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僕と座敷童子と日帰り温泉  作者: 津雲つづら
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1、ぶらり温泉旅

最近温泉旅行に行ったな―、なんて思い出して、プロットなしに書き始めました。悪い癖だとは思うのですが……とりあえず長くなりそうなので一応長編というかたちにしました。ひとつひとつが短いので、投稿ペースは早いと思います。

 雪がちらつく谷川のそばを駆ける特急列車は、流れゆく景色と相まって風情がある。


 車内から川を見下ろすと、エメラルドグリーンに鈍く光る水面が見えた。どうやらダムの近くらしい。先程まで見えていた、激流が削った岩だらけの川の姿は、どこにもない。


 僕――蔵森くらもり範一のりかずは車窓から目を離し、静かにシートにもたれかかる。電車の微かな振動で、折りたたみテーブルに置かれている紙コップがコトコトと音を立てる。


 目的地まで、あと半時ほどある。



 * * *



 駅の改札を通り抜けると、お土産物を売っている店が立ち並ぶ。どこかのツアーの団体が、店の前でたむろしているところを見るに、ああここもやはり観光地なのだと改めて実感する。


 とある山奥の、とある温泉街。僕はここに、湯治にきたのだ。


 イラストレーターという仕事柄、長時間座ったままということはザラにある。その場合、負担がよくかかる身体の部位といったら、やはり目や手、腕、そして腰。そのすべてをすり減らし、限界を悟って急遽この「日帰り温泉旅行」なるものを決行したというわけだ。


 降りてしばらく歩くと、降雪は激しくなり、風とともに僕のコートを叩く。天気予報は晴れだったはずなのにな、などとぼやきつつ、街中を歩く。


 街の至る所に温泉は湧き出ているらしく、それらしい岩やオブジェから湯気の立った液体が止めどなくあふれる。恐る恐る手を触れると、皮膚をチクチクと刺すような痛みを伴って、暖かさに包まれる。よほど手が冷えきっていたらしい。外気に触れさすまいと、手から水気を取ってすぐにポケットに手を突っ込む。まるで手がカイロになったように、ポカポカとしていた。





 観光案内所で「温泉手形」なるものを買う。受付の若い女性の話によると、これを使えば、ここらにある風呂にどこでも三回まで入ることができるのだという。因みに、外湯を公式に認めている施設は三十近くある中でたったの三つ。つまり、日帰りで色々な温泉に入りたい人にとっては、温泉手形を買わない手段はないということだ。

 

 手のひらくらいの木札に、「湯手形」とシールが貼ってある。文字の一つ一つが剥がせるところを見るに、これで三回分としているようだ。久々のまともな風呂――家はユニットバスなのでお湯を張りにくいのだ――なので、自然と心が躍る。ポケットの中で木札を握りしめ、スキップしそうな足取りをこらえつつ一つ目の施設へと向かった。


 しかし、この時建物の角からこちらを見つめる小さな影があったことを、僕は知る由もなかった。

「え、これだけかよ」なんて思われた方が大半でしょうね……すいませんこれ以降の話をうまく頭のなかでまとめられなかったのです……。近日中に続きは投稿すると思いますので、よろしければ次回をお楽しみに。

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