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転生ニートの剣と魔法で最強伝説  作者: 時崎 空魔
第2章 冒険者編  ~パーナでの活躍~
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31話  御者と荷馬車

 俺は道筋に沿って、歩いていく。

 時折木陰で休みながら魔法で水を作ったりして、道を進む。

 辺り一面には草原が広がり、ひとりぼっちなんじゃないのかとさえ思えてくる。

 今目指している所は交易都市”パーナ”である。距離で村から半日ほどで行ける場所である

 パーナは未だ開拓が行われているこの方面での重要な交易都市だ。各地での目新しい物や特産品は大抵1度ここに集められるのだ。

 そのために各地から商人も集まる。

 そして何より、冒険者ギルドの支部があるのも特徴のひとつだろう。

 冒険者ギルドは、未だ開拓が進むこの地方では貴重とされていた。何より、未知の魔物がみつかるなんてことはしょっちゅうあったりするし、大抵の貴族は開拓に力をつぎ込むため、魔物の討伐などの依頼はたくさんあったりするらしい。

 そして冒険者や商人が集まると自然とそこには街が形成され、そしてパーナはかなりの規模の都市となったのだ。



 「むっ…」


 休憩を終え、改めてパーナに向っていると道をふさぐ3匹の動物を見つけた。

 それはピンク色の肌で豚そっくりなのだが、唯一違ってるのは鋭い牙が2本生えているところだろう。

 確か名前は”ワイルドピッグ”で味は割りと美味で一般家庭では祝い事の席にも振舞われたりする。


 この新しい剣の練習相手になってもらおうと思い、剣を抜いて近づいていく。

 すると、三匹のワイルドピッグも気づいたようでブヒィー!と鳴きながら突進してきた。


 俺は突っ込んでくるワイルドピッグにタイミングを合わせて背面とびの要領でジャンプして、奴らの上空を通るときにすれ違い様に剣で一頭のワイルドピッグの頭を切り落として着地する。

 一応まだ身体強化の魔法も使っていないのだが、ここまでできるのは師匠との訓練のお陰だろう。

 俺は着地して立ち上がると、突然曲がることの出来ないワイルドピッグは止まって、こちらに振り返ろうとしていた。

 俺は瞬時に間合いを詰めて、まだ助走も始めていない2頭のワイルドピッグの首を刎ねた。

 倒れたワイルドピッグを見ながら、剣を振って剣に付着した血を払う。


 だけど、今更気が付いたのだが…

 (この豚…どうやって街まで運んで行けばいいんだ!?)

 このまま身体強化で運べないことはないが…それでは街に入ったときに目立ってしまう。

 新たな問題に頭を悩ませていると、遠くのほうからガラガラガラと音が聞こえたので、顔を上げると1台の荷馬車がこちらに向ってきていた。

 俺はあの馬車に乗せてもらって運んでもらおうと手を振ってみる。

 だが、手を振っている途中で気が付いたのだが…あの荷馬車は何かに追われているようだった。

 そして目を強化して遠視してみると、馬車の後ろにワイルドピッグに乗っている10匹ぐらいのゴブリンの姿が見えた。

 ゴブリンは剣を持っているのが大半であったが、後ろに僅かに弓矢を持っている奴もいた。

 まだ馬車と俺との距離は20mはあるが、馬車とゴブリンの距離は5mぐらいしかなかった。それでもだんだんと距離を縮められていってる。

 

 「情けは人のためならず…ってね」


 俺はとりあえず迎撃する決意を固める。

 そしてゆっくりと荷馬車に向って歩き出す。御者の男は危ないから逃げろ!と叫んでいるが俺はそれでも進む。

 すれ違い様に早く逃げろ!と言われたが、それでも逃げずに荷馬車がすれ違った後、間に割り込むように立つ。

 目に魔力を込めて、敵の動きを捉える。


 そしてゴブリン共は総勢13匹いたが、俺はすれ違い様にゴブリンだけを斬っていく。振られる剣をかわしながら、着実にゴブリンの首だけを正確に刎ねる。

 そしてゴブリンだけ斬ったのは、ワイルドピッグまで斬ると、ゴブリンの血がワイルドピッグにかかって商品価値がなくなるのを避けたかったからだ。

 ゴブリンを全滅させると、周囲にはもうワイルドピッグはほとんど居なくなり、ゴブリンの死骸だけだった。


 後ろを振り返ると、荷馬車が止まっていたので一応挨拶に向う。


 「坊主…すげぇな…あんな剣捌き見たことねぇよ…」


 とこちらを驚愕の表情で見ている。


 「いえ、大したことじゃありませんよ…あの…1つお願いしたいんですが、僕とあのワイルドピッグを都市まで運んでもらえませんか?」


 「あ、あぁ…もちろんいいぞ!命恩人だからな!」


 この荷馬車の進行方向は俺と一緒だったようだし、そうなると行き着く先はあの都市ぐらいしかないので、都市まで連れてってくれと頼んだのだ。


 そして俺は馬車に揺られながら、都市を目指す。


 「はぁ…それにしても坊主を最初見たときは命知らずかと思ったが…まさかあんなに強いとはなぁ…」


 「いえ、自分なんてまだまだですよ」


 「あははは!その年で謙遜するなんてお前さんは本当に子供なのか?腕も一流だし…若返りの魔法に掛けられたって方がまだよっぽど信じれるってもんだ!」


 「そんな、過大評価ですよ…自分なんてまだ冒険者にすらなってないですし」


 と言うと男は興味深そうにこちらを見る。


 「なるほどねぇ…冒険者で一旗あげようってか…いいねえ!最近の子供は夢と活力に溢れていておじちゃんうらやましいよ!」


 と言うが実際中身の俺は30歳を超えるおっさんなわけだが…

 まぁあえてそれを明かすようなバカな真似はしない。


 その後も御者の男との会話が弾んだ。

 誤字脱字等ありましたらおねがいします。

 やっと冒険者編に入りました!

って言ってもまだ冒険者登録自体してないんですけどね…

 まぁ、がんばります!


 (最近の目標は500pt越えとブクマ200突破を目指しています!応援よろしくおねがいします!)

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