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マーリン=イヴァン

前回のあらすじ


 間林教諭は七海と二人きりになると、ベッドを召喚し七海を押し倒し、レイプしようとします。

 七海は抵抗しようとしますが、召喚時に刻まれた【聖刻】はステータス向上だけでなくこの世界の人間に逆らうことを禁ずる制約でもあったのです。

 七海の純血が散るかというその瞬間、春人から貰った黒いミサンガの存在を思い出し、一縷の望みを託してそのミサンガを千切り危険を春人に知らせるのであった。


本話は間林教諭の視線となります(胸糞展開が続きます……)


※本話もR18表現に抵触する可能性がある部分がありましたので、接触系の表現をしていた場面を改稿いたしました(2020/04/28改稿)

 大魔法【世界渡航】を行う条件として、セルシウス王と約束した事がある。


《召喚した異世界人の女性を好きにして良い》という内容であった。


 大賢者マーリンは大魔法【輪廻転生】により多くの知識を積み重ねていた。


 積み重ねた知識により人の一生ではたどり着けない知識の最奥にまで辿り着き、勇者パーティーの一員として戦いに参戦したこともあり地位、名声、財産とあらゆるものを手に入れてきた。


 その中でマーリンが特に拘っていたのが女であった。


 人間の女は簡単であった。大賢者の地位と財産をチラつかせればすぐに股を開いた。

 どんな手練の遊女もマーリンの積み重ねた知識と技術の前に屈服し虜になった。


 魔族の女については、長い間戦争をしていたので、人間の国には連れて帰らず、戦場で殺す前に凌辱するに止めた。


 さらに亜人に手を出しモノにしていった。誇り高いとら言われたエルフや獣人なども手練手管で関係を持ち、遂には男のロマンとも言える複数の種族が混在したハーレムをつくりあげたのだ。そのハーレムによって有り余る性欲を満たしていたのだが戦争が終わる頃には飽きてしまっていた。


 そんな中、マーリンが目をつけたのが異世界人の住む「もうひとつの世界」であった。

 兵器として呼び出した異世界人よりその世界について話は聞いていたが、とても興味深い場所であった。

 そこでマーリンは王に提案をする。


「効率よく【大召喚】を行う手段を試さないか?」

 と。


 それまで異世界人を召喚する【大召喚】は大きな魔力を消費するのに比べ、運任せな部分が大半であった。それはそうであろう。見ず知らずの異世界から特定の範囲にいる生物を召喚するのが【大召喚】であった。

 召喚時に意思確認がされるため、意思を持つ生物が範囲内にいない場合、もしくは意思確認にて否定された場合は「スカ」と呼ばれる召喚失敗となる。

 召喚できても戦闘力の乏しい幼児や老人が召喚されることもあり、「当たり」を引く確率はそこまで高く無いのだ。

 マーリンの提案はこうであった。


「儂が大魔法【世界渡航】にてあちらの世界に赴き、才能ある者を集めこちらへ座標情報を送ります。その座標に対して【大召喚】を行ってもらえれば、才能ある優秀な異世界人が召喚できるという方法です」

 そう説明すると、王は「うぅむ」と唸った。

 よい案だと思うが【世界渡航】という未知の魔法によって大賢者を失う可能性があったからだ。


「ひとつ条件を認めていただけるなら、必ずや成功させてご覧に入れます」


 そして提示したのが、召喚した女を好きにして良いというものであった。

 王はマーリンが女に対する執念が並々ならぬものであることを知っていた。さらにマーリンが提示した「マーリンの所有物であるハーレムの所有権を、主人を王だと魔法によって記憶改竄した後、王に譲る」との言葉に、王は首を縦に振った。


 そして、10年の歳月を費やし実行した【大召喚】にて、なんと才気あふれる男女合わせて35名を一度に召喚するという史上類を見ない程の大成功となったのである。


 そして、向こうに渡り間林(かんばやし)と名乗ったマーリンもこの時を心待ちにしていた。


 予想に反してあちらの世界は法と秩序が整った世界であった。

 複数の女と関係を持つ事は不倫・不貞として処罰される世界であったのだ。

 合法的な風俗であっても回数を重ねて通い詰めていると知られると後ろ指を刺される世界にマーリンは不満を募らせた。

 それでもマーリンは犯罪には手を染めず、地道に目的を達成するために動いた。

 悠久の歳月を生きたマーリンは不屈の忍耐力も持ち合わせていた。女と交われない時間が長ければ長いほど、元の世界に戻り欲望を解放した時に燃え上がることを知っていたからだ。

 なのでマーリンは異世界で、最高の人材を探したのだ。

 マーリンは魔力がない異世界に渡る際に、魔力をその世界の知識へと変換していた。その知識を使い法の抜け道から、裏の組織に潜り込み、通常ルートでは取得不能な戸籍や教師の資格を取得。とある高校の教員として社会に紛れ込み、連れて行く者を厳選した。


 その中でとびきりの獲物を見つけた。


 見た目は大好物のダークエルフを彷彿とさせる強気な顔立ちと完璧な体型であるが、心は妖精の様に清らかな女性だった。


 名は桜庭 七海。


 ひと目見た時には心を奪われた。

 あぁ、あの強気そうな表情を快楽に歪めてやりたい。清らかな心を穢し尽くしたいと。


 早速、元の世界に戻ったその日に2人きりとなり、エルフ族の姫を籠絡した時と同じように、仲間から引き離した上で自分の安全性を訴え、そしてストレートに告白をした。恋愛の駆け引きを知らぬ生娘ならば、知り合いのいない異世界での不安も重なりすぐに落ちると思ったのだが、想定外なことに七海はマーリンの事を拒否したのだった。

 ならば、と手段を変える。他種族を認めぬ誇り高い獣人族の女戦士を落とした手段に切り替えたのだ。獣人族の女戦士に対しては、抵抗できないようにして女性の快楽を与え続けたのだ。最初は辱めに「くっ、殺せ」と言っていた獣人が快楽に堕ちていく様が堪らなかった。

 久々の交わいとなるため、ゆっくりと愉しもうと、抵抗する相手を嬲る様に追い詰める。


 ひひひ、よい反応じゃ。最高の女じゃ。


「たす、けて……」

 七海が必死に助けを求めるが、それは叶わぬ言葉となるであろう。


 マーリンは嗜虐的な笑みを浮かべ、逃げ出そうとした七海の足を掴み引きずり寄せる。


 さぁ、メインディッシュだ。


 マーリンは自らの上着のボタンを外しつつ、手を七海に魔の手を伸ばす。


「い、いやぁーーっ!!」

 七海が絶叫する。だが、叫ぼうが抵抗しようがマーリンの手は止まらない。七海は絶望し、マーリンが歓喜した瞬間、想定外のことが起きる。


 ズシリ……


 ベッドにいた2人以外の何者かの質量により、ベッドが沈んだのだ。

 マーリンが体勢を崩し、七海を攻めていた手が止まる。なにが起きたの分からず、ベッドの沈んだ方向へと頭を上げる。


 そこには怒りの形相に顔を歪めた1人の生徒が立っていた。


 は?

 なぜここに儂と七海以外の人物がいる?

 この部屋は魔法によって隔離したはずなのに……


 想定外の出来事にマーリンは呆けた顔で相手を見上げる。


「はる、と……」

 嗚咽まじりの七海の声。


「間林! 貴様、七海に何してんだ!!」

 怒声が上がると同時に、右足を振り上げ――


「汚い手で、七海に触れるな!!」

 春人の爪先が、マーリンの鼻先に突き刺さった。

読者様へお願い


運営からR18表現があると警告いだだきました。

該当と思われる箇所は全て改稿したつもりですが、

ここがまだ表現がキツいよ、こうした方がいいよ等ありましたら

感想の一言、もしくはメッセージでご指摘いただければありがたいです。

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