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プロローグ
人間とは何か?
肌が茶色な菜食動物か?目や髪の黒い肉食動物か?世界を地面から165cmの距離で見る生き物か?それとも細く小さく弱そうな二本の足と手が板のような体と逆さま卵のような頭との組み合わせだけか?
その定義が間違っていることは当たり前だ。だが僕にとっては正しい、なぜなら鏡っていう物は見たことがある。
それを考えながら僕は歩いた。人影がない帰り道の途中だった。どこから来たかは分からなかったがそれは一瞬だった。そろり走っている相当怪しい真っ黒い車の姿は5分前から気づいてたが無視した。
しなければよかった、しなかったらこんなつまらない世界に余裕で生きられるのになぁと思った。なぜならあの車が速度を上げて僕の前に止まったとともに目を覚ますことが出来なくなった。