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魔王様は静かに暮らしたい  作者: 香歌緒
5/6

魔王様は後始末をする

次の朝

シルビアは公園近くの人に一軒一軒に騒ぎを起こしてしまった事を謝りにいった。

大した事じゃないから大丈夫といってもらえた。

その中の牛乳を配達している家のおじちゃん、おばちゃんに逆に謝られた。

「シルビアちゃん、あのガラの悪いやつらを懲らしめたかったんだろ?」

「あいつらシルビアちゃんが配達している牛乳を盗んだり、空になった木箱を倒したり」

・・・知らなかった。そんな事をされていたんだ。牛乳瓶の数間違えてもってきたのかなぉとか木箱が倒れてても風が強いなぁなんて思っていただけだった。

「こんないい依頼をあんなガラの悪い冒険者に渡してなるものかって私達はいろんな人にひろげてしまったんだよ」

「ごめんよ~。シルビアってついていても聖女がついていたから牛乳配達のシルビアちゃんだと思えなくてね」

あれ?え?聖女に思えない。あれれ?どこら辺が聖女にみえない?

落ち込み始めたシルビアにおばちゃんが何かを差し出した。

「これシルビアちゃんから配達してもらってる牛乳でつくったクッキーなんだよかったら食べてよ」

シルビアは落ち込んでいたことも忘れてクッキーをもらった事を喜んだ。

「ありがとう。これダリウス様と食べるね」


その頃魔王城の周辺に広がる常闇の森の入り口付近でガラの冒険者達が集まっていた。

「あのお貴族が英雄だぜ。俺たちも魔王を倒して勇者?的なものになれば金が入ってくる」

ぎゃははと下品な声で笑っていた。

「まぁ。魔王を倒さなくてもそこいらのモンスターたおして素材を集めて売ればかなりの金になんじゃねぇ?」

「いえる。いえる」


その様子を魔王城にある城の天井につきそうな大きな水晶でダリウスは見ていた。

「懲りないな」

はぁっと大きなため息をついた。

ダリウスは片手を広げた。

「虚無」

黒いボールみたいなものがダリウスの手に表れた。そしてボールの様に上に放りあげた。そのボールみたいなものは消えた。


そしてつぎの瞬間にはガラの悪い冒険者達を飲み込んでいた。

ガラの悪い冒険者達はあわてふためいた。360度どこを見ても暗闇だった。

木々の感触も地面の感触もなかった。ガラの悪い冒険者達が自分以外の物にあたるだけでびっくっとなった。

「どこだよ」

「しらねぇよ」

かぁちゃーんと泣き叫ぶものもいた。その泣け叫んだ冒険者を次の瞬間消えていた。

『ぎゃー』

残ったガラの悪い冒険者達は泣きつきお互いを抱きしめあった。



魔王城の水晶の前にいるダリウスはくすりと笑った。

「どれくらいもつかな~。二度と魔王城に来たくないと思えば故郷に強制帰還するから精神が壊れる前に早く出れるといいね」


「ダリウス様」

シルビアの嬉しそうな声が聞こえてきた。

その水晶なかに映し出されてる恐怖に怯えた冒険者の事はすっかり忘れてダリウスはシルビアの下に向かった。

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