翼をつかむ。
アルル 『をぃ、あんた・・何やってんの?。』
小声で話すアルル君。
クロゴン 『いや・・、普通に店主ですけど(笑)。』
アルル 『みりゃ~わかるって、それくらい(怒)』
『そうじゃなくてさ・・』
『あんた、竜島の頭首様だろ。』
『隣の島で店主って・・・何??』
クロゴン 『まぁー、気にするほどの事でもないと想うけど・・』
『秘密にしてくれぃ(笑)』
アルル 『そりゃまぁ、誰にも言う気はねぇよ。』
『ふぅ・・(ため息)』
ややあきれ気味のアルル君、黙ってしまう。
これを見て、すかさずクロゴン氏がしゃべる。
クロゴン 『いい娘だろー、ミンタちゃんは(笑)』
アルル 『。。あっ・・まぁー・・』
クロゴン 『まぁ~・・って(笑)』
『クロゴンの知ってる中でも、
とびきり素敵な女性だと思っているんだがなw』
アルル 『・・・・・・・・・・・・』
クロゴン 『なんだかんだ言って、
今、一番、ミンタちゃんを知っているのは
アルルさん。お前さんだよ。』
『大事にしてやらないと、
竜島追い出すぞ(笑)』
アルル 『なんだってぇ~っ????』
クロゴン 『うははははっ・・・冗談だよ、冗談ww』
笑い声に気が付いたミンタさんが、
小さな箱を持って、戻ってきた。
ミンタ 『あれぇ~っ???』
『マスターとお知り合いなの????』
2人の顔を覗き込むミンタさん。
クロゴン 『ミンタちゃん、いらっしゃい!。』
ミンタ 『あーーぃ、マスター♪』
ミンタの馴染みの店であった。
アルル 心の声
《マスターってガラかよ。・・ったくぅ(困惑)》
*****恋帯をした女性が楽しげにボーイフレンドと一緒に居る*****
*****つまり、恋が叶いつつある場合が多い。 *****
*****恋帯を作った店主としては、とてもうれしい瞬間です。 *****
*****幸運のアイテムとしての恋帯。 *****
*****昔々の風竜族の風習なんですがね。 *****
クロゴン 『ミンタちゃんの彼氏様かな??』
ミンタ 『うん♪』
クロゴン 『そっかそっか・・うんうん。』
『素敵な翼の彼氏様だな。』
ミンタ 『でしょでしょぉ~っ♪♪。』
『もうネ。アルルになら全部あげられるよ~。』
クロゴン 『あはは、それは良かったですネ。』
『・・で、そちらが、アルル様。。ですかなw。』
アルル 心の声
《・・・そっか・・初対面の振りだな・・》
クロゴン 『今日は何をお探しで??』
アルル 『あーー、バンダナ探してる。』
クロゴン 『ちょうど良かった。良いものがありますよ。』
店内の一番奥。
さらにカーテンで仕切られた内側に
素敵なバンダナがいくつも並べてありました。
ミンタ 『わぁーーきれい♡。』
アルル君も気に入った様子で
一通り、端から端まで眺めていました。
アルル 『おっ、これ良いんじゃないか♪』
黒をベースに、赤と黄色で何かがデザインされたそれは、
今のアルル君の心を映しているようでした。
心に宿った、燃え上がるもの。
そう感じたようでした。
アルル 『なぁーミンタちゃん、どぉだろ??。』
ミンタ 『うん。素敵。』
アルル 『そかっ♪。じゃぁー決まりだ。』
早速購入。腕輪のおまけも付きました。
品物の割には、意外と安価でした。
欲しかったバンダナを手に入れられて上機嫌なアルル君。
いきなりミンたさんを抱き寄せる。
そして、いきなり、しっぽの付け根の羽根を
一枚抜き取った。
『ぷちっ』
ミンタ 『あっ・・あんっ・・っうぅ。』
何が起こったのか、理解できなかったミンタさん。
アルル君がミンタさんの目の前で、
抜き取った羽根を大事にバンダナに包む。
そのままゆっくり折り込んで、帯状に仕上げた。
アルル 『あー、なんだ・・・その、』
『いきなりすまん。』
『俺もミンタを身に着けるから・・。』
ミンタ 『あぅ~~っ、嬉しぃ~よぉ~っ。』
抱きつくす2人。
その時、店の看板は
なぜか《CLOSE》の垂れ札が下がってました(笑)
小さな箱を大事そうに持っていたミンタさん。
小さな装飾品をアルル君に買ってもらいました。
竜玉という、小さな小さな銀製のお守りです。
アルル君に首のチョーカーに付けてもらいました。
店から出る2人。
ゆっくりと寄り添い・・・歩く。
ミンタ 『ねぇ~あるぅ~♡』
アルル 『なんだよ。。ミンタちゃん。』
ミンタ 『ミンタって、呼んで♪。』
アルル 『おっ・・おぅ・・(照)』
バンダナを新丁し、守る事を知ったアルル君の姿がそこにありました。
アルル 『なんだ・・その・・あれだ・・』
『今日はミンタの部屋で泊まりだよな・・。』
ミンタ 『あはっ、、そーだよーーー』
『って・・うれしぃー、ミンタって呼んでくれたぁ~♪。』
アルル 『あっ、あぁー、・・そう言えっい言うから・・。』
ミンタ 『あるぅ~、あるぅ~、あるぅ~・・♪。』
アルル 『まてまて・・周りを少しは気にしろって・・。』
道行く通行人は、2人を暖かく見守っていた。
恋帯をした女性と、楽しげに一緒に歩む男性がいたら・・
ほぼ間違いなく、カップルですからね。
アルル 『ミンタの家って・・歩いてどのくらい??。』
ミンタ 『うーーん。ここからだと2時間くらいかな?。』
アルル 『うへっ、かなりあるじゃん。』
ミンタ 『アルルと一緒だもん、すぐすぐ(笑)。』
道行く人に
《お幸せにー》 とか
《お似合いねー》とか
《頑張れよ~》 とか、言われる。
ミンタは笑顔で
《ありがとー》って、答えてる。
アルル君も、まんざらでもない感じ。
いつもよりゆっくり歩いている。
あちらこちらで買い食いしながらww
ほんと・・・2時間でも、3時間でも、すぐです。
いつの間にか、声をかけてくる見知らぬ人にも
手を軽く上げて御礼をしているアルル君。
誇らしげにバンダナを風になびかせながら、
アルル君の心に、男として何かが芽生えたようでした。
アルル 『なぁ~、みんたぁー・・・・。』
ミンタ 『なぁーに??。』
しばらく沈黙のまま歩いている。
アルル 『お前と一緒に暮らしたい。』
キッパリと言い切ったアルル君。
ミンタ 『うん!!。幸せにしてネ♪。』
『ミンタにはアルルしかいないからっ♪。』
ギューっとしがみ付くミンタさん。
しっぽもクルリと絡ませて、
気持ちの全てを伝えているようです。
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幸せいっぱいな二人がそぞろ歩きしながら歩いていた。
姉妹の暮らすブルー亭はすぐそこ。
カーラ姉さん、入り口で待っていたみたいです。
どこから連絡が入ったのかな。