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北の宿場町に朝日が差し込む。各々装備を確認しながら、リンがここからの作戦説明を始める。
「ユナはミラを、ミシェリーは私を背負って移動。バカの居場所は魔力探知の魔道具を使って捜索。なるべく早くアレンと合流したら、その先は状況に応じて行動するわ。私達の優先はアレンとの合流いいわね?」
ユナとミシェリーは元気良くリンの言葉に賛同するが、ミラは眠そうな顔で手を上げて質問する。
「あの……私はミシェリーちゃんの背中に乗りますね。リンちゃんはユナちゃんでお願いします」
「いやいや、アンタはユナと一緒だから。私がミシェリーとペアよ」
「まあいいです。ミシェリーちゃん、おんぶしてください」
「駄目だって言ってんでしょ!?」
リンとミラが下らないことで言い争って居る様子を傍から見るミシェリーが問い掛ける。
「時間が無いんだ二人共、誰がどっちの背中に乗っても同じだろ?」
「時間が無いならじゃんけんで決めれば?」
そのユナの提案にリンとミラは納得したように「じゃん・けん」と掛け声を合わせ手を動かす。
「ホーリーライト」
「!?」
唐突にミラから放たれた初級奇跡 ≪ホーリーライト≫はリンの目の前で激しく発光し、その光を遮るよに目元に手をかざす。ミラは眠そうな顔をしながら「チョキ」を出し、リンはホーリーライトの光を遮る為に掌を開いていた。つまり「パー」を出していた。それを見たミラは「はい、私の勝ちですね」と言ってミシェリーの背中に乗った。
「アンタ卑怯すぎるでしょ!?」
「じゃんけんをする時にホーリーライトは使ってはいけないと明確にルールを提示しなかったことがリンちゃんの敗因です。おやすみなさい」
「寝るな!! アンタの反則負けよ!! ミシェリーから降りなさい!!」
だがミラはリンの言葉を無視してミシェリーの背中で目を瞑り眠りにつくのだった。
「この女……」
ミラの行動にイラつくリンだったが、ユナに急かされ渋々ユナの背に乗って四人は北へと向かった。




