表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/51

34


 青等級から赤等級へ昇格する為の昇級試験をアレン達は受けることになった。

 昇級試験の内容は西の魔法都市から北へ向かった山岳地帯に生息するワイバーンの討伐と死体の回収。その為の作戦会議をベルディア城の客間で行って居た。


 「今回はお前達四人で昇級試験を成功させてくれ。情報収取、移動経路、荷物や装備の準備、その他諸々。わからないことは俺に聞け。それ以外、俺は最低限の補助に徹する。いいな?」


 今まではアレンが作戦指示や準備をしていたが、今回の依頼に関しては全てユナ・ミラ・リン・ミシェリーの四人に任せようと思って居た。これから先、冒険者としてやっていくのなら必要な雑務や情報収集は必須。いつまでもアレンに頼ってばかりでは彼女達も成長しないと思ったアレンの配慮だった。

 そのことについて四人は納得している様子ではあったが、リンが不満そうな口調でアレンに問い掛ける。


 「それはいいわよ。で、なんで昨日の今日でアンタ達はイチャイチャしてるのよ?」


 訝しげなリンの表情の先にはアレンとその横で幸せそうな笑みを浮かべながらアレンの腕に抱きつくローラの姿が在った。


 「アレだ。大人には大人の事情が在るんだよ。とりあえず触れないでくれ」


 アレンが困った表情でそう返答すると、ミラは面白がった様子でわざと話に触れてくる。


 「リンちゃん、アレンさんとローラさんは子供が出来ちゃう様なことをする関係なんですよ」


 「……は?……は?……は?」


 ミラの言葉にリンが困惑しているとユナが嬉しそうな様子でローラに質問した。


 「ローラ姉、アレン兄と結婚するの?」


 「うん。そうなの。アレンもやっとその気にになってくれたみたいで、今朝だって……」


 「二人共、おめでとう!!」


 ユナ・ミシェリー・ミラは二人を祝福し、ローラはそれに対して「ありがとう」と笑みを浮かべ、アレンとリンは困惑した表情を浮かべていた。そして我に返ったリンが声を荒げる。


 「おかしいでしょ!? アンタ、その女に何されたか覚えてる!?」


 「いや、まぁ、言いたいことは解るよ」


 「じゃあ、なんでそんな女と子作りしてるのよ!? 馬鹿じゃないの!?」


 「色々溜まっていたモノが爆発したと言いますか、何というか……」


 「……死ね」


 リンはアレンに対して蔑んだ表情でそう一言放ち部屋を出て行った。


 「なんでアイツはあんなに怒ってるんだ?」


 アレンがそう言うとミラは呆れた口調で返答する。


 「何でって、アレンさんのことが好きだからに決まってるじゃないですか?」


 「いや、好きって……死ねって言われたんだけど、今……」


 「リンちゃんも、私も、ユナちゃんも、ミシェリーちゃんも、アレンさんには少なからず好意を持っています。別に男女の色恋という訳ではなく、一人の大人として尊敬と言いますか、信頼と言いますか、そういうのが在るんですよ」


 「まあ、言わんとすることは解る」


 「そんなアレンさんに対して酷いことをする女性をリンちゃんは良く思ってないんですよ」


 そう言いながらミラは立ち上がって、部屋の出口に向かって歩き出す。


 「それでは私はリンちゃんをからかって来ますね」


 にこやかな笑みを浮かべたミラはそう言って部屋を出て行った。

 そんなやり取りを見ていたユナはミシェリーに「じゃあ私達は模擬戦しよっか」と言って、二人で部屋を出て行く。


 「いや、昇級試験の話何処行った?」


 アレンは困惑した表情を浮かべ、ローラはそんなことも気にせず幸せそうにアレンの腕に抱きつくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ