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落ち込み
次の日学校は創立記念日で休みだった。
美羽にとっては都合が良いはずだったが、かのじょは何処か物足りなさを感じていた。
今日は幼馴染の美奈子とショッピングに行く約束をしていたのだが、美奈子は急に彼氏とデートになったのだと、出かけようと思ったタイミングでドタキャンされたのだ。
いつもの美羽なら、「仕方ないなぁ」で済むが、今日はいつになく落ち込みモードなのだ。
「ったく。。。ついてないなぁ。失恋して、更に美奈子にまで見放されて。。。本当、ついてないよ…。もう…。どうして、こんな時に龍に会いたくなるんだろう…。りゅう。。。会いたい…。あいたい…よ…りゅ。。。」
美羽はいつの間にか龍の名前を口にして、とうとうまた、泣き出してしまった。
しかし二人きりで会うことなど、もう許されないのだ。
何故なら龍には既に"亜紀"という可愛らしい彼女がいるのだから。。。
ーーどうして私ってばこんなに未練たらしいやつなんだろう…。
「こんな自分なんてイヤ!!私なんて大嫌い!!」
美羽はそう泣き叫んだ…。