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転生ニートの剣と魔法で最強伝説  作者: 時崎 空魔
第2章 冒険者編  ~パーナでの活躍~
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47話 後始末

 とある茂みにて。


 「くそっ!なんなんだあのガキは!?化け物じゃないか…くそっ…今回の失態の責任は俺じゃない!あのガキが異常なんだ…」


 目深くまでかぶったマントの奥で、男は苦虫を噛み潰したような表情を作る。

 この男は魔物使いで、自分が所持していたAAAクラスのキングウルフが返り討ちにあったのだ。

 最初はこの戦力でパーナを襲えといわれたときは過剰戦力だと思ったが、まさか返り討ちにあうとは全く思っていなかったのだ。


 「ちっ…一時は引いてやるが…絶対殺してやる…」


 男はそう言って立ち上がったが、突然後ろから声が掛かった。


 「あー残念だが、お前にその機会はもうねーよ」


 「なっ!?」


 突然声に男は顔を強張らせて、硬直する。魔物使いの男はどうにか平常心に落ち着かせ、目の前の剣を腰に携えた男に殺気を飛ばす。


 「お前は一体何者だ…?只者ではないだろうが、さっさと殺さなかった時点でお前の負けだ!」


 魔物使いの男はそう言って、風の中級魔法を放とうとするが、それが発動されることは無かった。

 魔物使いの男の口から溢れたのは言葉ではなく血であった。


 「詠唱なんかさせないさ…残念だったな。この距離まで近づいた時点で俺の勝ちだ」


 剣で魔物使いの男を貫いた大柄な男は、魔物使いの体から剣を抜いて一度大きく振って血糊を飛ばした。そして、剣を鞘にチンと戻すと、男はまだ生きてるようで忌々しげに見つめていた。


 「その剣…まさか、『剣聖』のベルクリッドか…!」


 男は久々に聞く言葉にすこし懐かしい気持ちにさせられる。


 「その称号はとうの昔に弟子に譲った。今はただのベルクリッドだ」


 「くっ…こんなところに居るとは…お前も…あのガキも必ず、俺の仲間が殺してやる!」


 そして再度殺気の篭った目をベルクリッドに向けると、そのあと目から光が消えてその男は死んだ。


 ベルクリッドは男の死を確認したあと、めんどくさそうに頭をぽりぽりかいて、遠くに見えるフリードを見ていた。


 「ったく…尻拭いまで俺の仕事か…まぁフリードの成長も見れたし御の字とするか…がんばれよフリード」


 ベルクリッドはそう呟いて、弟子に挨拶をせずにその場から去った。

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