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目が覚めました。

暖かい日差し。爽やかな風。

なんて良い昼寝日和。

熟睡していた私は聞き慣れぬ言葉に目覚めさせられると


「お嬢様…私の授業で寝るとは良い度胸ですね?」


そこは見知らぬ場所でした。


「…ここどこ?」

「寝ぼけているのですか?まさか次は自分が誰か分からないだなんて言わないでしょうね」


私は机の前に座っていて、目の前には謎の字が書かれた教科書らしきもの。何故か読める。

黒板があってその前には白い髪をお団子にまとめ老齢の女性。

次に自分を見てみると、透き通るような白い肌に銀の髪。

誰…?


「…お嬢様?まさか本当に」

「い、いえ、何も問題は無いわ。寝ぼけていただけよ、ごめんなさい」


とりあえず私はお嬢様らしいのでお嬢様言葉で喋ってみる。

何だかこそばゆい。

落ち着いて考えてみよう。

私は日本人…の筈である。

もしかしてこれは夢なんじゃないだろうか。

そう思って頬を抓ってみる。痛い。

目は覚めない。

力加減が足りないのかも知れない。

もう一度抓る。駄目だ。


訝しげな視線が私に降り注いでいるのでそろそろ諦めた方が良いかもしれない。


「眠気を飛ばしていただけです。ごめんなさい、授業を続けてくれないかしら」


私がそう誤魔化すと授業は再開されたが、

何故だか先生の動きがギクシャクしているような気がした。


授業が終わると夕飯まで自由時間だそうだ。

これは部屋の外にいたメイドさんが教えてくれる。


「午後の授業お疲れ様です。旦那様が夕飯の時間までは自由にして良いと。」

「ありがとう。何だか疲れちゃったから部屋で休むわ。」


そう言うと無表情だったメイドは一瞬驚いた表情をするも、お部屋までお送りしますよ。と言って部屋まで案内してくれる。

自分の部屋の場所すら分からないからとても有難い。部屋に着くと、私は前に控えておりますので御用とあればなんなりと。という事らしい。もしかしなくてもこれはお付のメイドと言うやつか。


ようやくひとりの時間に浸れた私は、取り敢えず目の前にある天蓋付きの広いベッドにダイブした。お布団最高。


っと、こんな事している場合じゃないと顔を上げると、正面にある鏡の中の自分と目が合った。

この子、私には勿体ないくらい綺麗な顔してるのよね。


それにしてもこの顔、何処かで見たよう…な?


思い出した。私の名前はリリア・シャウル。

この世界の、悪役令嬢だ…

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