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転生ニートの剣と魔法で最強伝説  作者: 時崎 空魔
第2章 冒険者編 ~迷宮都市ルンリューナ~
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55話 突然の挑戦状

 俺が突っ込んでくる騎士に対して、どうしようかと悩んでいると、エナフィが俺の前に出て、両手を広げて庇ってくれた。


 「この方は私の恩人で手荒な真似は許しません!」


 「お、お嬢様!?騙されてはなりませぬぞ!」


 と騎士の声から動揺した雰囲気が感じられる。

 だが、その目ははっきりと俺に対して殺気を込めて送られていた。

 俺は一つため息をつくと、未だ気絶している男を引っ張って騎士の前に引きずり出した。


 「この男が犯人ですよ」


 突然引きずり出された男に騎士は困惑の表情を浮かべる。

 騎士は男と俺を交互に見たあと、エナフィのほうをちらりと見る。

 そして、エナフィがこくんと頷いたのを確認したあと、騎士は剣をしまった。


 「そう…ですか。お嬢様の恩人とは知らず無礼な真似を…お許しください」


 と騎士は頭を下げてきた。

 こうやって素直に謝れるあたり、この騎士は好感が持てる。


 「気にしないでください。騎士様も仕事でしょうから、しょうがないと思いますよ」


 と適当に騎士にもフォローを入れてみる。

 割と、騎士ってのは面子を気にしたりするものだから、こういうところを忘れてはいけない。


 「…そう言ってもらえると助かる」


 そして騎士はちらりとエナフィに視線を送る。

 悔しそうに声を振り絞りながら騎士がエナフィに話しかける。


 「では、お嬢様帰りましょうか…それと、そこの君は…一応来てもらえないかな?」


 と騎士が疑惑を含んだ目線を向けてくる。

 あ、まだ疑ってたんだ…。


 それから数分後。

 俺とシィリスは騎士に連れられて、伯爵家の応接間の一部屋に通された。

 応接間にはお菓子とおいしい紅茶が置いてあり、シィリスは満足気な顔だった。


 そして数十分も待たぬうちにさっきの騎士と、その騎士より年上の厳つい騎士が入ってきた。

 俺は一応礼儀として、席を立ちお辞儀をして、挨拶をする。

 騎士もまたこちらにお辞儀をしてくる。


 「今回はお嬢様を救っていただきありがとうございます。私の名はグラッヂ・ベルードと申します」


 「自分の名前はフリード・シーエルです。そしてこっちの連れがシィリスです」


 と挨拶を交わすと、シィリスもぺこりと頭を下げ、厳つい騎士のほうがさっきの若い騎士を一睨みすると、若い騎士はヒッと悲鳴をあげたあと名乗り始めた。


 「私はロッド・フィルオンと言います。ここで騎士として勤めており、フィルオン男爵の5男であります!」


 と丁寧に家族構成?まで教えてくれた。それにして5男か…なんかこいつも苦労してるんだなと思うと、同情してしまった。

 そして厳つい騎士は俺に視線を戻すと、腰につけている剣を見て、驚き見開いていた。


 「フリード殿…その腰につけている剣はどこで?」


 と興味深そうに尋ねれらたので、嘘をつく意味もないので正直に答えることにした。


 「師匠から譲ってもらいました」


 と言うと、厳つい騎士はますます驚いたようで、小声で「まさか…いや、彼はこっちの方面にいると聞くし…弟子がもう一人居たとは…」と呟いている。

 そして、なにかを決めたような顔をしてこちらを改めて見つめてきた。


 「フリード殿。もしよければ手合わせ願おう」


 と謎のお願いにしばし呆然とするのだった。

誤字脱字等ありましたら…あと2時間!!!

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