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転生ニートの剣と魔法で最強伝説  作者: 時崎 空魔
第1章  少年編
5/68

5話

 突如現れた領主にさすがの男も顔を青くして跪く。

 俺もなんとくなく周りに合わせるべきかなと思い跪きながら横目で父親を確認すると目をこすりながら父親もまた跪く。

 父親が大丈夫そうなことに安心して、改めて領主を見ると怒りで少し顔を赤くしていた。


 「貴様は決闘に負けていながら途中からルールを破り、あまつさえ年端もいかぬ子供に襲い掛かるとは、貴様それでも騎士か!」


 と領主が怒鳴りつけている。

 男は顔を青くしながら反論する。


 「そ、それは…騎士の神聖な決闘に割り込んだ挙句、飛び道具など卑怯ものを使ってくるので…」


 と俺に責任をなすりつけようとしてくる。


 「なにが神聖か!貴様が一番卑怯なことをしているではないか!職務を怠慢し、そのような言い逃れをしようとする貴様は騎士以前に男の風上にも置けん!この町から出て行くがいい!」


 と言ってますます怒った態度をする。

 だがそれでも男は黙っていなかった。


 「なんだよ…地方の領主風情が偉そうに言うんじゃねえ!!!」


 と言って男は立ち上がり突然剣を振りかざしながら、領主に向う。

 執事と思わしき人物が立ちはだかるが守れるとは思えない。

 俺はそれを即座に判断し、立ち上がって走りながら手の平を突き出して、執事の前に水を魔法で生成し、それを水操作で氷の壁にする。

 そしてそれと平行しながら水で床を濡らす。

 男は氷の壁をもろともせず斬りかかるが氷の壁の半分しか切れずに、俺の水操作で氷の壁の傷を修復し、剣が抜けないようになる。

 その間に床に濡らしておいた水を操作して、男の足に水操作で纏わりつかせ凍らして身動き取れなくする。

 俺は足と拳に魔力を込める。

 それで思いっきり地面を蹴り、身動きの取れない男の顔を殴った。

 あまりの威力に男を束縛していた、足元の氷も砕け、男の歯が数本飛んでいくのを見た。

 その後は男を暴行の罪で縛り上げて屋敷の地下牢に入れておくことになった。

 ひとまず、父親もかすり傷を負っていたようなので屋敷で治療を受けることになった。たいした傷ではないが父が治療を受けている間に俺は領主と部屋で話していた。


 「先ほどは助かったよ、どうもありがとう。それにしても、魔法がそこまで使えるなんて聞いてないな…少なくとも弟から聞いた話の数倍はありそうだね」


 と領主は少し不思議そうにしている。


 「どういたしまして、領主様を守るのは騎士の息子の役目でもありますから」


 と言うと領主は失笑した。


 「ハッハッハッハ …そうかそうか息子の仕事か…あいつのことだからこれからさらにサボりそうだな…」


 と領主は思いっきり笑ったようで目から少し涙が出ている。


 「自分の仕事を息子にやらせるとはやつらしい。ふむ…では、その幼い騎士に私から何か褒美を与えよう。欲しいものがあれば言うといい」


 と言うので俺は目を輝かせると領主はまかせろと言った感じで胸を張る。

 俺は何にしようかと考えて昔のひとつの交渉術を思い出した。

 確か…最初大きなお願いをわざとしといて相手に断らせることで本命を確実にしてもらうって交渉術だったかな…。

 なんて事を考えるがこの世界で大きなお願いって言ってもあまり思い浮かばないな…なんて事を考えながらとりあえず


 「では土地が欲しいです」


 と答えることにした。

 土地は持ってるだろうし、結構大きなお願いであると我ながら思う。

 まぁ本命はまだ決めていないけど…


 

「アハハハ!そうかそうか土地が欲しいか…君はほんとにあいつの息子か?あいつと比べてまだ幼い君のほうがしっかり者に見えるよ」


 と領主はまた笑っている。

 まぁあいつの息子は息子だけど前世の記憶持ってるし、ある意味俺には2つの両親がいることになる。

 まぁべつにあんまり元の世界に未練があるわけじゃないけど。


 「なるほどね…土地か…この辺境には余りあるほどあるけど、どうしようか」


 と言う領主は割りと真剣に悩んでいる。

 え?まって…ほんとにくれるの?冗談のつもりなのに

 と少し後悔するがもう遅いだろう。

 領主は思い出したような顔をする。


 「おぉ!そうだ、確か少し離れたとこに古代文明と思わしき遺跡があるとこがあったな!あそこを君に譲ろう」


 と言ってくれた。領主は手をパンパンと叩くとドアから執事が入ってきて領主が用件を伝える。執事はそれを聞いて部屋を出て数分後には書類を持って帰って来た。


 「さてと、これが土地の所有者の名前を書き込む用紙だ」


 と言われ渡された用紙をちゃんと目を通す。

 こういうのはちゃんと目を通しておかないと後々痛い目をみたりするものだ…。決して実体験の話ではない。とだけ言っておこう。

 まぁ内容は普通に責任や管理のことなどだった。


 「あぁそれとあとこれ。土地の範囲と丸の場所は遺跡だから」


 と言って渡された紙は赤く線で少し複雑に書かれたエリアの中には丸のマークがある。

 それを受け取って俺はポケットにしまって用紙にサインをする。

 これで契約完了だ。


 (まぁ今日は大変だな…きっと帰ったら両親に魔法のこと聞かれるだろうし…まぁ土地のことについては明日言うかな)


 と俺は決心したのと同時に父親が部屋に入ってきた。

誤字脱字等ありましたらおねがいします。

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