58話 一時の就職先見つけました
「え?どういうことですか…?」
と尋ねると、困った顔をして、領主のベリオッドさんは後ろを振り返った。
そこには庭に入る入り口のドアから、こちらをのぞき見るエルフの少女…エナフィが居た。
「どうやら、娘が君を気に入ったらしくてね…どうかな?」
俺は思わず返答に困る。
自分には、シャーリーを迎えにいくという目的があるけど、貴族の申し出を断るのもなんか気が引ける…そうだ!
「申し訳ありませんが、自分はまだ修行の途中で未熟者ですので、今回は辞退させてもらいます」
良し!これなら相手の面子も傷つけずに、こっちの不で片付けることが出来る!と思っていると…。
「そうか、それなら残念だが…修行ということは、この迷宮都市の迷宮で修行に来たということなおだろう?…なら一時の間でいいから、雇われてくれないかな?もちろん衣食住も保障するし、給金も出すよ」
といわれて、俺はこれ以上断るわけにも行かず。とうとう逃げ道を失ってしまった。断る理由もないし…。まぁお金が浮くし手に入ると考えるとお互いwinwinだからいいのかな?って思ってしまう自分がいる。
「わかりました。では一時の間お願いします」
とお願いすると、満足気に頷いた。
まぁ一時の間だし、住む場所もきっとここではないから宿を用意してくれるはずだろう!良しそれなら良いよね!
「あ、ちなみに屋敷に住み込みだから、あとで部屋を用意するよ」
数秒前の俺を殴りたい。
貴族との一つ屋根の下は精神的な疲労が…がんばれ俺!シィリスのためにも!
誤字脱字等ありましたら・・・ぐはっ




