50話 旅の道中
俺とシィリスは進路を東に取って、まず次の目標である都市を目指す。
俺は地図を開きながら次の都市を確認する。
「次は…迷宮都市ルンリューナか…」
俺は地図に乗っている都市の名前を読み上げて、どのような都市か思いをはせる。
迷宮都市とはその名のとおり、迷宮を中心に出来ていった都市だ。
迷宮には多くの宝が眠っているため、未だ多くの冒険者が集まっている。そして、迷宮を求めて冒険者が集まり、人が集まれば宿が出来、次第に都市が形成されていったのだ。
「マスターご機嫌ですね」
と隣からシィリスの不思議そうな声がする。
「ん、まぁね…まぁ行ってからのお楽しみだな」
そう言って微笑んで見せると、納得したような顔をする。
「なるほど、わかりましたマスター!」
と言って頷いて見せた。
そして俺はシィリスに再度向き直ると、ひとつ提案をした。
「じゃあ、目標まで駆けっこするか!」
「はい!マスター!」
そう言って俺達は体に身体強化をかけながら未だ見ぬ目標を目指して走り続けた。
数時間後俺達はばてばてになっていた。
魔力には余裕があるが、体が持たなかったのだ、それに日も暮れてきたし、野営の準備を始める。
そして持ってきていた食べ物で腹ごしらえをして、薪を燃やしながら寝袋に入る。
そして数分たったあと、何かが寝袋に入ってきたので慌てて確認すると、シィリスだった。
シィリスは俺を思いっきり抱きしめている。そして目からは一筋の涙が落ちる。
「一人は…やだよ…」
そう言って泣くシィリスには俺は頭をゆっくりと撫でてやると、シィリスの顔は少し落ち着いた顔つきになった。
そして俺は安心して、シィリスを抱きしめて眠るのであった。
誤字脱字等ありましたらお願いします。
腕が・・・腕がああああああああ




