(2-1)
(差別表現はありますが、著者に差別の執筆意図はありません)
(作品中、暴力的な言葉が用いられています。あらかじめご了承ください)
本日午後2時ころ、都内病院にて、日本優先党党首佐倉真との密談したときの様子。
「佐倉さん、こんにちは。具合はいかがでしょうか?」
「いよぅ、不座君。男前なのに、あいかわらず冴えない顔してるねぇ」
「それはそれは。佐倉さんも、ブタヅラが少し、病院食で痩せたようですね」
「はは。それって褒め言葉だね」
「もちろん、褒める以外ありませんよ」
不座は、佐倉の手近にある見慣れない機器をみつけた。
「佐倉さん。それって、何でしょう?」
「これか?これはVR、バーチャルリアリティ用の3Dメガネだよ。これはね、こう使うんだよ。
このサングラスのようなもの、あるだろ。これは視覚に外界からの光線をすべて遮る覆いがされてあり、レンズの部分には、iPhone7を差し込む仕様になっている。こうやって、サイドから端末を差し込む。そしてアプリを起動してメガネをかければ、そのアプリの世界の3D映像をそのまま楽しめるっていうやつだよ。この間、恐竜に追いかけられるアプリを見てしまって、ベッドから転げおちてしまってね。管が外れてしまって、看護士のみなさんにメチャ迷惑かけちゃった」
「あはは。ゲーム楽しむのも、命懸けですね」
「そうだとも。政治闘争も、VRも、命懸けだよ」
「しかしながら、目下、VRでは東通工の『遊び駅』が話題集めてますし、スペックも高いし、人気ソフトも多いのではないかと思うんですが、iPhoneなんですか?」
「いや、最初は『遊び駅』を病室にもちこんでやってたんだけど、ぎゃーとかわぁーとか、騒いでしまってね。たとえば高所3000メートルのところを鉄棒一本だけで100m渡るっていうアプリがあってね。これまたメチャクチャ怖かったよ。シバキ隊のみなさんより怖い。心臓病より怖いかもしれん。それで一人で『あ、あー、落ちるー』って、床でのたうちまわってたら、さすがに怒られちゃった。静かにしてください、ここは病院ですよ、ってね。はははは。特別料金払って、個室にしてもらったけど、うるさすぎはやっぱりダメみたい」
「ヘイトスピーチもある意味同じですね。『朝鮮人殺せー』という主張も、『王様の耳はロバの耳!』ってな具合にやってりゃ、社会問題化しなかったでしょうに」
「まったくだね。しかし、ロバの耳では意味をもたない。やはりわれわれは示威行動として、『朝鮮人殺したる』ってやって、なんぼなんだよね。安倍ちゃんや、経団連からも、それでやっとくれと頼まれてるしさ」
「なるほど」
「あと人気の高い『夏学習』もやられたんですか?」
「もちろんだとも。あれは『遊び駅』でやったよ」
「ひかりちゃん、かわいかったですか?」
「めっちゃかわいかったー。必死こいて、パンチラ見ようとさんざんローアングル狙ったよ。それでやっとみれた」
「ちなみに何色でしたか?」
「普通に白だった」
「純白ですね」
「うん、純白だとも。これでおしっこチビってて、色ついてたとかだったら、男のロマン台無しだよ」
「あはははは。でも女性には聞かせられない会話」
「大丈夫だろう、たぶん」
「まぁ、私のブログも女性はたぶん読んでいないのではないかと思うので、反発はないと思います」
「うん、その点ぬかりはないわな」
「通常ゲームはされていないのですか?」
「んにゃ。そんなことはないぞよ。『ドラゴンビルダーズ』とかやってるよ。ゲームはいいなぁ。リアル生活では、ヘイトスピーチ規正法で朝鮮征伐デモ、朝鮮人虐殺デモでやれなくなってしまった。まったく日本国憲法時代とは、寂しい時代だ。帝国憲法時代の日本人はよかったなぁ。関東大震災のときだって、朝鮮人殺したい放題だったんだよ。パヨクだって殺したい放題だった。大杉栄とか殺してOKだったんだよなぁ。日本共産党も戦前には大弾圧してた。小林多喜二とか虐殺してたよ。おれとか安倍晋三のようなものにとっては夢のような時代だね。
戦前は愛国者にとって春の時代、パヨクにとって冬の時代。戦後は愛国者にとって冬の時代、パヨクにとって春の時代。自由で平和で豊かで言論の自由があって。こんな時代のなにがいいのかね?
もっと人殺しやろうよ。戦争やろうよ。戦争やったら、殺人や略奪や強姦や強盗を合法的にやれるんだよ。現行の法律では、自衛隊員は法で罰せられてしまうけど、帝国憲法時代の天皇の軍隊はそんな心配はあまりなかったから、夢の時代だね」
「やはりそれも、外ではなかなかいえない言葉ですね」
「そうだろ。言論の自由といっておきながら、言論弾圧。ニコ動も追放されてしまったよ」
「おめでとうございます」
「まぁ、しかも『在日韓国朝鮮人の優先権を許さない市民の会』や『日本優先党』は、ネトウヨニートが主な支持者だよ。うざったいやつら。まぁいい。自民党案でもいいから、改憲したら、日中全面戦争にすぐ突入するから、真っ先に抹殺してやるよ、ネトウヨニート」
「佐倉さん自身もネトウヨではないですか?」
「まぁ、出身はネトウヨになるがね。dodonpaというハンネで活動していた。しかし、他のネトウヨはあまりにもアホすぎるわ。だから騙せるな、と思ったよ。んで騙せた。しかしやはりヨシフ・スターリン・アリタみたいなやつには、嘘つうじん。やつは統一教会やオウム真理教や北朝鮮をも批判するやつだからな。政治カルトを見事に批判しやがった」
「文鮮明や麻原彰晃や金3代や佐倉さんにとって共通の敵ですね」
「そうだ。しかし、おれは麻原みたいな過ちはせんよ。優先党をつぶされるようなことは絶対防ぐし、有田をたたきのめすよ」
「どちらが頭がいいとか、どちらが思想戦にて勝利するか、ということではなく、佐倉さん側から、いかに人をたくさん騙せるか、有田氏側から、いかに騙された人たちを気づかせることができるか、という箇所での戦いということですね」
「そりゃそうだろ。それ以外になにがある。おれが正しいのであれば、有田なんかと、堂々と公開討論して論破して終わりだろ。しかし演説で批判して、しかし有田と真っ向勝負しないのは、不利な戦いはしないためさ。ハシシタはバカだから、面談したんだよ」
「ゲームの話から、やっぱりその話になりますね」
「あぁ、やっぱり気になるからね」
「はい」