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プロローグ
その学園に入学した者を人はこう呼ぶ
「天才」と。
そう天才…、天才としかいいようのない能力を持ち合わせたものだけが入学できる。
それが私立如月学園。
如月学園は幼稚園から大学までエスカレーター式で進学できる、私立の学校だ。
入試試験自体は基本的に誰でも受けることが出来る のだが、この入試試験、なんと筆記試験なんてものはなく学園長と1対1の面接のみで入学が決まる。
「なーんだ簡単じゃないか」
なんて思っている方もいらっしゃるだろう。
だがこの面接、面接室に入って30秒で帰還し、一週間なんらかのショックのせいで話すことができなくなるやつが毎年4,5人でる。なのでなぜか面接室の前には毎年心理カウンセラーが座っている。
そんな都市伝説のような事があたりまえのように行われているのがこの如月学園だ。
「ふざけてる…」
俺は今それを実際に目の前で体験している。面接室の前の廊下で。そしてひたすら願う、さっき面接室に入ってったやつが一生戻って来なければいいのにと…。
「あぁ…俺、何やってんだろ」