プロローグ
池袋
東京の中でも渋谷や新宿とは異色の賑わいを見せる繁華街
東口と西口を境に極端に色を変える新宿とは違い
池袋は東も西も似たように栄えた繁華街を持つ
若者が多く集まる渋谷に池袋も負けていない
明らかにターゲットを意識した街とも思えないのに集まる
理由は地下鉄と私鉄にJR、特に埼玉と近く結ばれた交通網か?
はたまた若者しかしらないスポットがあるのか…
筆者も池袋に魅了された者の1人である
僕はラーメン好きだ
渡り歩いたラーメン屋の数は500以上にのぼるはず
池袋は超有名店の大勝軒を抱える激戦区
光麺やばんから、無敵屋に名もなき古びたラーメン屋まで…
味わい尽くすには住むのが1番だった
多少の高い家賃を払ってでも…だ
もちろんそれだけでは無い
池袋は自分が生活する上で都合が良かったんだ
人を魅了する魔都には裏表がある
そんな池袋で裏の道を歩く主人公がユウ
池袋に引っ越して数ヶ月、二桁万円の家賃を払う21歳
プリペイド式の携帯を愛用しBlackな音楽を愛する男
小さな体にオーバーサイズの服、金髪で緩いパーマ
めんどくさがりで怠け者…不眠症を患って眠剤の世話に
つらつらと並べたこの特徴もまだ一部である
人間にも裏表がある
むしろ本人にすら見えないところにこそ本質があるのかもしれない